・下記表記の「R」は当該曲目のレコード(CD)発売日、「HC」は当該曲目のオリコンチャートでの最高位を表しています。
・また、曲目の部分の記載につき、オリコンチャート1位獲得曲については■、同じく2~10位にランクインされた曲については■の背景色にしてあります。
・各曲目につき、放送回順に記載していますが、必ずしもその放送回がその曲目が初めてヒットスタジオで歌われた(演奏された)回であるわけではないので、この点にご留意頂いた上でご覧下さい。
・また、1970年代前半までについては映像資料等が乏しいため、レコード発売日と各歌手の出演日との兼ね合い、何らかのタイアップ曲として発売されたものについては、スポンサーや他局番組との競合の有無、その他種々の点を考慮の上、その放送回に披露されたことがほぼ間違いないであろうと「推定」されるものについてのみ記載をしております。発売日等で間違いがございましたらご一報下さい。
<1974年12月2日(第317回)>
・冬の色 山口百恵
詞:千家和也 曲:都倉俊一 R:1974/12/10
HC:1位(1974/12/23-1975/01/27)
◆年間チャート(75年)10位(52.9万枚)
◆第3回(1975年上期)FNS歌謡祭・音楽大賞 最優秀歌謡音楽賞受賞曲
※山口にとり初のオリコン週間チャート1位獲得曲。全シングル曲中では、78年の「いい日旅立ち」に次ぐセールスを記録している(累計売上52.9万枚)。
・酒場にて 江利チエミ
詞:山上路夫 曲:鈴木邦彦 R:1974/09/25 HC:22位
※ 69年の紅白落選後、自宅の全焼、高倉健との離婚、実姉による横領事件など私生活で不幸の続いた江利チエミにとり久々の起死回生のヒットとなった。当時の江利の心情をリアルに描き出したような歌詞の内容と、それを引き立てる軽快ながらも哀愁漂うメロディーがヒットへとつながる要因となった。この曲のヒットにより同年末、NHKは紅白へのカムバック出場を打診したが、江利サイトは「紅白はもう卒業した」としてこの申入れを辞退したと伝えられている。
・美しき誤解 和田アキ子
詞:なかにし礼 曲:馬飼野康二 R:1974/09/25
◆第25回(1974年)NHK紅白歌合戦出場曲(5回)
<1974年12月9日(第318回)>
■この年制定された「FNS歌謡祭・音楽大賞」にちなんだ特別編成を同日及び翌12月16日の2週連続で企画。
・あなたの港 都はるみ詞:山口洋子 曲:平尾昌晃 R:1974/12/01
・甘い生活 野口五郎
詞:山上路夫 曲:筒美京平 R:1974/10/20
HC:1位(1974/11/25-12/02)
◆年間チャート(75年)34位(29.5万枚)
◆第16回(1974年)日本レコード大賞作曲賞受賞曲
◆第25回(1974年)NHK紅白歌合戦出場曲(3回)
※野口にとり初のオリコン週間チャート1位獲得曲にして、これまでに発表した全シングル作品中最高のセールスを記録(累計売上49.4万枚)した作品。この曲の大ヒットで「若き実力派」の定評が確立。
・おんなの操 殿さまキングス
詞:千家和也 曲:彩木雅夫 R:1973/11/05
HC:1位(1974/03/18-05/13)
◆年間チャート(74年)1位(193.6万枚)
◆第16回(1974年)日本レコード大賞大衆賞受賞曲
◆第7回(1974年)日本有線大賞特別賞受賞曲
◆第7回(1974年)日本有線放送大賞銀賞受賞曲
◆第25回(1974年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)
※「北の恋唄」「北の宿」に続く殿さまキングス3作目のシングル曲。発売から5ヵ月後を経た74年3月18日付オリコン週間チャートで1位を獲得して以来、9週連続で首位の座を堅持、累計売上枚数197.3万枚(オリコン調べ)を記録する空前の大ヒットとなった。ちなみにこの記録は、1980年代までに発売された全シングルレコード・CDに限定すると、「およげ!たいやきくん」(75年)「おんなの操」(72年)「黒ネコのタンゴ」(69年)「恋の季節」(68年)に次ぐ記録となっている。
<1974年12月16日(第319回)>
・涙と友情 西城秀樹
詞:たかたかし 曲:鈴木邦彦 R:1974/11/25 HC:4位
◆年間チャート(74年)39位(27.3万枚)
・精霊流し グレープ
詞・曲:さだまさし R:1974/04/25 HC:2位
◆年間チャート(74年)13位(52.3万枚)
◆第16回(1974年)日本レコード大賞作詩賞受賞曲
◆第2回(1974年下期)FNS歌謡祭・音楽大賞 特別賞受賞曲
◆第46回・第53回(1995年・2002年)NHK紅白歌合戦出場曲(さだまさし単独での出場、7回・14回)
※ 73年10月に「雪の朝」でデビューした、さだまさし、吉田政美によるフォークデュオ「グレープ」の2ndシングルにして最大のヒット作。さだの母方の従兄弟が水難事故で亡くなった年の初盆の際に行われた精霊流し(長崎県各地で毎年8月15日に行われる故人を弔う伝統行事)の様子を題材としている。
※発売当初は売上は低調であったが、数ヶ月後、東海ラジオの蟹江篤子アナウンサーがこの曲を気に入り、東海地方で当時高い支持を獲得していたラジオ深夜番組「ミッドナイト東海」の自身の担当曜日の放送で毎週のように同曲を流し続けたところ、まずは東海地区から人気に火が付き、その後全国にもその勢いが波及、大ヒットへと結びついた。
※2001年にはこの曲をモチーフとしてさだ自身が小説「精霊流し」を執筆、その後2002年にはドラマ化、2003年には映画化され、この小説は話題を集め、同時に同楽曲にも再び注目が集まった。
・みれん 五木ひろし
詞:山口洋子 曲:猪俣公章 R:1974/10/10 HC:6位
◆第16回(1974年)日本レコード大賞最優秀歌唱賞受賞曲
◆1974年度FNS歌謡祭・音楽大賞 年間最優秀グランプリ受賞曲
※この年制定された「FNS歌謡祭・音楽大賞」の初代グランプリ受賞曲。因みにこの年と翌75年のFNS歌謡祭については、7月に上期の予選・本選、12月に下期の予選・本選を行い、それぞれに最優秀新人賞(この年は最優秀ホープ賞)・最優秀歌唱賞・最優秀歌謡音楽賞を決し、その上で、下期本選時に上期・下期通じての年間グランプリも決定するという形式が採られていた。
<1974年12月23日(第320回)>
・流し唄 島倉千代子
詞・曲:竜はじめ R:1974/10/01
・あなたがいるから 森山良子
詞・曲:麻田 浩 R:1974/09/25 HC:73位
・木枯らしの舗道 天地真理
詞:山上路夫 曲:森田公一 R:1974/12/10 HC:14位
・さらばハイセイコー 増沢末夫
詞:小坂 巌/山田孝雄<補作> 曲:猪俣公章 R:1975/01/01 HC:4位
◆年間チャート(75年)37位(27.7万枚)
※「怪物」との異名を取り、競馬人気を牽引した名馬、ハイセイコーの引退記念ソングとして製作。ハイセイコーの主戦騎手であった増沢末夫が歌い、この種の企画盤としては異例の25万枚を越える大ヒットとなった。
<1974年12月30日(第321回)>
・旅愁 西崎みどり
詞:片桐和子 曲:平尾昌晃 R:1974/08/01 HC:2位
◆年間チャート(75年)20位(40.0万枚)
※朝日放送=TBS系ドラマ「暗闇仕留人」(※「必殺」の文言はタイトルに入っていないが、実際上は「必殺」シリーズの第4弾として製作・放送された)主題歌。
※3歳のときに日本舞踊で初舞台を踏み、子役として活躍。14歳のときに作曲家・平尾昌晃に師事、同年末~翌75年前半にかけて同曲をヒットさせた。
・はじめての出来事 桜田淳子
詞:阿久 悠 曲:森田公一 R:1974/12/05
HC:1位(1975/02/03)
◆年間チャート(75年)11位(52.6万枚)
◆第26回(1975年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
※桜田の初めてにして唯一のオリコン週間チャート1位獲得作品。また、全シングル曲中最大のヒットを記録した作品でもある(累計売上52.7万枚)。
・愛の迷い子 アグネス・チャン
詞:安井かずみ 曲:平尾昌晃 R:1974/12/21 HC:2位
◆年間チャート(75年)20位(40.0万枚)
◆第26回(1975年)NHK紅白歌合戦出場曲(3回)
・裸足になろう 井上 順
詞:永 六輔 曲:宮川 泰 R:1974/12/-
【司会】 芳村真理・三波伸介(・朝丘雪路<不定期出演>)
(参考)この頃の主な出来事
・12/01 自民党の椎名悦三郎副総裁、三木武夫を新総裁とする裁定案を提示(椎名裁定)。9日、三木は国会にて内閣総理大臣に指名され、三木武夫内閣が発足。
・12/03 日本生命など生命保険各社、個人用掛け捨て保険の発売を決定。
・12/12 南部鉄器など12品目が、初の伝統的工芸品産業に指定されることが審議会により答申される。
・12/15 「怪物」との別名を取り、一時代を築いた名馬・ハイセイコーが引退。
・12/31 第16回日本レコード大賞に森進一「襟裳岬」。最優秀歌唱賞は五木ひろし「みれん」、最優秀新人賞は麻生よう子「逃避行」。