どんまい

いろいろあるけれど、それでいい。

三月の憂鬱

2007年03月29日 | little story
数年前に、下の歯の親知らずを抜いた。
あまりにも、頑丈にできていた親知らずは、抜いている途中に、まっぷたつに割れた。

まっぷたつに割れたのもさることながら、その後の痛みが半端ない。
痛すぎるものだから、歯を抜いた跡を確かめずにはいられない。

俺は鏡で、確かめてみた。
「何か、白いものが見えるな、もしや、歯が残っちゃってるのか?」と思ったけれども、よくよく見ると、歯じゃない。
歯以外の白いもの。骨。

あの時、もう、こんな想いはするものかと誓った。
こんな痛みは、もう勘弁だと思った。

が、しかし、俺は、同じ過ちを犯す。
愚かすぎる。

逆側の親知らずが虫歯。
明日、その山場を迎える。
憂鬱。

ただでなくても、三月は別れの月で、憂鬱なんだ。
そこにもってきて、なぜ、明日、俺は歯医者の予約をしたのだろう。
阿呆だ。


俺の阿呆さ加減はさておき、今年も別れの月を迎え、数人の人と別れる。
今年、別れが惜しいと思う人は、年下の人が多い。
どの人も、「すげぇな」って、思う一面を持っている。

めんどくさいことも、嫌な顔をしなかった人。
猛烈に優しい人。
進んで人の手伝いをする人。

中学や高校の時は、「なめられちゃあいけねぇ」という気持ちが全面に出ていて、
年下には、負けられんという気持ちが強かった。
だから、すごいと認める心なんて、さらさらなかった。

だけれど、今は、年下であろうが関係ない。
すごい奴はすごいと素直に思える。
だから、別れが惜しい。


出逢えたことに感謝します。




てるてる坊主

2007年03月25日 | rakuunanzyuku
やろうと思っていることを行動に起こしてなんぼ。
が、しかし、やろう、やりたいと思うことが、
次から次に出てくるのも、またすげぇなって思う。

俺は、そんなに出てこないから、
やりたいと思ったことは、
かぶりついていきたい。


小学生が、てるてる坊主を作って、遠足を楽しみにしているように、
俺も、今日の日曜日を楽しみにしていた。
フリーマーケットに、ポストカードを並べるのを楽しみにしてたんだ。
今日の天気は、雨、時々雨。
そして、中止。

てるてる坊主を作らなかったからだろうか。
先週、刷りまくったポストカードは、鞄の中。
まあ、いずれ実現するだろう。
また、新しいポストカードを作って、待っていることにする。


甲子園は、雨が止んだみたいだ。
天気に左右される甲子園球場が、俺は好きだ。




今日が、その日に変わる

2007年03月13日 | little story
誰しもが経験していると思う。
試験前になると、本来、集中するべき勉強に集中できず、
勉強以外のことに、半端ない集中力を発揮する。

俺の場合は、部屋掃除。
勉強に集中するためには、部屋掃除からだなという思考回路になる。

その時、その時に、集中できることに、力を発揮すれば、
時間も有意義に過ごせるってもんだ。
提出物は、その集中力がいかんなく発揮されるギリギリに出すべきだ。
いや、どちらも、単なる現実逃避。
時と場合に応じて使い分けてください。
使用を間違えると痛い目をみるのは、あなたです。

ここ最近、あまりにも怠惰な生活を送りすぎた。
「また、こんな休日を過ごしちまった」と、日常に戻る。
たまあになら良いんだ。

無駄が悪いことばかりじゃないこともわかっている。
普段のどうでも良いような話が、話しやすいという空気を作り、
その結果、この人に相談してみようかなということになる。

真面目な話ばかりが、友達との絆を深めるわけじゃない。
クダラナイコトやタワイモナイコトが、後々、語り継がれる思い出に変わることも多い。
だから、俺にとっては大切だったりする。

普段の疲れをとるために、ダラダラしようと、
最初から思っていれば、その休日は、有意義な休日。
やっちまったという気持ちになれば、後悔に終わる。
やばい、このまま、同じような感じで、ただ、ただ年をとっていきそうだ。
繰り返される後悔。
グッバイ。

俺にとっては、何の区切りでもない3月13日、火曜日。
月の初めでもなければ、
週の初めでもない。

強いて言えば、2日後が、妹の誕生日。
誕生日おめでとう。

変えようと思った日が、その日だ。
それは、例え、3月中旬だろうが、
例え、火曜日だろうが、その日だ。

区切りが良い日まで待つな。
思った時が、その日だ。





仰げば尊し

2007年03月12日 | little story
出逢いがあれば、別れがある。
俺は、この言葉が嫌いだ。
別れを想像して、過ごすのか?

今まで、何度も別れを経験してきた。
大抵の経験は、慣れによって、
その感情は和らぐけれど、
別れだけは、慣れることができない。

時が流れ、新しい環境に、新しい仲間。
別れは、新たな出逢いによって、徐々に薄らぐ。

いつしか、悲しみはなくなり、
そこでの生活が当たり前のものとなる。

新たな出逢いも、
今までの出逢いも、
同じ大切な出逢い。

せっかく出逢えたから、一生つきあっていきたい。
どちらか死ぬまでね。
死ぬまで、つきあうことができたら、俺は納得する。




タガタメニ

2007年03月09日 | little story
「人のために仕事をしたいです」

「人のためにって、君は言うけれど、どの仕事も人のためになっているんじゃ、ないですか?」


18歳の冬。
推薦で受けた大学受験で、試験官は、俺にこう言った。
ごもっとも。確かに、言われてみれば、そんな気もする。

数日後、不合格通知が俺の家に届いた。
くそったれ。


困っている人を助けられる人になりたい。
「今日から俺は!」の伊藤や、「ろくでなしブルース」の島袋に、俺は憧れた。
両方とも漫画。
そして、10年経った今も、その気持ちは変わらない。


今、俺は「人のために」というより、
「俺のためだ」と思って行動している。

困っている人を助けられる人になりたい。
なりたいから、やっている。
だから俺のため。

初めは、人のためにと想っていたのが、
どこからか、やってやっているのにという気持ちに、すり替わったり、
徒労感、疲労感、重荷に感じたりする、
もろもろの良いことをしようとして、
結局、悪いことになっちゃったという現象を避けたい。

俺のため。
それくらいの気持ちの方が、俺にはちょうど良いみたいだ。
さりげなくいきたい。




29 小嶋達也投手(阪神)

2007年03月05日 | baseball
雪は、いつ降るんだ、いつ降るんだと思いきや、
最後まで、たいした雪が降らずに終わる今年の冬。
冬は好きじゃないけれど、
こうも雪が少ないと、
それもどうかと思うから不思議なもんだ。

春と言えば、野球シーズン開幕。
そんなわけで、ひさしぶりに野球の話。
野球が好きではない人はごめんなさい。

今年のプロ野球。
楽天の田中(駒大苫小牧)、ロッテの大嶺(八重山商工)は、もちろん俺も注目している。
是非、活躍してもらいたい。

あと、注目しているのは、阪神の小嶋達也投手。
社会人の希望枠で2006年に入団。
井川(ヤンキース)の背番号、「29」を受け継ぐ。

小嶋投手は、金沢県、遊学館高校の出身。
2002年夏の甲子園。
1,2年生だけで、8強入り。
「プロに行って欲しいなあ」と思っていたが、社会人野球に進む。

名前を見て、「あの小嶋だよな」と、
調べてみたら、やっぱり、あの小嶋。

楽しみが、また一つ増えた。
いつかテレビで見られることを願わずにはいられない。

阪神ファンの方、小嶋は注目です。




蛸物語

2007年03月04日 | little story
タコを最初に食べた人は、
海で遭難した時だったと思うんだよね。

その人は、腹が減って、腹が減って、もう、どうしようもなくて、
食えるかどうかはわからないけれど、
そんなことは、もうどうでも良い。
食わなければ死ぬ。
そんな時だったと思うんだ。

魚を釣る体力、気力はすでに消耗。
「くそ、もう死んだな」と思いきや、
目の前には、わけのわからない物体。

「なんじゃこりゃあ」と最初は、思ったが、生き物らしい。
食べるしかない。
もう、何だっていいやと、
その何本もある足を引っ張ろうとしたら、
なかなか取れない。
へばりついてやがる。

食べようとした時に、食べれないと、
なおのこと食べたくなる。
それが人の性(さが)。

唇には吸盤が張り付き、
かと思いきや、
毒切りのような黒い液体を顔にかけられ、視界を失う。

男は、それでも戦うことを諦めない。
俺は腹が減って死にそうなんだと、
その足を噛む。

こうして、タコを食べて生き延びた男は、
村へと無事辿り着き、
「タコは食べれるんだよ」と、
村人達に伝えた。


現在の日本。
タコは、当たり前のように食卓に並べられる。
食べられるものとして、見ているけれど、
初めて見たら、食べようとも思わないだろう。


タコを最初に食べた人に敬意を表したい。