2024年2月のブログです
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精神科医である大平健さんの『食の精神病理』(2003・光文社新書)を再読する。
先日の能登半島地震で崩れた本棚の本の中から発掘した(?)一冊。
ずっと読みたかったが、出版社品切れで、古本屋さんでも見つからなかった本。
その本を、実は20年前のじーじが購入して、読んでいたらしい(?)。
じーじ、すごい(!)。すっかり忘れていた(!)。
購入していたことを忘れていたくらいだから、中身も当然、忘れていた(!)。
新鮮に読ませてもらう。じーじの特権だ(!)。
「食」に関する大平さんのさまざまな考察が、童話や昔話を例に挙げて並ぶ。
すごく刺激的だ。
あの童話がこう読めるのか、あの昔話はこんな意味があるのか、とびっくりさせられる。
そこから、現代の拒食や過食の考察につながり、孤食という社会現象の理解に至る。
大平さんの著書『豊かさの精神病理』や『顔をなくした女』などとの関連も明示されて、わかりやすい。
大平さんはさらに、これらの先に、「本当の自分」と「身体の自分」に別れてしまっているらしい「二人の自分」について考える。
そして、それらと新型うつとのつながりも考察する。
その治療の一端が、早寝早起きというありふれたことであるという指摘は、楽しい。
楽しく読めて、いろいろと考えさせられる良書だと思う。 (2024.2 記)
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ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人・個人開業)のご紹介
経歴
1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。
1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。
1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通う。
1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事する。
1995年頃、調査官でも落ちこぼれ、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。
2014年、定年間際に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。
2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。
仕事 個人開業で、心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。
所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会
論文「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか
住所 新潟市西区
mail yuwa0421family@gmail.com