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蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

『めし』

2025-03-21 | スポーツ、芸能、映画

 映画です。

 林芙美子原作、成瀬巳喜男監督、上原謙、原節子 主演の1951年公開の東宝映画です。
つい先ごろNHKBSで放送のあったものを録画して観ました。

 恋愛結婚をした美男美女の夫婦は、夫の仕事関係(証券会社のサラリーマン)で
東京から大阪、天神ノ森(西成区岸里近く)というところの長屋に住む、ありふれた
日常を送っていますが、5年目ともなり倦怠期を迎えている。世間からは美男美女の
幸福な家庭と見られていますが、ささいなことで諍いを繰り返し、溝を深める夫婦の
姿を描いたドラマで、家計をやりくりし家事に追われるだけの日々に疑問を持ち、徐々に
自らの生き方に疑問を抱き始める妻の心理を、日常のキメ細かな描写から見事に紡ぎ
出されています。

         (ウイキペディアより)

 原節子や杉村春子らを見ると、小津安二郎監督の「東京物語」や「麦秋」などの
イメージになってしまいますが、小津映画で「永遠の処女」と言われたスター女優、
原節子は、この映画「めし」では、市井の所帯やつれした女性を演じ、新しい発見も
ありました。しかし、この映画では、主演の上原、原 二人の清潔感溢れる演技に支え
られて一本筋が通った中で、何気ない日常の中の、小津作品のさらに深い心理面が
描かれていたように思いました。

 描かれている内容は、どちらかといえば陰鬱になりがちな暗い葛藤でありながら、
上品にそれらを浮き出させることなく最後はきれいに丸く納まり後味も良く、心に
残る名作でした。

 原作「めし」は、林芙美子の長編小説で、1951年(昭和26年)4月1日から7月6日
まで朝日新聞に連載されたものですが、同年6月に著者の急死により、150回連載の
予定が2/3の97回で連載は終了したのです。 映画化にあたって、監督、脚本家で
独自の結末を付けられたそうですが、会社から「結末が離婚では困る」と要望され、
結局 妻が夫のもとに戻るような終わり方にされたそうです。

          (noteより)

 公開後、この作品は大きな成功を収め高い評価を受けますが、林文学のファンなど
からはこの映画の終わり方が「この夫婦は別れるべきだった」「林自身はそのような
想定をしていた」などの批判を受けることもあったそうです。原作者は、どのような
結末を想定していたかはわかりませんが、映画を観た感じでは、これで円満解決・・
となりスッキリしていると思います。

 夫婦仲がぎすぎすしているところに、夫の姪子(島崎雪子)が、東京の家から家出
して転がり込んできて、身勝手にふるまうことに一段と夫婦仲を刺激したりして追い
込んで行くのです。たまらなくなって、姪を東京に連れて帰ることにして、妻(原
節子)も実家に帰ってしまうのですが、実家には母(杉村春子)、弟(小林桂樹)と
その妻(杉葉子)などがいて、懐かしさひとしおでした。

         (noteより)

 姪が家出をして大阪に来たとき、大阪見物の遊覧バスで観光しますが、北浜の証券
界わい、大阪城やそのほか懐かしい風景も楽しめました。1951年、昭和26年といえば、
サンフランシスコ講和条約が締結された頃で、ようやく復興に向かう頃でしたから、
まだまだ貧しい環境でしたね。街並みなども何となく懐かしい感じでした。

 

 

 

 

成瀬巳喜男監督『めし』

 

 

 

 


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