伝説の歌番組・夜のヒットスタジオを語る

伝説の音楽番組「夜のヒットスタジオ」の22年間の足跡を通じて、日本の歌謡界が最も輝いていた時代を振り返ります。

【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(22) 1972年5~6月

2008-04-06 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年

<1972年5月1日(第183回)>
・何処へ 橋 幸夫
 詞:阿久 悠 曲:吉田 正 R:1972/05/05 
・あの人はいま札幌 李 朱朗
 詞:津坂 浩 曲:The Ventures R:1972/03/01
・さようならの紅いバラ ペトロ&カプリシャス
 詞:なかにし礼 曲:B.Kaempfert R:1972/04/25
 ※初代ボーカル・前野曜子時代の曲。
・若い涙はみな熱い 森田健作
 詞:阿久 悠 曲:森田公一 R:1972/04/25 HC:24位
 ※フジテレビ系ドラマ「青春をつっ走れ!」主題歌

<1972年5月8日(第184回)>
太陽がくれた季節 青い三角定規
 詞:山川啓介 曲:いずみたく R:1972/02/25 
 HC:1位(1972/05/08) 
 ◆年間チャート(72年)10位(50.1万枚)
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞新人賞受賞 
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)
 ※日本テレビ系ドラマ「飛び出せ!青春」主題歌。
 ※71年にいずみたくのプロデュースにより西口久美子・高田真理・岩久茂の3人により結成し、シングル「翼を忘れた天使たち」でデビュー。72年青春ドラマの主題歌として発表した同曲がオリコン年間チャートで10位を記録する大ヒットとなる。しかしこの曲のイメージが余りにも付きすぎてしまい、その後も「素足の世代」「夏に来た娘」などのシングルを発表するも不発。次第にメンバー間に意見の対立が生じるようになり、73年にわずか2年で解散した。
 ※2006年に西口のデビュー35年を記念して正式に再結成されることが一旦は決定したが、その直後にメンバーの一人であった高田が人身事故を起こしたことが報じられ、方々への配慮からこの計画は白紙に。その直後に高田は事故によるショックから立ち直ることができず自殺、オリジナルメンバー3人揃っての再結成はこれにより完全に適わぬ夢となってしまう。しかし、再結成を期待していたファンや高田の親族からの強い要望に後押しされる形で、残された西口・岩久の2人によるデュオ編成で2008年より活動を再開した。
・哀しみの終わるとき 西郷輝彦
 詞:J.F.Dabadie/岩谷時子<訳> 曲:Michel Polnareff R:1972/02/10
 ※原曲はカトリーヌ・ドヌーブ、マルチェロ・マストロヤンニ主演の映画主題歌として、フランスのシャンソン歌手、ミッシェル・ポルナレフが手掛けた「Ca n'arriv qu'aux autres」。因みに同映画の主演2人はこの映画での競演をきっかけとして1973年に事実上の婚姻関係を結んでいる。
ひとりじゃないの 天地真理
 詞:小谷 夏(久世光彦) 曲:森田公一 R:1972/05/21
 HC:1位(1972/06/12-07/17)
 ◆年間チャート(72年)6位(60.1万枚)
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞大衆賞受賞曲
 ◆第3回(1972年)日本歌謡大賞放送音楽賞受賞曲
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞大衆賞受賞曲

 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)
・のんびりやるさ 佐良直美
 詞:阿久 悠 曲:川口 真 R:1972/04/25

<1972年5月15日(第185回)>
・朝日に向かってサンバ 青江三奈 R:1972/04/05
・銀座・おんな・雨 美川憲一
 詞:阿久 悠 曲:中村泰士 R:1972/05/20 HC:50位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(5回)
純潔 南 沙織
 詞:有馬三恵子 曲:筒美京平 R:1972/05/21 HC:3位
 ◆年間チャート(72年)28位(35.0万枚)
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)

<1972年5月22日(第186回)>
・青い麦 伊丹幸雄
 詞:有馬三恵子 曲:加瀬邦彦 R:1972/04/21 HC:22位
・幸福への招待 堺 正章
 詞:阿久 悠 曲:筒美京平 R:1972/01/25 HC:21位
・残された鍵 菅原洋一
 詞:山口あかり 曲:平尾昌晃 R:1972/06/-
待っている女 五木ひろし
 詞:山口洋子 曲:藤本卓也 R:1972/05/10 HC:6位
 ◆年間チャート(72年)40位(27.7万枚)
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞歌唱賞受賞曲

 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
 ※「ポップス演歌」という触れ込みで発表された、五木の歌手としての新境地を開拓した作品。

<1972年5月29日(第187回)>
・陽はまた昇る 伊東ゆかり
 詞:たかたかし 曲:筒美京平 R:1972/05/25 HC:28位
 ◆第1回(1972年)東京音楽祭・世界大会 第2位入選曲
・禁じられた恋の島 ちあきなおみ
 詞:吉田 旺 曲:中村泰士 R:1972/05/25 HC:66位
さよならをするために ビリーバンバン
 詞:石坂浩二 曲:坂田晃一 R:1972/02/10 
 HC:1位(1972/07/24・07/31)
 ◆年間チャート(72年)3位(66.7万枚)
 ◆第3回(1972年)日本歌謡大賞放送音楽賞受賞曲
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)
 ※日本テレビ系ドラマ「3丁目4番地」主題歌。同ドラマは前年に同じく日本テレビ系で放映され好評を得、また主演を務めた石坂浩二・浅丘ルリ子が結婚するきっかけとなった作品としても知られる「2丁目3番地」の姉妹版ともいえる作品で、同ドラマにも浅丘は主演。しかし石坂は他局ドラマとの兼ね合いなど諸事情で出演を見合わせ、その代わりに同ドラマのテーマ曲の作詞を手かげる形で番組に参加することになったという。因みにこの回のヒットスタジオでは、石坂・浅丘夫妻が特別ゲストとして出演している。

<1972年6月5日(第188回)>
・愛はルフラン(C'EST LE REFRAIN DE MA VIE) 梓みちよ
 詞:安井かずみ<訳> 曲:Harvel Frank/Raymond jrannor R:1972/06/-
※朝日放送=TBS系(当時)「新婚さんいらっしゃい!」テーマ曲
・愛のシーズン 五十嵐じゅん
 詞:林 春生 曲:鈴木邦彦 R:1972/05/-
・南の国の物語 矢吹 健
 詞:有馬三恵子 曲:すぎやまこういち R:1972/-/-<詳細求む>
・ドリフの真赤な封筒 ザ・ドリフターズ
 詞:永田哲夫/なかにし礼<補作> 曲:ハワイ民謡/川口 真<編>
 R:1972/04/25 HC:32位
 ※元歌はハワイ民謡。日本では1937年に灰田勝彦が歌いヒット。同曲はこの灰田盤の永田哲夫の訳詞をベースに、「ズントコ節」「誰かさんと誰かさん」など一連のドリフ音楽作品で訳詞を担当したなかにし礼がアレンジを加え発表されたものである。

<1972年6月12日(第189回)>
・希望の旅 平山三紀(みき)
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/06/10
・変身 克美しげる R:1972/06/-
・ぼくにまかせておくれ 坂本 九
 詞:ヒロコ・ムトー 曲:東海林 修 R:1972/06/05
波止場町 森 進一
 詞:阿久 悠 曲:猪俣公章 R:1972/04/05 HC:6位
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞歌唱賞受賞曲
 ◆年間チャート(72年)41位(27.3万枚)

<1972年6月19日(第190回)>
・別れの旅 藤 圭子 
 詞:阿久 悠 曲:猪俣公章 R:1972/05/25 HC:14位
・今日からひとり 渚ゆう子
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/04/05 HC:38位
・幸福泥棒 井上順之(順)
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1972/06/05 
・孤独の街角 小山ルミ
 詞:千家和也 曲:Arbert Hamond R:1972/06/-
 ※オリジナルはマジック・ランタン「Another place,Another time」。72年1月に日本でもこのオリジナル盤は発売され、ラジオ関東(現・ラジオ日本)の洋楽チャート番組「キャッチ・ザ・ヒット」ではベスト20にランクインされるスマッシュヒットとなった。

・夏の夜のサンバ 和田アキ子
 詞:阿久 悠 曲:森田公一 R:1972/06/25 HC:19位
どうにもとまらない 山本リンダ
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1972/06/05 HC:3位
 ◆年間チャート(72年)32位(33.4万枚)
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞作曲賞受賞曲
 ◆第3回(1972年)日本歌謡大賞放送音楽賞受賞曲
 ◆第5回(1972年)日本有線大賞優秀賞受賞曲 

 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
 ※1966年の「こまっちゃうナ」のヒット以降、ヒット曲に恵まれなかった山本リンダの人気再燃の契機を作った作品。阿久・都倉コンビが仕掛けた激しい曲調、奇抜な振り付け・衣装というそれまでの歌謡曲になかった斬新な路線は後にピンクレディーの売り出し戦略に受け継がれる。

<1972年6月26日(第191回)>
・お嫁に行くんだね 水原 弘
 詞・曲:林 保明 R:1972/03/05 HC:81位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(9回)
 ※NHK「あなたのメロディー」入選作品。
・北信濃絶唱 野路由紀子
 詞:西沢裕子 曲:渡辺岳夫 R:1972/07/01 HC:23位
 ※TBS系ドラマ「北信濃絶唱」主題歌。
・くちづけ 鶴岡雅義と東京ロマンチカ
 詞:芦原みづほ 曲:鶴岡雅義 R:1972/06/10 HC:24位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(5回)
・恋は波まかせ 千葉マリヤ(マリア)
 詞:山上路夫 曲:タマイチコ R:1972/05/25
・旅情 園 まり
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/06/01

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・05/01 郵政省(現・総務省)、テレビ音声多重放送実用化の検討開始の方針を打ち出す。
・05/12 東京・新宿の新宿駅西口地下のコインロッカー内で新生児の遺体が発見される。他所でも同様の事件が続発。
・05/13 大阪・ミナミの千日前デパートで煙草の火を原因とする火災。発生、118人が死亡。この火災により千日前デパートは閉店を余儀なくされる(千日デパート火災)。
・05/15 沖縄が日本に正式に復帰、琉球政府は廃止され新たに沖縄県が発足。
・05/22 ニクソン米大統領、米国大統領としては史上初のソ連訪問。26日には戦略兵器削減協定(SALT)に調印。
・05/24 「サッカーの神様」の異名をとるブラジルのサッカー選手、ペレが来日。
05/30 デルアビブのロッド空港にて、日本赤軍メンバー3人が自動小銃を乱射、26人死亡、73人重軽傷。
・05/- セイロン、スリランカ共和国として完全独立。
・06/01 道路交通法改正公布。免許取得から1年を満たない者に、初心者マーク「若葉マーク」の貼付を法律で義務化(10月1日施行)。
・06/05 ストックホルムにて第1回国連人間環境会議開催。
・06/11 田中角栄通産大臣(当時)、「日本列島改造論」発表。
・06/12 フランス、イギリス共同開発の超音速旅客機「コンコルド」日本に上陸。
・06/14 日航471便がニューデリーのヤムナー河畔で墜落、搭乗員86名及び地上の工事作業員4名、計90名死亡の惨事に。この事故が日本の航空会社が海外で起こした初めての墜落事故であった(日本航空ニューデリー墜落事故)。
・06/14 中絶禁止法に反対しピル解禁を要求する女性連合、通称「中ピ連」結成。
・06/15 名張ぶどう酒事件で、最高裁は二審の死刑判決を支持し上告を棄却、死刑が確定。
・06/17 アメリカでウォーターゲート事件発覚(ニクソン政権時の野党・民主党本部が入っているワシントンのウォーターゲート・ビルに、不審者が盗聴器を仕掛けようと侵入したことが、後に新聞社等の取材によってニクソン政権主導で野党盗聴を仕掛けたものであることが判明したもの)。ニクソン政権に大打撃を与える。
・06/17 戦後最長、7年8ヶ月に及ぶ長期政権の舵を取った佐藤栄作首相が退陣。退陣会見が始まる直前に新聞報道に対する不満を述べ、新聞社の記者のみを退去させ、テレビ・ラジオ放送局の記者のみを残して会見を開始するという前代未聞の会見に。
・06/25 日本への復帰後最初となる沖縄県知事選挙にて革新陣営の主導者で琉球政府最後の行政主席を務めた屋良朝苗が初当選。
・06/27 最高裁、日照権を初めて認める判決を下す。
・06/30 日本フィルハーモニー交響楽団解散。



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