2019年初夏のブログです
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中井久夫さんと山口直彦さんの『看護のための精神医学・第2版』(2004・医学書院)を読みました。
精神医学の教科書で名著といわれている本です。
ようやく読めました。
看護のための、という名のとおり、精神科の看護師さんやその他のスタッフが理解しやすいようにわかりやすく書かれています。
とはいっても、内容はかなり本格的で、初めて読むような細やかなことも書かれていて、たいへん参考になります。
例によって、今回、印象に残ったことを一つ、二つ。
一つめは、夢の働きについて。
夢が昼間やり残したこと、こころ残りのことを処理する、と解説されていて、感心しました。
夢の仕事について、こんなにわかりやすく書かれているのを初めて読みました。
二つめは、うつ病になりやすい人は、能率が下がった時に、努力を倍加させることで切り抜けようとして破綻する、という説明。
すごくわかりやすいです。
さらには、健康人と神経症、人格障害、精神病の比較についてもとてもわかりやすい。
また、境界性人格障害の人への治療に役に立つかもしれない多少の助言など、日ごろの行動を再確認をするための記載も数多くあって、勉強になりました。
なんども開いて、読み返していきたい、いい本だと思いました。 (2019.6 記)