どんまい

いろいろあるけれど、それでいい。

『魔王』伊坂幸太郎:講談社

2006年11月27日 | book
たぶん、伊坂幸太郎自身が、すごい考える人なんだろうなと、想像しながら、この本を読んだ。

伊坂幸太郎の本は、どの本も、その視点がおもしろい。
自分自身の見方や考え方を振り返らせてくれる。

この本は、憲法第9条、ファシズムなどが出てくる。
社会へ向けて放たれる一冊。
こう書くと、難しい本のように感じるかも知れないけれど、難しい本じゃないし、読みやすい。

全然、想像だにしなかった題材。
そんな意味でも驚かされた。

改めて、平和、戦争、核、憲法9条について考えた。



憲法第9条。
戦争の放棄。

この第9条が改正されることに、賛成だろうか、それとも反対だろうか?
憲法改正は、国民投票で行われる。

FREESTYLE MUSIC NIGHT

2006年11月17日 | little story
俺の好きなホームページは、いくつかあるんだけど、
その一つに、「FREESTYLE LIFE」というのがある。
以前からリンクさせてもらっている、MIZKさん(MIZK.NET)、誠一朗さん(EASY-GOING)達がやっているホームページ。

俺は昨日の日記で、「いじめ」について書いた。
楽雲庵塾を中学生や高校生が読んでいる可能性は、かなり少ないけれど、
俺も何かしないとならんと思って書いた。
FREESTYLE LIFEのコンテンツの一つ「シンフノキモチ」にも、いじめについて書いてあるので、ぜひ、読んでみて欲しい。

このホームページには、かっこいい大人達がいっぱいいる。
この人達の生き方は、勇気をもえるし、刺激をもらえる。


そのFREESTYLE LIFEのメンバーが、「FREESTYLE MUSIC NIGHT」というライブをする。
今日から1週間後の11月24日。

俺も、ぜひ生で会ってみたい人達なんだけど、今回は、残念ながら行けない。
間違いなく刺激をもらえると思う。

この楽雲庵塾を見て、興味をもったら、ぜひ行ってみて欲しい。
行った暁には、「楽雲庵塾見て来ました」って、伝えといてください。
伝えたからといって、何の得にもならないけれどね。






いじめ

2006年11月16日 | little story
いじめをうけている君に捧げる。


俺は、この過去を話したくないから、今まで人に話したことがない。
思い出すのは、今回だけにしたい。
そんな話だ。


俺も今まで一度、いじめにあったことがある。
小学生の頃。

それまで、兄弟同然のような、親友と呼べる友達が1人いたんだけど、
小学4年生になる時に、転校してしまった。

ただでなくても、楽しくない毎日の中、
さらに、いじめというものにあう。

その話を相談できる友達もいなく、
ましてや、先生に話しをして、コトがでかくなるのも嫌だし、
家族にだって、気づかれたくなかった。
とにかく、誰にも知られたくなかった。

だから、俺は一人で抱えた。

俺は、その時に、死のうとかは思わなかったけど、
ただ、選択肢として、思いつかなかっただけだと思う。
今と同じように、ニュースで、同い年の奴等が、自殺をしているのを知れば、「死」という選択肢は、俺の頭の中に浮上しただろう。
確実に、「死んだら楽になるんじゃないか」って思っただろうね。


この頃の話とは、別だけれど、「死んだら楽なんじゃねぇか」って思ったことも一度だけ一瞬ある。
その時のことを振り返れば、これから先、自分はどこで、どうやっても、同じような状態が続くんじゃないかって思ってね。
もう、思考回路がプラスになんて働かない。
だから、辛いわけだし、苦しくなるわけだけど。
まったくもって、闇もいいところ、光なんてまったく見えなかった。
長い、長いトンネルの中にいるみたいな感じ。


俺はさ、いじめの理由なんて、本当にちっぽけなものだと思ってる。
もしかしたら、理由なんてないのかもしれない。
だから、君はほとんど、悪くない。
その場にいるわけじゃあないけれど、今まで、俺が経験してきたところからいくと、たぶん悪くない。

そんな奴等のせいで、死ぬことなんてない。
そんなこといったって、やっぱり学校に行かないと、その先の将来がまっくらだろうって思うだろ?
そんなこたぁない。
学校が全てじゃない。
今は、学校が中心だから、全てのように感じるだけだ。
そんなに勉強が必要だと思えば、通信制だってあるしさ。
他の方法があるんだ。

俺も語りたくない一つや二つの過去はあるけれど、
語りたい小話も十や二十はできた。

辛いことは多いし、つまらないことも多い。くだらない奴もいる。
だけれどもな、やっぱり、少ないけれども、楽しいこともあるし、嬉しいことも起こる。
すごい奴もいるし、わかってくれる奴も絶対いる。

俺は、楽しいことや、嬉しいことのために生きている。
泣きたくなるほど、嬉しいことに一回でも多く出逢いたい。

俺は、どうせ死ぬんだ。
どうせ死ぬのなら、生きていていて、楽しいことや、嬉しいことを思う存分あじわってやろうと、どうせなら、全部、あじわってやろうと思っている。
だから、死ぬのはもったいない。






カミングアウト

2006年11月12日 | little story
考えすぎて、ハゲるだの、悩みすぎて、ハゲるだのって、言葉を使うけれど、
俺の場合、本当にハゲた。

2週間ほど前の出来事。

鏡を見て唖然。
「いつか、こういう日が来る」って思っていたけれど、
ちょっと早すぎるんじゃないかと、現実を嘆く。

本当にいじけた。
外見にコンプレックスを持つことが、こんなに辛いことだったのか・・・。

人と話をするにも、嫌になるし、憂鬱で仕方がない。
そして、何よりも人の眼が気になる。

興味のまなざし。

「くそ、これが、興味のまなざしかよ」と、
興味のまなじしを向けられて、初めて気づく。

もしや、これが、障害者に向けられるまなざしかもしれん。
もしや、これが、外国人に向けられるまなざしかもしれん。

興味のまなざしは、腹が立った。
興味のまなざしに、落胆した。


そんな日を送り、俺は病院に行くことにした。
とりあえずといった感じ。
もしかしたらと、僅かな望みを抱いて受診。



「円形脱毛症ですね」



円形脱毛症という言葉にほっとした。
また、毛が生えてくるかもしれないということが嬉しかった。

せっかくだから、興味のまなざしや、その他もろもろ、
腹が立つことも、味わっておこうかと思うことにした。





男が男に、かっこいいって言う時

2006年11月08日 | little story
北海道での再会を、もう一つここに書き残しておきたい。


俺は、少数で会うのを好むから、
会いたい人に全員会えるわけもなく、
今回、再会した2人とも、何年ぶりかも数えるのが、めんどくさくなるくらい、ひさしぶりの再会だった。

保育園から一緒の友達と、
中学校から一緒の友達。

2人とも、母になっている。

俺が、変わっていないと言われるように、
2人とも変わっていない。

何が、変わっていないって、その仲の良さ。
中学校から仲が良かった、その2人は、母になっても仲が良い。
今もしょっちゅう会っているらしい。

そんな2人を見ていて、
そういえば、中学校の時に、
俺が原因で、2人は喧嘩してたっけと、
口には出さず、1人思い出にふける。

変わったといえば、文字通り、母になったこと。
その産んだ子どもが、母にべったりしている様子を見ると、時間の流れを感じる。


あの人は、今、結婚して、どこどこに住んでいるだとか、
あの人は、どうしているんだろうだとか、
同じ中学校で、同じ時間を過ごした友達のことを想う。

「あいつは、かっこいいぞ」

「おしゃれ?」

「男が、男にかっこいいって言うときはな。おしゃれだの、顔がかっこいいだのっていうよりも、その生き方で言うんだ」


いつも、そうだけど、もっと話したかったなって思いながら別れる。
満足するには、3日連続は確実に必要だ。

2人で、俺のことを話してくれて、ありがとう。
思い出してくれて、ありがとう。
会いたいって言ってくれて、ありがとう。
また、この楽雲庵塾を読んで、2人の時間に、
「あいつは、馬鹿だ」と、話してくれれば、嬉しい。
「あいつは、またクダランコトをしている」と、2人が笑ってくれれば、嬉しい。

また、いつの日か、会えるのを楽しみにしてるよ。



中学校の友達に会って、
「13歳の俺が、今の俺を見たら、何て言うだろうな」と、
あの時の俺と今の俺が再会した。

「まあ、まあだな」って言うかな。

「いや、まだ、まだだな」と、今の俺はつぶやく。






『チルドレン』伊坂幸太郎:講談社

2006年11月08日 | book
「黄金時代が現代であったためしがない」


いつだって黄金時代は、その時には気づかず、後になってはじめて、「あの時は良かったな」とわかるもの、そういう意味なのだろう。

この「チルドレン」に出てくるセリフなんだけど、俺もそう思う。
「今が一番幸せだ」って、人から聞くと、「この人は、すごい人だ」と思う。
「やるな」って思う。
俺の周りに実際いる。

「あの時は良かった」って言っても、その時は、その時で、何か悩みもあって、満足していない部分があるのが、ほとんど。
満足していない部分は大切だとは思う。
それは向上心の一つの形だから。
ただ、幸せを感じられる心もまた大切だと思う。


話は伊坂幸太郎の本に戻すけれども、
ここのところ、伊坂幸太郎の本を立て続けに読んでいる。
残り一冊を残し、すべて読んだ。

伊坂幸太郎の本の中でも、紹介したいと思った一冊が、この「チルドレン」。
登場人物の陣内は、かっこいい。

『感動無き続く人生に興味なし』軌保博光:クラブ・サンクチュアリ

2006年11月07日 | book
軌保博光(のりやすひろみつ)という人をご存知だろうか?


高校の三者面談。
高校の担任の先生とソリが合わなく、
早く帰ろうと、思いつきで「吉本いくから、ほっておいて」と言ってしまうというか、言う。

次の日に、クラスに発表され、ひけなくなり、吉本興業入り。

お笑いコンビ、TEAM0を結成。
相方は、山崎邦正。
その吉本興業も、映画が創りたくなったため退社。

映画の費用を集めるため、
宣伝もかねて、1ヶ月間、毎日、42.195キロを走る。
びびっちゃうよね。
毎日だよ。

が、しかし、いろいろあって、撮影延期となる。

今度は、書道もしたことがないのに、
一か八かで、「路上」に座り、
その「書」を売る。
これが、奇跡の大ブレイクを起こす。


たまたま、「路上」という文字が目に止まり、俺はこの本を手に取った。
この本は、軌保博光さんの自叙伝である。

サンクチュアリ出版だしね、たぶん、俺の期待通りだろうと思っていたら、やっぱり期待通り。
おもしろい。
俺は、こういう人が好きだ。
また一人、本を通してだけど、良い出逢いが出来て嬉しくなった。


その数時間後、俺も路上に出て、ポストカードを広げる。



絶対に無理!!そういう奴に俺はこういってやる。
あんたは神様か。
(軌保博光)

北海道の夜の路上

2006年11月05日 | rakuunanzyuku
ひさしぶりの路上ライブ。

初めて、ここで唄った時は、すごい緊張した。
女2人だし、人が集まりそうだと言っても、飲み屋街だし。
絡まれて、終わりみたいなこともあるんだろうなと思ってた。

けれど、やってみると、人前で歌うのは気持ちが良いし、楽しかった。
私たちは、月に2~3回、ここに来て唄っている。

もう11月になり、やっぱり寒い。
寒いけれども、通りすがりの人が声をかけてくれたり、小銭を置いていってくれたりしてくれて、今日もやっぱり楽しい。


始めてから、30分程したころだろうか、
一人の男の人が、私達の曲を聴き、拍手をしてくれた。
しかも、ギターケースに500円を置いてくれる。


「ありがとうございました」


「ここの隣で、ポストカード売っても良いかな?」


「こんな場所で良ければ、どうぞ」


なまら、びっくりした。
いきなり、ポストカード売っても良いかなと、私たちに言われても、どうぞとしか言えない。

柱があって、どんなポストカードかも、その様子もわからないけれど、
全然、人は止まってくれていないのはわかる。
なんか、かわいそうな気持ちにすらなってくる。


その男が広げていたポストカードには、「楽雲庵塾」の文字。


そう、その男は、俺。
北海道の路上でポストカードを広げてみたいと思っていたから、
1時間ばかり広げてみた。

今日も、足を止めてくれないかなと思っていたら、
ホストのような若い男性が2人。
すごい真剣な表情で見てくれて、
「これ、自分で作ってるんだ。すげ~」って、手にとってくれた。

もう1人。怖そうなおじさん。
「もっと自分の色を出せ。まだまだ、だな」と、少々の質問というか、批評というかを受け、
「適当に10枚くれや」と手にとってくれた。



確かにね、確かに。俺にしか作れないようなモノを作りたいよなと、
11月の3連休の最後の夜、北海道の路上を後にした。






PRIDE

2006年11月04日 | little story
この文章を誇り高き友達に捧げる。


プロポーズは?


誕生日のメッセージカードで。


彼女の誕生日に、メッセージカードでプロポーズ。
彼女は、驚いたと感想が書かれている。
「そりゃあ、驚くよな。かっこいいな」と、ふと、俺も真似したい気持ちにさせられるが、最高の見せ場で、パクりもないなと、即効で却下する。


そもそも、今回、北海道に帰ってきた最大の目的は、一人の友達の幸せを祝うため。
そう。結婚式だった。
11月3日、文化の日。


今回の結婚式、ラッキーなことなのか、俺は半端じゃない引きの強さを見せ、最後には会場にいる人達に謝ることになる。
まず、その話しをしようかな。


まず、1回目。
ライスシャワーの後。
新郎が、男どもに、野球のボールを投げ、プレゼントするというイベントがあった。一球だけね。
新婦が、ブーケを投げるみたいにね。
そのボールは、ストレートで俺の元へ。
キャッチした俺の元に、司会者。

「お二人にメッセージをお願いします」

「結婚おめでとうございます。今日は楽しませてもらいます」


このボールは、自宅のショーケースに大切にしまっておくよ。
何なら、二人のサインをもらっておけば良かったかな。


そして、2回目。
披露宴。

「当日、司会者が客席に質問するみたいで、お前にあたるのでよろしく。ありがとう」

何日か前に、結婚する友達から来たメール。


そして、司会者。
「最後に、お二人にメッセージをお願いします」

「結婚おめでとうございます。今日は楽しんでます」

もう、結婚式の感想を会場のみなさんに、ちくいち報告する形になってきている。


さらに、3回目。
「会場にいる、お二人に、新郎、新婦から、プレゼントがあります。ケーキのお皿の裏にシールが貼ってある方が、当たりです」





はい、当たり。





3回目ともなると、俺の意志とは関係がなくても、空気が読めない男になってる。
申し訳ないから、とりあえず会場にいるみなさんに謝った。


そして、司会者。
「3回目ですが、お二人にメッセージをお願いします」

もう、何て言ったかも忘れたよ。





新婦から両親への手紙。

俺は、かなりの確率で、泣きそうになる。
あんなに気持ちが、込められてる手紙だから、俺の心にも響いちゃうんだろうね。

今回、新郎である、友達の父さんの言葉も、熱くなるものがあった。


「初めて、自分の子どもを抱いた感触は、今でも忘れません」


良い話しを聞かせていただきました。
ありがとうございました。

そして、友達。
俺は、新郎の挨拶で、泣きそうになったのは、初めてだ。



俺は帰りに、一人で歩きながら、お前のことを考えた。


今更だけど、お前が、「野球部を辞める」って言った時、必死で止めなかったことを、すごい後悔してるよ。
あの時は、仕方ないなって、止めても無駄だろうなって、勝手に結論を出してた。
10年経った今も、後悔している。

あと一つ。
誇り高きお前は、これから先も、変わらず、高い志を持ち続けるような安心感みたいなものを感じる。
お前の歌う「プライド」も良い歌詞だけど、お前自身が持っている、そのプライド、俺は好きだ。


また、会った時には、熱く、語り合おうな。
しばらく会えないだろうけど、楽しみにしてるよ。
それまで、元気でな。

その時代、その時代の出逢い、その土地、その土地での出逢い

2006年11月02日 | little story
住めば都:
長年住んでいるとどんな所でもよく思えてくるものだ。
【旺文社 国語辞典】


19歳の時、俺は北海道を離れた。

「この土地には、俺を知っている人は、誰もいないんだよな」と、
初めての土地で、初めての経験に、なんかワクワクしていたのを覚えている。

住めば都のような状態になったのも束の間、
その土地、仙台も4年で離れることになる。

二度目の、俺のことを誰も知らない土地。
仙台の時も、住めば都になったから、まあ余裕だろうと思っていた。
が、しかし。
そんな自信なんて、木っ端微塵。
「住めば都なんて、嘘だな、この野郎」と心の中でつぶやく。
「くそ、淋しいな、仲間が欲しいな」って思って過ごした。

そんな俺にも、一人、また一人と仲間ができ、やっぱり住めば都。
住めば都は、人との出逢いの何ものでもない。


その時代、その時代に出逢い、その土地、その土地で出逢った、
友達やお世話になった方々。
どの時代の出逢いも大切で、どの土地の出逢いも大切となったことに感謝します。
ありがとうと何度も言いたい。


今日から、俺は、第一の故郷、元祖故郷の北の大地、北海道に帰る。
再会が嬉しくてたまりません。


楽雲庵塾のトップには、更新情報を載せることができませんが、
この日記を更新できる時にはするので、気が向いた時にでも、
のぞいてみてください。