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ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が新潟市で公園カウンセリングなどを相談、研究しています

神田橋條治『医学部講義』2013・創元社-患者さんを大切にする精神科医に学ぶ

2025年02月23日 | 精神科臨床に学ぶ

 2019年のブログです

     *

 神田橋條治さんの『医学部講義』(2013・創元社)を再読しました。

 これも久しぶり、しかしながら、大切なことがいっぱいです(再読が遅くなって、神田橋さん、ごめんなさい)。

 例によって、今回、印象に残ったことを一つ、二つ。

 一つめは、マニュアル診察の弊害。

 マニュアルをチェックするだけの診察が横行していて、誤診が多発している状況に警告を発しています。

 そうではなくて、患者さんの全体を診て、診察をする大切さを強調されます。同感です。

 二つめは、これとも関連しますが、サリヴァンさんもいう「関与しながらの観察」の重要性。

 パソコンの画面を眺めるより、患者さんをよく診て、関わることの大切さを述べられます。

 これに関連して、「患者様」という表現に違和感を感じる、とも述べられます。これにも同感です。

 言葉だけを丁寧にしても、患者さんを丁寧にすることにはなりません。

 しかも、丁寧にしすぎで、人間味がなくなっています。

 ここで、中井久夫さんの『看護のための精神医学』(2001・医学書院)を薦められていて、いいタイミングです。

 そして、三つめは、神田橋さんも自身の失敗を隠さないこと。

 他の大家と同様ですが、すばらしい臨床家の資質の一つのようです。

 大切なことをいろいろと教えられ、また深く臨床を考えることができました。感謝します。        (2019.7 記)

     *

 2022年9月の追記です

 大切なことがいっぱい述べられている本ですね。

 早いうちに再読をしなくっちゃあ、と思います。         (2022.9 記)

     *

 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通う。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事する。

 1995年頃、調査官でも落ちこぼれ、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間際に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所 新潟市西区

 mail  yuwa0421family@gmail.com  


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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コメント、ありがとうございます。 (どさんこじーじ)
2024-06-12 11:59:30
同世代なんですね。
じーじは一応、看板はあげていますが、そろそろ引退へのカウントダウンをしつつあります。
運転免許と心理士免許、やめどきがなかなかむずかしそうですね。
返信する
こんにちは (このゆびとまれ!です)
2024-06-12 11:19:12
red777slopeさんへ

フォロー有難うございます。
カウンセリングのご対応、ご苦労様です。
red777slopeさんとは同世代ですが、ブログ投稿に頑張りたいと思っています。
これからもよろしくお願いします。
返信する

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