Travel Sketch
旅の記憶を写真でスケッチ
JSA 日本政府アンコール遺跡救済事業 25 周年記念シンポジウム
2019.12.21 「アンコール、バイヨン修復事業の成果と課題」JSA・JASA、早稲田大学建築学科 共催 早稲田大学西早稲田キャンパス 55号館N棟1階大会議室 を拝聴してきた。 ちょうど2月にアンコールワットを見て、遅ればせながらブログを書いている最中だったので、なかなか興味深い内容だった。 シンポジウムは 13:30-17:30 の4時間で、発表はなんと22件+2回の休憩。受付でいただいたプログラムには、1件あたり長くて8分、中には紹介のみの1分なんてスケジュールが記載されていた。果たして素人に理解できるだろうか・・・と少々不安になる。 立派な寄稿文集をいただいた。 内容は「バイヨン修復事業の成果と課題」のタイトルの通り、バイヨンにおけるJSAの修復活動の報告である。 JSAとは・・・ 設立の経緯 1992年、アンコール遺跡はユネスコの世界遺産リストと同様に「危機にされされている遺跡」としても登録され、その保存修復が急務となっています。日本政府はこうした状況をふまえ、ユネスコ文化遺産保存日本信託基金によるプロジェクトとして、1994年に日本国政府アンコール遺跡救済チーム(JSA:Japanese Government Team for Safeguarding Angkor、団長:中川武 早稲田大学教授)を結成しました。 目的 アンコール遺跡は、カンボジア王国の伝統文化と国民統合の象徴であるばかりでなく、アジアの文化的至宝ともいうべき遺跡ですが、現在、崩壊の危機に瀕しています。日本国政府は遺跡保存協力を国際文化交流の柱と位置づけ各国への協力を実施していますが、アンコール遺跡についても、将来的にはカンボジア国民自らの手による遺跡保存活動が実現されることを目指して支援を行っています。 活動 第2フェーズ終了までに延べ700人以上の専門家と常時平均して180人以上のカンボジア人スタッフや事務スタッフが共同で保存修復活動にあたってきました。保存修復事業を通じた現地技術者への技術移転・人材育成にも努めています。また、毎年開催されるシンポジウムや報告書、ホームページを通して、修復活動や科学的調査の記録を公開することにより、専門家間だけでなく、一般の方の国際交流や情報提供にも貢献しています。 第3フェーズでは、これらの活動を継続するとともに、よりカンボジアサイドの自立を高めるための工夫を重ねています。その一つが、カンボジア政府組織APSARAとJSAの協力チームであるJASAの結成です。 オフィシャルサイト バイヨンに行ったときに、このような復旧工事を行っていた。これもJSAの作業だったのかな? 中でも印象に残っているのが微生物による遺跡の浸食が起きている・・・という(自分にとって)新事実である。確かに下の方が崩れている柱が多かったのだが、これは水分(のみ)によるものだと思っていた。ところが崩れていない箇所と比べると(培養すると)微生物の数が圧倒時に多く、微生物の代謝産物の蓄積が砂岩の剥離を引き起こしている(一因)そうだ。コウモリなどの動物由来のアンモニアが影響している可能性も考えられる。 また、壁の彫刻の変色の具合(色)が違うところは微生物の種類が違っているという話だった。 ※以下の写真が微生物によるものかは解りません。 壁の彫刻の下の部分だけ劣化(変色)しているのあ、壁の裏側に盛り土(一段高くなっている)場合が多いそうだ。裏側に盛り土されていると、その部分をつたって水分等がしみてきて外側の彫刻を裏側から変色させているらしい。 時間がなかったので、16時には失礼させてもらったので最後まで聴くことは出来なかったが、とても勉強になったシンポジウムだった。 にほんブログ村 |
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