伝説の歌番組・夜のヒットスタジオを語る

伝説の音楽番組「夜のヒットスタジオ」の22年間の足跡を通じて、日本の歌謡界が最も輝いていた時代を振り返ります。

【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(24) 1972年9~10月

2008-04-09 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 71~72年

<註>
 ・下記表記の「R」は当該曲目のレコード(CD)発売日「HC」は当該曲目のオリコンチャートでの最高位を表しています。
・また、曲目の部分の記載につき、オリコンチャート1位獲得曲については、同じく2~10位にランクインされた曲についてはの背景色にしてあります。
 ・各曲目につき、放送回順に記載していますが、必ずしもその放送回がその曲目が初めてヒットスタジオで歌われた(演奏された)回であるわけではないので、この点にご留意頂いた上でご覧下さい。
 ・また、1970年代前半までについては映像資料等が乏しいため、レコード発売日と各歌手の出演日との兼ね合い、何らかのタイアップ曲として発売されたものについては、スポンサーや他局番組との競合の有無、その他種々の点を考慮の上、その放送回に披露されたことがほぼ間違いないであろうと「推定」されるものについてのみ記載をしております。発売日等で間違いがございましたらご一報下さい。

<1972年9月4日(第201回)>
・はだしの女の子 奈良富士子
 詞:有馬三恵子 曲:中村泰士 R:1972/07/21
・雨が降る日 トワ・エ・モア
 詞:山上路夫 曲:瀬尾一三 R:1972/08/-
・雪国へおいで 石橋正次
 詞:叶 弦大 曲:丹古晴己 R:1972/09/20 HC:29位
 ※「新国劇」への入団を経て、1970年に日活映画「非行少年 若者の砦」で俳優として正式デビュー。72年には青春ドラマ「飛び出せ!青春」に出演、影のある演技で一躍人気俳優の仲間入りを果たし、同時期にリリースされた「夜明けの停車場」、続く「鉄橋をわたると涙が始まる」がオリコン週間チャートベスト20入りを果たすヒットとなり、この年の紅白歌合戦にも歌手として出場。
 ※70年代後半~1980年代にはドラマ「夜明けの刑事」「赤い絆」(いずれもTBS系)「ヤヌスの鏡」(フジテレビ系)など大映ドラマシリーズや「長七郎江戸日記」、年末大型時代劇「白虎隊」(いずれも日本テレビ系)など各局の時代劇で活躍し、アクの強い演技で強い印象を視聴者に残す。近年は舞台に主な活動拠点を移しており、テレビへの露出機会は減少している。
・いつかは逢えるだろう 水前寺清子 R:1972/09/-
・素足の季節 青い三角定規
 詞:山川啓介 曲:いずみたく R:1972/06/10 HC:28位

<1972年9月11日(第202回)>
・一番列車の女 美川憲一 
 詞:ちあき哲也 曲:彩木雅夫 R:1972/09/20 HC:61位
・月曜日は泣かない 平山三紀(みき)
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/10/10
・さよならは突然に ザ・ピーナッツ
 詞:山上路夫 曲:鈴木邦彦 R:1972/09/10 HC:27位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(14回)
哀愁のページ 南 沙織
 詞:有馬三恵子 曲:筒美京平 R:1972/09/21 HC:3位
 ◆年間チャート(72年)50位(22.6万枚)

<1972年9月18日(第203回)>
・別れのみずうみ 紀比呂子 R:1972/09/-
・母さんの終列車 白川奈美 R:1972/08/-
・二人のフィーリング 本郷直樹
 詞:山上路夫 曲:都倉俊一 R:1972/09/25
・死んでもいい 沢田研二
 詞:山上路夫 曲:加瀬邦彦 R:1972/09/25 HC:9位
・夜汽車の女 五木ひろし
 詞:山口洋子 曲:藤本卓也 R:1972/09/05 HC:21位
 ◆第14回(1972年)日本レコード大賞歌唱賞受賞曲

<1972年9月25日(第204回)>
虹をわたって 天地真理
 詞:山上路夫 曲:森田公一 R:1972/09/01 
 HC:1位(1972/10/02・10/23)
 ◆年間チャート(72年)14位(42.2万枚)
 ※第45回(1973年)選抜高校野球大会入場行進曲
・さよならの街角 亜木ジュン子
 詞:橋本 淳 曲:筒美京平 R:1972/08/25
・花は流れて 藤 圭子
 詞:石坂まさを 曲:鈴木邦彦 R:1972/09/25 HC:19位
・故郷 由紀さおり
 詞:山川啓介 曲:大野雄二 R:1972/07/-
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(4回)

<1972年10月2日(第205回)>
・今だから 佐川満男 R:1972/09/-
・友よ 大和田伸也
 詞・曲:八代 明 R:1972/09/-
 ※早稲田大学中退後、劇団四季に入団し俳優活動を開始。この年、NHK朝の連続テレビ小説「藍より青く」でヒロインの夫役を好演し、注目を集める。その後も人気時代劇の「水戸黄門」(TBS系)の「格さん」役や、蜷川幸雄演出の舞台「王女メディア」、中国映画「孫文」などジャンルにとらわれぬ幅広い役柄を演じ、演技派俳優としての名をほしいままとする。近年でも「ヤンキー母校へ帰る」(TBS系)、「富豪刑事」(テレビ朝日系)など話題作に出演し名バイプレーヤーぶりを発揮する傍ら、自身が出演する舞台公演を中心に演出家としても活動している。 
・少女は大人になりました 牧村三枝子
 詞:石橋正子/千家和也 曲:竹村次郎 R:1972/07/25 HC:30位
・ひみつのお別れ 五十嵐じゅん(淳子)
 詞:落合恵子 曲:森田公一 R:1972/09/-
 ※当時文化放送のアナウンサーで「セイ!ヤング」パーソナリティーなどで深夜放送ファンの間でアイドル的な人気を誇っていた落合恵子が作詞を担当。
悲しみよこんにちは 麻丘めぐみ
 詞:千家和也 曲:筒美京平 R:1972/10/05 HC:6位 

<1972年10月9日(第206回)>
・風の日のバラード 渚ゆう子
 詞:峰けい子/橋本 淳<補作> 曲:筒美京平 R:1972/07/25 HC:25位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(2回)
放浪船(さすらいぶね) 森 進一
 詞:阿久 悠 曲:猪俣公章 R:1972/10/25 HC:8位
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(5回)
・乙女の儚夢(ろまん) あがた森魚
 詞・曲:あがた森魚 R:1972/09/10(アルバム発売日)
 ※アルバム「乙女の儚夢」収録。尚、同アルバム発売日につき一部資料では「1972年7月25日」とするものあり。
・三途の川の乳母車 橋 幸夫
 詞:小池一雄 曲:吉田 正 R:1972/09/05
 ※1971年末に発売され翌72年にかけてヒットした「子連れ狼」の続編的作品。
同級生 森 昌子
 詞:阿久 悠 曲:遠藤 実 R:1972/10/05 HC:4位 
 ※「せんせい」に続く学園三部作の第2作。
<1972年10月16日(第207回)>
・昭和放浪記 水前寺清子
 詞:阿久 悠 曲:小林亜星 R:1972/10/20
 ◆第23回(1972年)NHK紅白歌合戦出場曲(8回)
 ※それまで「男歌」「応援歌」の類の作品を歌い続けていた水前寺清子にとり初の本格的な「女歌」。のちの都はるみの代表作「北の宿から」の阿久・小林が作詞・作曲を担当。
・古いお寺にただひとり チェリッシュ
 詞:山上路夫 曲:鈴木邦彦 R:1972/09/25 HC:19位
・朝が来たら 伊東ゆかり
 詞:たかたかし 曲:鈴木邦彦 R:1972/09/10 HC:85位

<1972年10月23日(第208回)>
・君と二人で 沖 雅也
 詞:岩谷時子 曲:鈴木邦彦 R:1972/08/25
 ※日本テレビ系「小さな恋のものがたり」主題歌
 ※15歳のときに家で同然のような形で故郷の大分から単身上京。ファッションモデルを経て、68年に日活映画「ある少女の告白・純潔」で俳優デビュー。精悍な容姿で若年層の女性ファンを集め、人気俳優に。70年代に入ってからは「光る海」(フジテレビ系)、「必殺仕置人」(朝日放送=TBS系)「太陽にほえろ!」、「俺たちは天使だ!」(以上、日本テレビ系)、映画では「女王蜂」、「ブルークリスマス」(何れも東宝系)などの話題作・人気作に主要キャストとして次々と出演し、徐々にコミカルな役柄から狂気に満ちた演技まで広い領域を網羅した演技力で役者として同年代の俳優よりも一つ抜きん出た存在へと台頭してゆく。しかし、80年代になってからは、いくつものドラマ・映画との掛け持ちにより心労により躁鬱病やノイローゼに悩まされながらの俳優活動を強いられ、更に精神状態が悪化。結果、83年6月、京王プラザホテルの最上階から飛び降り自殺というショッキングな形で31年の短い一生を終えてしまう。この際に、当時の所属事務所社長であり、養父でもあった日景忠男に当てた「おやじ、涅槃で待ってる」という遺書がファンの悲しみを更に増幅させた。
 ※歌手としては同年、ユニオンレコードより「哀しみを越えて」でデビューして以降、計8枚のシングルを発表。この回に歌われた「君と二人で」はその2枚目に当る。
・さよなら愛の日 加山雄三
 詞:阿久 悠 曲:北川鉄平 R:1972/10/05
・陽のあたる場所 奥村チヨ
 詞:山上路夫 曲:筒美京平 R:1972/08/25 HC:76位
狂わせたいの 山本リンダ
 詞:阿久 悠 曲:都倉俊一 R:1972/09/05 HC:6位

<1972年10月30日(第209回)>
・さすらいが呼んでいる 仲 雅美 R:1972/10/25
・別れ話は背中にしてね 佐良直美 R:1972/09/25
あなたが帰る時 三善英史
 詞:千家和也 曲:浜 圭介 R:1972/11/05 HC:7位
 ◆年間チャート(73年)47位(22.5万枚)

【司会】前田武彦・芳村真理

(参考)この頃の主な出来事
・09/05 パレスチナの武装組織がミュンヘン近郊の五輪村を襲撃、イスラエル選手団の役員・選手計11人を殺害する事件発生。翌日、イスラエル選手団の追悼式が急遽執り行われる。この事件を発端として、翌1973年、イスラエル側はパレスチナゲリラへの報復として空軍によるゲリラの活動拠点の空爆、そして実行犯の暗殺(「神の怒り作戦」)を計画・実行。
・09/14 閣議、むつ小川原開発を了承(田中角栄首相の掲げる「列島改造」の始まり)。
・09/16 プロ野球、阪急ブレーブス(現・オリックスバッファローズ)の福本豊選手、105盗塁の世界新記録達成。
・09/29 同25日から中国を訪問中の田中角栄首相、周恩来・中国首相と日中共同声明に調印、日中国交正常化が実現。
・10/02 国鉄(現・JR)の時刻改正により「L特急」なる呼称が登場。
・10/04 満鉄の職員を経て1933年に歌手デビュー、「赤城の子守唄」「国境の町」「すみだ川」「むらさき小唄」など数多くのヒットを飛ばした、戦前~戦中派の歌謡スターの第一人者的存在である東海林太郎が死去。73歳。
・10/22 喜劇「おトラさん」(KRT<現・TBS>)、日本のテレビにおけるクイズ・ゲーム番組の草分け「ジェスチャー」(NHK)の男性軍キャプテンなどで長知られる「昭和の爆笑王」柳家金語楼が死去。71歳。
・10/25 TBS系ドラマ「ありがとう」が53.8%という驚異的な高視聴率を記録。
・10/28 日中国交正常化の記念として東京の上野動物園にジャイアントパンダの「ランラン」「カンカン」が来園。
  

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