Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2020年4月号 新型コロナウィルスに関するデマ情報

2020年07月29日 | コミュニティーとカルチャー
カネレ・スタッフ・ライター、2020年4月

新型コロナウイルス(COVID-19)はまだカクマ・キャンプでは感染者は出ていないが、デマ情報は早くも拡散している。カクマの医療インフラが十分でない事を考えても、地元コミュニティはウイルスの拡散防止のために公衆衛生の奨めをしっかりと守ることが重要だ。しかし、デマ情報で人々が効果のない方法に惑わされると、限りあるエネルギーとリソースの大きな無駄になる。その上、誤報のために正しい資格を持つ医療専門家の正式な指針に従うのを思いとどませてしまうことにもなりかねない。さらに深刻なのは、コロナがどのように拡散するかという噂が、特定の人達に対する誹謗中傷や暴力にまで発展する可能性があることだ。


【写真】新型コロナに関するデマとWHOによる注意喚起

虚報の大半はWhatsAppのプラットフォームから広がっている。新型コロナに関する情報を受理した人は、それをすぐに自分の所属グループのメンバーに流す。情報を分ち合おうという、もともとは善意に満ちたもので、送信者たちは知人たちがウイルス対処の準備が出来るようにと信じて、送信しているのであろう。しかし実際には間違った情報を与えてしまう。

デマ情報の拡散への警告を発するべく、カネレはキャンプの様々な場所とカロベイエイ居住区で、新型コロナウイルスに関してどのようなデマ情報が存在するのかを調査した。よく聞く誤報は下記のようなものだ。

デマ1  砂糖の入っていないお茶の葉がウイルスから身を守る
「スーダンで生まれたという子供がいた。その子は周りの人に茶葉を飲むように言っていた。そうすればみんなウイルスから身を守れるよ、と。でもその子はこのメッセージを伝え始めてからほどなく死んでしまった」
ーーグループ13の住民

デマ2 新型コロナウイルスは金持ちの白人への神からの罰だ
「このウイルスにかかるのは金持ちと白人だけだ。黒人や僕らのような人達はかからない。アフリカの国のレポートはみんなフェイク・ニュースだ。彼らは援助金が欲しいから言っているだけだ。ウイルスはゲイや他の悪事を犯した人達を神様が懲らしめるためにもたらしたんだ」
ーーカクマ1

デマ3 聖書の中の髪の毛
「聖書を開いて、よく探すと、髪の毛が一本見つかる。その髪の毛を湯の中で煮て飲む。これは神様が下さった治療薬だ。これに従うと、あら不思議! もうウイルスもバクテリアも消滅してしまう」
ーーニュー・カナダの住民

デマ4 キリスト教信者だけがかかる
「イスラム教徒たちはウイルスを心配する必要はない。というのも、ウイルスはキリスト信者だけに移るんだ。このことは私の国の地方議員から聞いたんだ。彼は、コーランの一章を朝早く17回読むように勧めている」
ーーカクマ3の住人

カネレでは難民の皆さんにソーシャル・メディアでの情報は注意深く吟味して読み、デマ情報を拡散しないで、UNHCRとIRCの指示に従うように注意を呼びかけている。

新型コロナウイルスに関する最新情報はここから。
https://www.unhcr.org/ke/coronavirus-covid-19-update





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