うまさいと

お馬さんは好きですか?

ひっそり先行発表。

2007-01-16 23:50:54 | 競馬
INVASOR RULES THE WORLD(sportinglife)

くそ忙しい時にはエントリを書きたくなるの法則。


というわけでランキングのプレリリース(多分)が発表されました。ちと上位だけを並べてみる。

Invasor 129 Kiaran McLaughlin (USA)
Bernardini 128 Tom Albertrani (USA)
Discreet Cat 128 Saeed bin Suroor
Deep Impact 127 Yasuo Ikee (Japan)
George Washington 127 Aidan O'Brien (Ireland)
Lava Man 127 Doug O'Neill (USA)
Rail Link 127 Andre Fabre (France)
Barbaro 126 Michael Matz (USA)
Dylan Thomas 126 Aidan O'Brien (Ireland)
Hurricane Run 126 Andre Fabre (France)
Electrocutionist 125 Saeed bin Suroor
Shirocco 125 Andre Fabre (France)
Heart's Cry 124 Kojiro Hashiguchi (Japan)

とまぁこんな感じです。123からは2歳馬が入ってくるのでここでストップ。個人的な感覚としては2004年と似ているなという感じです。126以上の世界十傑(といって良いのかどうかは知らんが)では二大陣営が3 vs 3ということで仲良く引き分け。

今年はとりあえずドバイの方々のお馬さん(『Godolphin』と言うとInvasorが入らないからなぁ)の活躍が顕著であった年ではなかったかと。アメリカで活躍した上位3頭は共にその関係のお馬さんですし、ちょっと下を見るとElectrocutionistもいます。急逝さえしなければもう少し良い数値も望めたかもしれませんが、とにもかくにも充実した一年ではあったでしょう。対するCoolmoreはGeroge Washington, Dylan Thomas, Hurricane Runとランクイン。ドバイ関連馬がアメリカで勢力を伸ばすのとは対照的に欧州で活躍しました。いや、それって毎年のことなんですが。

とにかく今年の前半がドバイさん(以下こんな略にする)が英国で勝てない勝てないで出走自粛なんてことにもなってましたから、後半戦の巻き返しは見事という他ありません。そんな中で孤軍奮闘していたElectrocutionistが亡くなってしまったことも、欧州におけるキャンペーンがうまくいかなったことをそのまま表してしまったと言えるかもしれません。これはひとえに、昨年後半に行った大量の現役馬の獲得がElectrocutionist以外はことごとく失敗に終わってしまった(Shawanda, Valixir, Silica's Sisterなど)ことに帰結できると言っても過言ではないでしょう。その反面、Belmont S.を制したJajilやスプリントで活躍したHunny Hughesなどを加えると、米国では欧州での失態が嘘のような活躍ぶりでした。来年以降はどうなるのか、目が離せません。

CoolmoreグループはK Fallonの英国での騎乗停止などもあり、満足な一年であったとは言えないでしょう。長距離でYeatsなどが奮闘したものの、本来のクラシックでの強さというのが鳴りを潜めてしまっているという感じでした。それでもGeorge Washingtonで2000 Guineas S.を、Dylan ThomasでIrish Derbyを獲得しているのですから凄いのですけれど。George WashingtonのBreeders' Cup Classicは健闘したとは言えますが、Dylan ThomasのJockey Club Gold C.は可哀想な程でした。Breeders' Cup TurfでのHurricane Runの負け方を見ても(あれはもはやMontjeuの呪いとでも言えそうですが)米国でのキャンペーンが不調に終わったことが不満の残る一因になっているのも間違いありません。

また、Prideが123, Ouija Boardが122を獲得したことも忘れてはいけません。セックスアローワンスがなんぼだったかは忘れましたが、共に芝の世界最上位にランクインするレベルだったことは見逃せません。Prideの唸りを上げるような末脚は目に焼きついて離れませんし、Ouija BoardのBreeders' Cup Filly & Mare TurfやAlexander Goldrunとの火の出るような一騎打ちは今年を代表するレースでしょう。

そして最後に日本馬の活躍が顕著であった年とも記憶されることでしょう。'Japanese sensation Deep Impact'という表現からもそれを窺い知ることができるのではないでしょうか。欧州遠征における実績は結果的に残すことができなくなってしまいましたが、少なくとも芝では最も高い数値をもらっているのですから、胸を張っていいでしょう。そして、ハーツクライもまた124を獲得したことは大きな前進です。

うまくまとめられませんがこれでおしまいということで。

bloodhorse的2006年。

2007-01-02 00:55:48 | 競馬
あけましておめでとうございます。昨年はあんまり更新していなかったのですが、今年は4月からは少し時間ができるはずなので更新回数が増えると良いですね(他人事)。

Seasons of 2006(bloodhorse)

さて、今年の一発目はbloodhorseのPatricia Ranft氏による2006年回顧。日本人の日本人によるアメリカ回顧とはまた違ったものが見られるかな、と期待していましたのでちょいちょいつまみながら訳してみるということで。

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冬。
Danzigが亡くなりました。筆者は何年か前の夏にDanzigのたてがみをもらったそうで、そういった意味でも印象深かったのでしょう。ここには書いていませんが、Maktoum殿下も亡くなりましたね。人馬共に巨星墜つといったところかと。

2歳馬がUS$16,000,000で取り引きされたのが3月のことでした。これは世界レコードの裏側。(06/5/25)にて詳しく書いております。CoolmoreとGodolphinが激しく遣り合った結果、ということを書いていますがその通りです。その後、なんですが。このお馬さんはバルバドスのゴルフコースから'The Green Monkey'と名付けられました。きっと、そのうち、1600万$の価値を見せてくれると思います。今はまだ・・・ね。

春。
長らく3月半ばだったFlorida Derbyの日程が大幅に変更になったのが昨年のこと、それまではFlorida Derbyの日にはTurfway Parkに友人と行ってたもんだよと書いてます。この日程の変更によりKentucky Derbyまで5週間という期間があることが微妙だよねーという話になっていたのですが、それを完全に覆すことになるBarbaroが出現しました。

Blue Grass S.ではSinister Ministerが12-3/4馬身差という大差の逃げ切り圧勝を飾ったのがこのレースでした。こういった大差勝ちのお馬さんは否応無く本番でも注目されるわけですが、05年もWood Memorial S.においてBellamy Roadが17-1/2馬身差で逃げ切っていましたね。そしてこの2頭は共に本番では沈みました・・・。

光もあるが影もある。Kentucky Derbyを無敗の6連勝で制したBarbaroでしたがPreakness S.ではまさかの故障、競走中止。生死の境を彷徨う大手術を耐え抜き、左後脚には今も20本以上のボルトが埋まっています。そして同時にBernardiniが輝いたのもこのレースでした。しかし、この時は余りにもBarbaroの故障が衝撃的で一部以外では正当な評価をされていなかったという記憶もありますが、ベイヤー指数は113と悪くはありませんでした。ちなみにゼッケンが「BERNADINI」となっていたのはご愛嬌。

夏。
Barbaroの状態は一進一退を続けるまま。そしてBernardiniがスター街道を上り始めます。あの故障に隠れて目立たなかったのが、Jim Dandy S.を9馬身差、Travers S.を7-1/2馬身差とぶっこ抜き、連勝街道をまっしぐら。'Someone reminds me that an acquaintance had said in late April “the best 3-year-old isn’t even running” in the Derby, in reference to the brilliant Bernardini.'という通り、確かにBernardiniの調教師だったかがそんなコメントを残していた気がします。

秋。
9/17、癌により05年のチャンピオンスプリンターであるLost in the Fogを失いました。そしてこのmid-Septemberには9/9にElectrocutionistが心臓麻痺で亡くなるなど、何か暗い時期でした。

そしてBreeders' Cup。Bernardini vs Lava Manという図式を打ち崩したのは『南からの侵略者』ことInvasorでした。アルゼンチン生まれでウルグアイのスーパースターという経歴を持つこのお馬さんが、輝けるBernardiniを直線で抜き去りました。

最後に筆者は「今年のヒーローはBarbaroだ」と書いています。えぇとどなたがどこで書いていたか忘れましたが、ベイヤー氏だったかの「活躍って意味で言えばInvasorなんだろうけど人気は断然Barbaroだよね。それで年度代表馬ってのもどうなんだろうね」的なコメントを訳されていたと思うのですが、正にそんな感じだと思います。その点日本は「特別賞」とかいう奥の手があることですしねぇ。

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こんな感じです。日本から見ていたものとさほど変わりはないかな、という気はします。あぁ良かった。

それでは、今年もよろしくお願いいたします。