2019年のブログです
*
神田橋條治さんの『医学部講義』(2013・創元社)を再読しました。
これも久しぶり、しかしながら、大切なことがいっぱいです(再読が遅くなって、神田橋さん、ごめんなさい)。
例によって、今回、印象に残ったことを一つ、二つ。
一つめは、マニュアル診察の弊害。
マニュアルをチェックするだけの診察が横行していて、誤診が多発している状況に警告を発しています。
そうではなくて、患者さんの全体を診て、診察をする大切さを強調されます。同感です。
二つめは、これとも関連しますが、サリヴァンさんもいう「関与しながらの観察」の重要性。
パソコンの画面を眺めるより、患者さんをよく診て、関わることの大切さを述べられます。
これに関連して、「患者様」という表現に違和感を感じる、とも述べられます。これにも同感です。
言葉だけを丁寧にしても、患者さんを丁寧にすることにはなりません。
しかも、丁寧にしすぎで、人間味がなくなっています。
ここで、中井久夫さんの『看護のための精神医学』(2001・医学書院)を薦められていて、いいタイミングです。
そして、三つめは、神田橋さんも自身の失敗を隠さないこと。
他の大家と同様ですが、すばらしい臨床家の資質の一つのようです。
大切なことをいろいろと教えられ、また深く臨床を考えることができました。感謝します。 (2019.7 記)
*
2022年9月の追記です
大切なことがいっぱい述べられている本ですね。
早いうちに再読をしなくっちゃあ、と思います。 (2022.9 記)
*
ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介
ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介
経歴
1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。
1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。
1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通う。
1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事する。
1995年頃、調査官でも落ちこぼれ、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。
2014年、定年間際に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。
2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。
仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。
所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会
論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか
住所 新潟市西区
mail yuwa0421family@gmail.com
じーじは一応、看板はあげていますが、そろそろ引退へのカウントダウンをしつつあります。
運転免許と心理士免許、やめどきがなかなかむずかしそうですね。
フォロー有難うございます。
カウンセリングのご対応、ご苦労様です。
red777slopeさんとは同世代ですが、ブログ投稿に頑張りたいと思っています。
これからもよろしくお願いします。