この時期、全国的なお祭りシーズンですが、よさこい祭りを取り上げてみました。
8月9日の前夜祭から始まって4日間、四国は高知市で、毎年盛大に繰り広げられるお祭りです。
“よさこい”は、夜さり来い(夜にいらっしゃい)という古語が変化した言葉だそうですが、囃子に
“よさこい、よさこい”と歌われています。
よさこい祭りは、昭和25年(1950年)頃に初めて披露されたとあり、それほど伝統的なお祭りではない
ようで、形式も、地方車(じかたしゃ)と呼ばれるトラックに音響機器を搭載し、踊り子がその後ろに
連なってよさこい踊りを舞いながらパレードする形式で、踊り子たちの衣装や化粧もこったものが多い。
あの、「南国土佐を後にして」の作詞作曲をした武政英策が、踊りに使われる「よさこい鳴子踊り」を
作詞作曲をしたのみならず、踊り子の手に“鳴子”を持って鳴らしながら踊るユニークな踊りを発案する
など大きく関係しているとありました。
鳴子
(ネット画像より)
そしてその後、楽曲の自由なアレンジを許可したため、いろいろなバリエーションが生まれ、
サンバ、ロック、演歌、フラなどチームが趣向を凝らした楽曲と自由な振り付けを披露しています。
そしてこのお祭りは、平成4年(1992年)に札幌で“YOSAKOIソーラン祭り”が開催されたのを皮切りに、
急速に全国に広まったのです。
専門家は、七夕などの装置集約型の商店街イベントでなく、主催者側のコストが少ない参加者集約型
都市イベントとして、地元の民謡と鳴子を手にしたよさこい祭りが急速に各地で普及したという。
わたしの街でも、毎年若者たちによって祭りの目玉として競演されています。
よさこい踊り(例)
(ウイキペディアより)
「よさこい系」「YOSAKOI系」の祭は、次のようなフォーマットを踏襲しているという。
- 鳴物:手に鳴子などを持って、鳴らしながら踊る。
- 音楽:地元の伝統民謡、ご当地ソングをアレンジ(ジャズ、ディスコなど)した曲に合わせて踊る。
- 衣装:おもに和風にアレンジされたデザインのチームオリジナルの衣装を着る。
- 化粧:歌舞伎・バレエ等の舞台化粧や、そのアレンジ、フェースペインティング等。
- 演舞:各チームは、独特の振り付け(ステージ形式、パレード形式)を織り交ぜた集団での踊り。
よさこい節は、高知県の代表的な民謡ですが、その起源は定かではないようで、高知城築城の時に
歌われた木遣り音頭から変化したものとか、“江島節”が土佐に入って盆踊唄に使われ、よさこい節に
なったとの説がある。
ものの本によれば、その歌詞は次の伝説を歌ったとありました。
「昔、五台山妙高寺の純信という坊さんが、鋳掛屋の娘お馬に心を奪われ、夜な夜な山を下りて、
当時繁華な、はりまや橋で、かんざしなどを買ってはお馬に与え、歓心を買っていた。これがいつしか
町の人々に知れ渡り、二人の浮名は高くなった。 そこで純信は、お馬を稚児姿に変装させて駆け落ち
したばかりか、関所破りまでしてしまった。まもなく二人は連れ戻され、それぞれ追放され、二人の恋は
断ち切られてしまったという。」