どんまい

いろいろあるけれど、それでいい。

男が男に、かっこいいって言う時

2006年11月08日 | little story
北海道での再会を、もう一つここに書き残しておきたい。


俺は、少数で会うのを好むから、
会いたい人に全員会えるわけもなく、
今回、再会した2人とも、何年ぶりかも数えるのが、めんどくさくなるくらい、ひさしぶりの再会だった。

保育園から一緒の友達と、
中学校から一緒の友達。

2人とも、母になっている。

俺が、変わっていないと言われるように、
2人とも変わっていない。

何が、変わっていないって、その仲の良さ。
中学校から仲が良かった、その2人は、母になっても仲が良い。
今もしょっちゅう会っているらしい。

そんな2人を見ていて、
そういえば、中学校の時に、
俺が原因で、2人は喧嘩してたっけと、
口には出さず、1人思い出にふける。

変わったといえば、文字通り、母になったこと。
その産んだ子どもが、母にべったりしている様子を見ると、時間の流れを感じる。


あの人は、今、結婚して、どこどこに住んでいるだとか、
あの人は、どうしているんだろうだとか、
同じ中学校で、同じ時間を過ごした友達のことを想う。

「あいつは、かっこいいぞ」

「おしゃれ?」

「男が、男にかっこいいって言うときはな。おしゃれだの、顔がかっこいいだのっていうよりも、その生き方で言うんだ」


いつも、そうだけど、もっと話したかったなって思いながら別れる。
満足するには、3日連続は確実に必要だ。

2人で、俺のことを話してくれて、ありがとう。
思い出してくれて、ありがとう。
会いたいって言ってくれて、ありがとう。
また、この楽雲庵塾を読んで、2人の時間に、
「あいつは、馬鹿だ」と、話してくれれば、嬉しい。
「あいつは、またクダランコトをしている」と、2人が笑ってくれれば、嬉しい。

また、いつの日か、会えるのを楽しみにしてるよ。



中学校の友達に会って、
「13歳の俺が、今の俺を見たら、何て言うだろうな」と、
あの時の俺と今の俺が再会した。

「まあ、まあだな」って言うかな。

「いや、まだ、まだだな」と、今の俺はつぶやく。






『チルドレン』伊坂幸太郎:講談社

2006年11月08日 | book
「黄金時代が現代であったためしがない」


いつだって黄金時代は、その時には気づかず、後になってはじめて、「あの時は良かったな」とわかるもの、そういう意味なのだろう。

この「チルドレン」に出てくるセリフなんだけど、俺もそう思う。
「今が一番幸せだ」って、人から聞くと、「この人は、すごい人だ」と思う。
「やるな」って思う。
俺の周りに実際いる。

「あの時は良かった」って言っても、その時は、その時で、何か悩みもあって、満足していない部分があるのが、ほとんど。
満足していない部分は大切だとは思う。
それは向上心の一つの形だから。
ただ、幸せを感じられる心もまた大切だと思う。


話は伊坂幸太郎の本に戻すけれども、
ここのところ、伊坂幸太郎の本を立て続けに読んでいる。
残り一冊を残し、すべて読んだ。

伊坂幸太郎の本の中でも、紹介したいと思った一冊が、この「チルドレン」。
登場人物の陣内は、かっこいい。