2019年7月号 詩「失敗なんかしていない」

あたりまえだけど　失敗なんかしていない 失敗はできごと　人間のありようではない 正確に言うと 失敗は人生の目盛り　美徳とは関係ない . . . 本文を読む

詩：「すべてを胸に秘めて」 （ギディ・アバメガル作 『傾いた鳥かご』より）

ひしゃげた檻(おり)のような ビニールシートの家の前で 孤独におそわれないように 私は遠く果てしない旅をした すべてを胸に秘めて . . . 本文を読む

2014年12月号 詩

恥辱のかまど　　 Ａ・クオット作 　　　　　　　　　　　　 劇作家の国で/詩人の国で/ブタの国で/サルの国で/進化は続いている . . . 本文を読む

2014年3月号 詩：「南スーダンに平和を」 QB作

逃げてきた 親がいないから　家もないから ここの人たちと暮らしてきた なぜなのか　わからないけれど こんなところにいる . . . 本文を読む

2013年8月号 詩：「国連難民高等弁務官事務所さまへ」 アイェロー作

俺たちは微生物みたいなものだ 乾いた川床にいる微生物 地球や風や生まれた国に、よってたかって苦しめられる . . . 本文を読む

2012年12月号 難民キャンプに芸術が必要な10の理由

私は昨年、UNHCRのために研究を行った（内容はhttp://www.unhcr.org/4def858a9.htmlに掲載）。その結果、難民のキャンプでの生活において芸術活動は極めて建設的な役割を果たすことが多く、難民が困難を切り抜けて生き延び、感情面、精神面、身体面で成長するうえでも役立つことが分かった。 . . . 本文を読む

2012年12月号 難民になるための要件

ある日、金持ち父さんが息子を旅に連れ出した。難民の生活を息子に見せたいと思ったのだ。父子は貧しい難民の家族が暮らすキャンプに滞在した。 . . . 本文を読む

2012年4月号 詩２編

UNHCRの家 わらぶき屋根に防水シート 棒とロープと釘 これがUNHCRの言う「家」 トイレはもちろん、 扉用の建材もない （マケス・アジャク作） 鳥には配給なし すり鉢で穀物をつぶす女の子 ふすまをつつく鳩は すりこぎで追い払われる 世界食糧計画から 鳥への配給はない . . . 本文を読む

2011年8月号 詩２編

〈安全な住処〉   それは強国の裂け目 崩壊を待つばかりの強国 涼しげな町の澄み渡った通り 薬草ニームと涼しい木陰が 高速道路沿いに続く . . . 本文を読む

2010-11年冬号 詩 “流血の惨事はもうたくさんだ”

50年におよぶ戦争で おびただしい命が失われた 死体に群がる鳥、野獣 . . . 本文を読む

2010年7-10月号 詩２編

〈猿ぐつわをかまされて〉 猿ぐつわは痛い 恐怖のなかの孤独 これまでも今も 思いやりがない 熱意がない . . . 本文を読む

2010年6月号 漫画

「比べてみれば……」 . . . 本文を読む

2010年6月号 詩2編

〈 どこかから 〉 予期せぬところから 考えもしなかったのに 突然やってくるのは 糸のようにはりつめた 静けさを破る考え . . . 本文を読む

2009年12月号 詩 “幻想

有刺鉄線で囲われ、人に知られることもないこの地を抜け出せたら、どんなに嬉しいか 出口のありかもわからない場所に、もし閉じこめられたら、いったいどんな気持ちになることか . . . 本文を読む

2009年12月号 詩“スキャンダルの窯”

劇作家の国家で 詩人の州で 豚の国で サルの帝国で 進化が続いている . . . 本文を読む