Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2013年12月号 ポコット族の民兵がトゥルカナ族の村を包囲

2014年08月09日 | コミュニティーとカルチャー
政府の努力にもかかわらず、激しさを増すポコット族とトゥルカナ族の対立。

12月16日の月曜日、ロレンキピ村で早朝に奇襲をかけられ、7人が死亡、5人が負傷した。犯人はトゥルカナ地域の牛泥棒たちと見られている。奇襲の最中に、ケニアとウガンダの国境沿いでは何百頭もの家畜が盗まれた。

好戦的なトゥルカナ族とポコット族の間では、家畜や国境線をめぐる衝突がたびたび起きている。2つのコミュニティーは対立しており、それぞれ相手のコミュニティーから家畜を盗むことが続いていたが、最近ではそれが争いにまで発展した。

ここの回廊を旅する難民たちを乗せるソマリ・ダヤーバスは、11月に衝突がはじまってから何度も危険な目に会ってきた。ある時には、1台のバスが銃で襲われ、バスにあったワイドスクリーンが壊され、乗客たちはカイヌク警察が救助に来るまで危険な藪の中に逃げ込まなければならないこともあった。

トゥルカナ地域を通る旅行者たちは、所持品の盗難や急襲の危険にさらされている。とはいえ、対立の影響を受けている地域には、公共の安全のために正規の警察官たちが配備されている。トゥルカナでは、旅行客や車で旅をしている人々に武装した警官が護衛するのもすっかり当たり前の光景になってしまった。

12月半ば、見慣れない民兵が別のダヤンバスを襲撃し、身元不明のソマリア難民たちが負傷した。この事件以来、人々は通行の安全が確保されるのを待つ間、何日も路上で過さねばならない状況が続いている。商品や生活必需品のカクマへの運送は滞り、難民キャンプ内の市場では商品の値段が上昇してしまった。

12月初旬、両コミュニティー間の争いが激化した。トゥルカナ南部のOCPDと呼ばれる位の高い警察官、リチャード・キプサンが、武装した正規の警察と 家畜強奪対策部隊、そして行政警察を率いて、カイヌク警察署からロロコン地区のトゥルクウェル門までやってきた時、200人ほどの銃武装したポコット族の男たちの集団に遭遇した。彼らは道路を閉鎖しロロコンの他の場所への立ち入りを断固拒否し、ロロコン地区はトゥルカナ族ではなくポコット族の管轄地域であると主張した。

警察のチームは、武装したポコット族の集団に定期的に攻撃されていた。そこで政府は、ポコット族の民兵たちと戦い、数日間水も食料もない状態で拘束されているトゥルカナ族の市民を助けるために、より多くの警察官を動員した。

12月5日、数々の攻撃とそれに対する反撃が繰り広げられ、銃撃戦の中で何名かの死者がでてしまった。両コミュニティーでは、出てきて攻撃しては隠れるといったような報復が計画された。

12月6日には、武装したトゥルカナ族の侵略者たちが西ポコット地域を襲撃し、羊飼い1人が負傷し300頭以上の羊が盗まれた。地域の警察長官ジャクソン・ムェンガによると、侵入者らは羊飼いの少年を待ち伏せし、少年がカムリオ村で動物を放牧している最中に銃で胸を撃った。ケニア赤十字の報告によると、2つの部族の間での銃撃戦で少なくとも、25人が死亡したようだ。

「地元の住民はたいてい銃を持っています。ウガンダや南スーダンと接している2つの地域では、国境の管理が杜撰なので、両国から火器を輸入できるのです」と、北ポコット政府の役人は語った。

攻撃が始まって以来、数軒の家族が西ポコットのカルンやコンボリオン、そしてトゥルカナ地区のロクワル,ナクセ,ロヤパトから強制退去させられた。政府は2つの地域で国境線の治安強化の努力をしているが、家族達は報復攻撃を怖れながら生活している。

現在のところ、政府は地域での紛争を抑えようと、この地域にケニア防衛軍を配備している。


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