・シャンゼリゼの夜 ピーター R:1970/10/-
・雨がやんだら 朝丘雪路
詞:なかにし礼 曲:筒美京平 R:1970/10/21 HC:5位
◆年間チャート(71年)23位(32.4万枚)
◆第13回(1971年)日本レコード大賞作曲賞受賞曲
◆第4回(1971年)日本有線大賞特別賞受賞曲
◆第22回(1971年)NHK紅白歌合戦出場曲(10回)
※現在では女優・舞踊家のイメージの強い朝丘だが、宝塚歌劇団を退団して以降は女優として人気を博す傍ら、ジャズ歌手としての活動も展開しており、1957年に初出場して以来、1960年代前半までは年末の紅白の常連歌手として毎年出場者に名を連ねていた。この時代に発表された歌としては「島育ち」(田端義夫との競作)「永良部百合の花」「レモンティーをもう一杯」「船頭可愛や」(1935年の音丸のヒット曲のリメイク)「ふり向いてもくれない」などがある。
※1960年代後半以降は歌手活動は最小限に抑えられ、専らテレビ司会者や女優としての活動が主であったが、この曲が翌71年に入ってから大ヒットして以降1976年頃にかけて再び歌手活動にも力を注ぐようになり、「お別れしましょう」「終わりなき冬の旅」「ごめんなさい」などの主に筒美京平が作曲を手掛けた作品を次々と発表、新境地を開拓する。
・振り返ってみたけれど 三田 明
詞:山口洋子 曲:藤本卓也 R:1970/11/-
・悲しみのアリア 石田ゆり
詞:なかにし礼 曲:筒美京平 R:1970/09/25 HC:27位
※石田ゆりは歌手・女優のいしだあゆみの実妹であり、現在は作詞者・なかにし礼の夫人。
・誰もいない海 トワ・エ・モア
詞:山口洋子 曲:内藤法美 R:1970/11/05 R:16位
※1968年に、大木康子という歌手のシングル盤のB面の曲として製作。後に作曲者である内藤の夫人であるシャンソン歌手の越路吹雪が自身のライフワークとしていた日生劇場での「ロングリサイタル」でこの曲をカバーしたところ好評を得、アルバムに収録。それから程なくして、このトワ・エ・モアのバージョンがシングル盤として発売され、これも約15万枚のセールスを記録するヒットとなった。
・小さなあやまち 和田浩治
詞:阿久 悠 曲:中村泰士 R:1970/10/-
<1970年11月9日(第106回)>
詞:山口洋子 曲:猪俣公章 R:1970/06/05 HC:10位
◆年間チャート(70年)46位(23.4万枚)
◆第12回(1970年)日本レコード大賞新人賞受賞
◆第1回(1970年)日本歌謡大賞放送音楽新人賞受賞
◆第3回(1970年)日本有線大賞新人賞受賞
◆第21回(1970年)NHK紅白歌合戦出場曲(初)
・黒ネコのタンゴ 皆川おさむ
詞:Francesco Pagano/Armando Soricillo/Francesco Saverio Maresca/見尾田みずほ<訳>
曲:Francesco Pagano/小森昭宏<編>
R:1969/10/05 HC:1位(1969/11/10-1970/02/09)
◆年間チャート(70年)1位(141.4万枚)
◆第3回(1970年)日本有線大賞大衆賞受賞曲
※原曲はイタリアの童謡であり、現地の童謡コンテスト「第11回ゼッキノ・ドロ(Zechino d'Oro)」に第3位に入賞した「黒いネコがほしかった」(Volevo un gatto nero)。日本での大ヒットの直後にはフィンランド、フランスでもこの曲のカバー盤が発売されている。
※皆川は歴代ヒットスタジオ出演歌手中、最年少での初出演(出演当時7歳)。
<1970年11月16日(第107回)>
・男が惚れなきゃ女じゃないよ 都はるみ
詞:かないさちこ 曲:市川昭介 R:1970/11/25 HC:52位
◆第21回(1970年)NHK紅白歌合戦出場曲(6回)
・何があなたをそうさせた いしだあゆみ
詞:なかにし礼 曲:筒美京平 R:1970/10/10 HC:12位
・恋のぬくもり 小川知子
詞:丹古晴己 曲:鈴木 淳 R:1970/10/05 HC:49位
・愛のいたずら 内山田洋とクールファイブ
詞:安井かずみ 曲:彩木雅夫 R:1970/10/05 HC:10位
◆第1回(1970年)日本歌謡大賞放送音楽賞受賞曲
<1970年11月23日(第108回)>
・冬の停車場 布施 明
詞:山上路夫 曲:三月はじめ R:1970/11/20 HC:30位
・そっとしといてネ! 吉沢京子
詞:岩谷時子 曲:森本太郎 R:1970/11/-
・走れコータロー ソルティー・シュガー
詞:池田謙吉 曲:池田謙吉/前田伸夫 R:1970/07/05
HC:1位(1971/01/04)
◆年間チャート(70年)26位(33.7万枚)/同(71年)20位(33.7万枚)
◆第12回(1970年)日本レコード大賞新人賞受賞
◆第3回(1970年)日本有線大賞グリーン賞受賞
※当初は実在する競走馬への純粋な応援歌という意味合いで構想が練られたが、同バンドのメンバーである山本厚太郎(コータロー)が演奏の練習に遅刻ばかりする「遅刻常習者」であったことから作詞者の池田謙吉が山本に発破をかける意味合いを込めて名前の部分を「コウタロー」に置き換えたことからこのような曲名となったという。曲の途中に当時公営ギャンブル廃止の方針を打ち出していた美濃部亮吉東京都知事の声色を真似ている部分が含まれているなど、全体としてはコミックソングとして製作されているものの、風刺の効いた内容となっている。
・生きがい 由紀さおり
詞:山上路夫 曲:渋谷 毅 R:1970/11/05 HC:6位
◆年間チャート(71年)48位(23.4万枚)
<1970年11月30日(第109回)>
・今日の雨 高田恭子
詞:有馬三恵子 曲:中村泰士 R:1970/10/20
・塩・ローソク・シャボン 佐良直美
詞:佐良直美 曲:坂田寛夫 R:1970/11/25
・死なせはしない 高岡健二 R:1970/09/-
・情熱 西郷輝彦
詞:阿久 悠 曲:川口 真 R:1970/10/20
・銀座の女 森 進一
詞:川内康範 曲:曽根幸明 R:1970/09/15 HC:4位
◆第1回(1970年)日本歌謡大賞放送音楽賞受賞曲
◆第21回(1970年)NHK紅白歌合戦出場曲(3回、白組トリ)
・花のメルヘン ダーク・ダックス
詞・曲:敏 トシ R:1970/11/10 HC:14位
◆第13回(1971年)日本レコード大賞編曲賞受賞曲(編曲:服部克久)
※この曲をプロデュースした敏トシは、高校卒業後に森山良子の専属バンドのメンバーとして音楽界入り。その後、いずみたくや森田公一ら先輩音楽家に師事した後に、25歳の時に独立。それから程なくして作詞・作曲を担当したこの歌が翌71年に入ってからヒットチャートを急上昇、15万枚のセールスを記録。その後も数年間、ダーク・ダックスとダックを組み、続編的作品である「星のメルヘン」などを発表した。
<1970年12月7日(第110回)>
・中途半端はやめて 奥村チヨ
詞:なかにし礼 曲:筒美京平 R:1970/12/01 HC:24位
・オー・ビューティフル・デイ! ザ・ワイルドワンズ
詞:松原雅彦 曲:加瀬邦彦 R:1970/12/01
・花の宴 北島三郎 R:1970/12/-
・おんなの朝 美川憲一
詞:西沢 爽 曲:米山正夫 R:1970/12/25 HC:10位
◆年間チャート(71年)33位(29.5万枚)
◆第4回(1971年)日本有線大賞スター賞受賞曲
※オリコンの集計が始まって以降に発売された美川のシングルの中では、集計開始当初に大ヒットしていた「釧路の夜」に次ぐセールスを記録。
・唇が泣いてる 小松みどり
詞:西沢 爽 曲:鈴木 淳 R:1970/10/-
※歌手・女優の五月みどりの実妹。姉がお座敷演歌で売り出したのに対し、妹の小松は奥村チヨらの成功により確立された「フェロモン歌謡」路線で売り出した。
<1970年12月14日(第111回)>
・かたおもい 黒木 憲 R:1970/12/-
・愛があるなら年の差なんて にしきのあきら
詞:有馬三恵子 曲:海老沼裕/浜口庫之助 R:1970/10/10 HC:35位
・矢は放たれた 北大路欣也 R:1970/11/-
・女は恋に生きてゆく 藤 圭子
詞・曲:石坂まさを R:1970/10/25 HC:7位
※70年2月リリースのセカンドシングル「女のブルース」から同曲までの全4シングルで、オリコン週間チャート連続42週ベスト10入りの記録を樹立。
・人生はそんなくり返し 井上順之(順)
詞:安井かずみ 曲:かまやつひろし R:1970/04/05
※「井上順とザ・スパイダース」名義で堺正章メインによる「明日を祈る」(堺正章とザ・スパイダース名義)と同時発売。
<1970年12月21日(第112回)>
・長崎ごころ ジ・アーズ
詞:酒井好満 曲:野田孝一 R:1970/10/05 HC:20位
・三人の女 青江三奈
詞:山口あかり 曲:井上かつお R:1970/12/25 HC:53位
・霧の街 舟木一夫
詞:丘灯至夫 曲:水上 勉 R:1970/12/-
・一時間は60分 山田太郎
詞:加藤日出男 曲:新井利昌 R:1970/10/-
・ためらいながら 那智わたる R:1970/12/-
・湖は天使の涙 中村晃子
詞:横井 弘 曲:小川寛興 R:1970/09/01
・誓いの明日 ザ・タイガース
詞:山上路夫 曲:クニ河内 R:1970/11/20 HC:18位
<1970年12月28日(第113回)>
・わかるだろう 坂本 九
詞:岩谷時子 曲:橋本光雄 R:1970/12/21
・大阪の女 ザ・ピーナッツ
詞:橋本 淳 曲:中村泰士 R:1970/12/- HC:48位
・大勝負 水前寺清子
詞:星野哲郎 曲:安藤実親 R:1970/11/10 HC:5位
◆年間チャート(71年)21位(32.9万枚)
◆第21回(1970年)・第26回(1975年)・第33回(1982年)NHK紅白歌合戦出場曲(6回・11回・18回)
・愁い酒 美空ひばり
詞:石本美由起 曲:古賀政男 R:1970/11/10
※「歌謡界の女王」美空ひばりのヒットスタジオ初出演当時に発表されていた最新シングル曲がこの作品。この出演の3日後の紅白では出場15回の記念という意味も含め紅組司会を務め、同時に8年連続、通算11度目の紅組トリも担当。トリと司会を両方兼務したのはこの年の美空が最初であったという。
【司会】前田武彦・芳村真理
(参考)この頃の主な出来事
・11/- 公害関係法令の抜本的整備を目的として、第64回臨時国会(「公害国会」)が開かれる。公害犯罪処罰法・水質汚濁防止法など6つの新法のほか、道路交通法・公害対策基本法・大気汚染防止法など8つの既存法規の改正案が可決成立。
・11/- 大阪万博でのテスト出店の成功を受け、ケンタッキー・フライドチキンが1号店を名古屋に開店。
・11/01 日本電信電話公社(現・NTT)がキャッチホン(通話中着信サービス)開始。
・11/09 TBS以外の民放キー放送局8局が中心となって発足した放送音楽プロデューサー連盟が日本レコード大賞に対抗する音楽賞として「日本歌謡大賞」を制定、第1回授賞式が開催される。大賞には藤圭子「圭子の夢は夜ひらく」。放送音楽新人賞は野村真樹・辺見マリ。尚、第1回授賞式についてはテレビ中継は行われず。
・11/14 東京・渋谷にて日本初のウーマン・リブ大会が開催される。
・11/15 沖縄にて国会に衆議院5名、参議院2名の議員を送るための選挙が施行される。
・11/25 作家・三島由紀夫と「楯の会」メンバー4人が、東京・市ヶ谷の陸上自衛隊東部方面総監部で総監を監禁し、自衛隊員にクーデターを呼びかけるも賛同者なし。これに落胆した三島は総監室内で割腹自殺。人気作家の突然の凶行に国内外に衝撃が走る。
・11/29 初の公害メーデー実施、82万人が参加。
・12/02 総理府(現・内閣府)、人口1億人突破を発表。
・12/15 北海道の三井砂川鉱でガス爆発事故発生、死者・行方不明者併せて19人。
・12/20 沖縄・コザ市で、アメリカ陸軍退院が乗用車で一般男性を跳ねたことを端緒として、5000人の市民とアメリカ軍憲兵隊が対立(コザ暴動)。
・12/23 公正取引委員会、カラーテレビの値下げを通産省(現・経済産業省)に要請。
・12/31 1970年度日本レコード大賞に菅原洋一「今日でお別れ」。最優秀新人賞はにしきのあきら「もう恋なのか」。