うまさいと

お馬さんは好きですか?

競馬と馬券と。

2004-12-10 00:01:29 | 競馬
senchouさんの防備録で話題になってる「競馬ファンと馬券ファン」のお話をネタにさせていただく方向で。


今日のはすごく個人的なことになると思う。何回か書いたことがあるかもしれないが、私は馬券を買った事がない。この理由として

1.学生だから(対一般社会用)
2.競馬はスポーツだから(対競馬ファン用)

というのが挙げられる訳で。まぁ、1は完全に建前で(換言すれば「競馬に全く理解が無い人用」)、本音としては2の理由(こちらは「少しは競馬に対してある程度の理解がある人用」)に加えて「結構守銭奴的なところがあるので、馬券を購入すれば損得勘定で競馬を見てしまいそう」だからである。勿論、この結論は最近ようやくわかってきたところなんだけど。

どういうことかというと、「あ、~~(単勝買ってるお馬さん)がきた!他は来るな!」とか、そういうことになるんだと思う。


つまり、買っているお馬さんにしか注目しないということ。但し、特定のお馬さんにしか注目しないというのは悪いことではないし、むしろそちらの方が自然だろうと思う。みんなそれぞれ好きなお馬さんというのがいるだろうしね。ただその場合は「そのお馬さんが好きだから」であって「そのお馬さんから買った馬券を当てたいから」というものではないだろうという意味で。


私の競馬暦はたった10年(ムッシュシェクルの阪神大賞典から)だけど、やっぱり友人にも馬券を勧められる訳で。「何で馬券買わないの?」とか「そんなに競馬好きなら馬券買ったらいいじゃん」とか「その方がもっと面白いよ」とか。ひどいのになると「競馬やってる意味ないやん」とか。まぁそりゃそう思う人もいるだろうなぁと。


確かにそうかもしれん。馬券を買っていた方がよりスリリングなレースを味わうことができるかもしれんなと思うことはある。でも。でもよ。そうしたら私の中で「競馬=馬券」になってしまうということも考えられる。馬券抜きでは競馬がつまらなくなってしまうんじゃないかと。それって私の競馬に関する愛が欠如してるのではないかとも思うが、そういうのはややこしいので放置。


正直なところ、観てるだけでも充分に面白いから観てるんだけどな。これはわかってくれる人は結構少ない。


さて、話を一般に広げてみようか。世間一般ではやはり「競馬=馬券」なのはほぼ間違い無さそう。今まで私が10年間で見てきたものでそうなんだから、数十年前から競馬を嗜んでいる方は、さぞかし肩身の狭い思いをされた経験がおありだと思う。現に私も家族からはじまって親戚一同誰も競馬をやらない訳だし、冷たい目でよく観られたりはするなぁ。まぁそりゃ別にいいんだけども。


今ふと思いついたんだけど、普段馬券を買う人が一日馬券を買わないで競馬観戦だけで満足しちゃったら、それはいわゆる「競馬ファン」なんだろうと。もしつまらないようならば「馬券ファン」なんだろうと思う。そこに「馬券」というファクターが存在しなければ「競馬」の楽しさとか面白さを見出すことができなければ、それはやはり「馬券ファン」だと言わざるを得ないのではないか。まぁ、これは「競馬ファン」か「馬券ファン」のどちらかしかない、と仮定した上での結論だから、かなり極端かもしれないのだけれども。でも、馬券をみんな買わなければ日本の競馬は成り立たないことは百も承知。


要するに「馬券を買って楽しめる」ことが競馬の醍醐味の一つであることに間違いはない。それと同時に「馬券を買わなくても楽しめる」というのもまた競馬の醍醐味の一つなんじゃなかろうか。どういった視点から競馬を観るかは人次第だけれども、そういった競馬のあり方もまた存在するんだということを声を大にして言っておきたいと思う今日この頃である。




次にメディアについて。やはり雑誌などはほとんど「万馬券を獲る!」とかいうのが多いなぁとは常々思う。そこに入らない可能性があるのは「優駿」であり、すれすれで「サラブレ」とかか。「Furlong」とかもそうなのかな読んだことがないのですが。そしてその際たるものが「海外競馬」という雑誌だったわけである。何しろ海外なんだから「そう簡単には馬券を買えない」訳だし、ギャンブル性が相当希薄になっている雑誌だと言っても差し支え無かろう。馬券特集といっても「海外の馬券はこんなの」とかだったし。私も全7巻は購入済みだし、多少の誤植とかがあったりしても、非常に楽しく読むことができた。しかし、いや案の定と言うべきか、たった1年で休刊に追い込まれてしまった。


答えは簡単。所謂「馬券ファン」がの中でこの雑誌を買う人は滅多にいないからであろう。同時に、常時から海外に気を配っているという競馬ファンはなかないないだろうし。例えば今年のDubai World Cupが行われた翌日に競馬場に行ってみると、アドマイヤドン、リージェントブラフ、サイレントディールの勇姿を昼休みに放送していた。その扱いにいささか憤慨したことはおいておいて、まぁみんな観てない。あんまりというかほとんど観てない。ましてや「やっぱりPleasantly Perfectは強いなぁ」とか「Medaglia d'Oroはよく粘ったな」とか「Fleetstreet Dancerはやっぱりだめだったか」とか、そういった声は聞こえてくるはずもなく、私は延々と一緒に行ってた友人に解説していた気がする。日本が鎖国競馬を行っているとは言わない(最近の開放事情を鑑みて)けれど、それほどまでに海外に対して感心が希薄だという事実が野実に表れている例だと言えよう。


話が逸れたが、やはり「賭け事」ではない競馬というものはそれほどまでに魅力の無いものなのだろうか。これは淋しい。私としては「競馬」は文化足りえるものだという認識であるからして、どうにも合点がいかない(観てるだけで面白いわけですし)。だからって、それを他人に強要するわけにもいかないし。文化という面では、勿論欧州なんかと直接比較するのは無理があろう。あちらは長い長い歴史があるしね。日本は独自の文化として競馬が育っていくことを願ってやまない。そういや昔はよく「Horseracing as Sports」というのを書いた覚えがあるなぁと。懐かしい。


こんな風に偉そうに言っているが、言い換えると「私はJRAには全く貢献していない」わけなので、本来は言う資格すらないのかもしれないとか思ったりもするが。こんなところで今日はおしまい。


追記:リンクを貼らせていただきました。あのページってリンクはっていいかどうかアレだったもので・・・。(言い訳)