どんまい

いろいろあるけれど、それでいい。

炭鉱の町

2008年09月29日 | hokkaido
俺は、パソコンを使い、現在、人口12万人の自治体を調べた。
北海道江別市、岩手県一関市、群馬県桐生市、千葉県木更津市・・・。

調べはしたものの人口12万人の町の大きさがピンとこなかった。

なぜ、人口12万人の町を調べたかというと、
北海道夕張市の最盛期の人口が12万人近くだったと知ったから。
昭和30年代、炭鉱で栄えた頃。
現在の夕張の人口は、10分の1の1万3千人。

夕張は、石炭の発見から、その歴史が始まる。
明治から始まる、その歴史は、昭和の初めには国内を代表する炭鉱として名を轟かせ、出稼ぎで本州からも人が来たときく。

俺が、子どもの頃は、よくテレビのCMで、
「バリバリ夕張~」って、耳に残るCMをしていた。
炭鉱から観光へ、変わっていく時期だったのだろう。
子どもながらに、勢いみたいなのを感じた。
北海道のメロンといえば、夕張メロンというくらい知名度が高い。

だから、昨年、財政再建団体になったっていうのをテレビで知った時は、びっくりした。


その夕張に、俺は、訪れた。

夕張には、石炭博物館っていうのがあり、
当時の様子が、写真も交え、よくわかる。
訪れる人は、少なかったけれど、ここは、残しておいたほうが良い。
そんな施設。

写真や文章を読みながら、俺の頭と心は、昭和の時代にタイムスリップしていった。
写真に写る、最盛期の夕張。
押し合い、へし合いの商店街に集う人々。
あの商店街の人口密度は、今の東京に匹敵するのじゃないだろうか。
エネルギーが、石炭から石油に変わるなんて、想像もできなかっただろうな。


北海道には、炭鉱で栄えた町が、他にもある。
場所によっては、炭鉱の関連施設が、今も残っているところがある。

また、他の町にも足を運び、
その当時の人々の生活を感じようと思う。



*****

ARTs*LABo P-web05
時:2008年10月1日~10月31日 一ヶ月間開催
会場:ARTs*LABo P-web05特設サイト
http://poscaten.nomaki.jp/web/top.htm


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何年ぶりかに会ったおじさんとおばさんへのおみやげ

2008年09月26日 | rakuunanzyuku
何年ぶりだろう、この前、友達のおじさんとおばさんに会った。

突然の訪問。
突然であろうがなかろうが、大抵、おみやげを持って歩かない俺は、
せっかくだから、ポストカードをプレゼントしようかなって、
車に忍ばせておいたポストカードを持って、家に入った。

「おひさしぶりです」

変わらず、元気そうなおじさんとおばさんは、
変わらず、歓迎してくれた。

「これ、おみやげで持ってきたポストカードです。好きなポストカード、どれでもあげますよ」
調子が良い俺は、おみやげってことにした。

「あらぁ。出世払いだね」と冗談を言いながら、
ポストカードを広げ、眺める、おじさんとおばさん。

茶の間には、おじさんとおばさん以外にも旅人と呼ばれる住人がいて、
泊まり込みで、農家の仕事をしているらしい。
若干、20代前半の男の子。
顔は、畑仕事をしているだけあって、焼けていた。

話を少しばかり聞くと、”ヘルパー”っていうらしく、
JAが、派遣していると聞いた。なかなかおもしろい制度だ。

北海道の前は、奄美大島で、サトウキビの手伝いをしていたらしい。
奄美大島で、サトウキビ栽培は羨ましいなと心の中で呟きながら、
もっと話を聞いてみたかったけれど、おじさんとおばさんとの話に戻った。

「なんなら、全種類プレゼントしますよ。来年、作ったメロンの中にでも入れてください」

そんな冗談まじりの会話を聞いたおばさんが笑いながら、
「結構、いろんな人が来るから、ここで売ってあげるよ」と言ってくれた。


応援してくれる人のところで売ってもらえるのは嬉しい。
花屋さんに続き、農家。

普段、お目にかからないところに置かれる楽雲庵塾のポストカード。

メロンは、夏、真っ盛りの時に売られるから、
来年の話になるんだろうけれど、
農家に置いてあるポストカードってのも、また良い。



*****

今回、ポストカードを置いてもらえることになった農家

[榎本農園]

北海道富良野市山部13区



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ARTs*LABo P-web05

2008年09月25日 | rakuunanzyuku
本日は、次なる参加イベントのご紹介。


「ARTs*LABo P-web05」 でございます。


今年の6月にも参加したweb上のポストカードイベント。
10月の1ヶ月間、ネット上でポストカードを販売します。

今回は2008年に作ったものだけを出品します。
2008秋新作は8点。


ばあちゃんに贈ったポストカードもあるよ。


ぜひ。


ARTs*LABo P-web05
時:2008年10月1日~10月31日 一ヶ月間開催
会場:ARTs*LABo P-web05特設サイト
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blue

2008年09月21日 | pandachan
北海道を代表する木は、どうも「エゾマツ」らしいんだけど、
俺の中では、北海道って言えば「シラカバ」ってことになっている。

樹皮が白く、白樺は、雪を連想させる。

数日前、地元の友達、十数人に、
「好きな景色ってある?」って、
アンケートを実施した。

その中の一人にも、「白樺の並木道かな」って奴がいて、
俺は、その友達が言っているであろう景色を探しにでかけた。


たぶん、この辺りだよなって、
道路沿いにたっている観光案内の地図の看板を眺めている俺に、
登山家のような格好のおじさんが、声をかけてきた。

「どこに行くんですか?」

「いや、この白樺街道を観ようと思って来ました」

「そうですか。この近くに、青い池があるんですが、行きましたか?」

「いや、行ってないです」

「すぐ近くだから、寄っていった方が良い。右側に建物が見えたら、右に入って、左にまっすぐ行くと、青い池があります」

「何て、名前の池ですか?」

「名前はわかりません。通称、ブルーリバーって呼ばれている川から流れ着いているから、青いらしいんですよ。ぜひ、行ってみると良い」


「ブルーリバー・・・、かっこいい」
まぁ、すぐ近くなら行ってみようかなって、軽い気持ちで、その場所を目指した。
車が一台しか通れない、両サイドには、草が生い茂っている、砂利道を走り、
途中、なぜかタクシーと出会い、バックで、相当な距離を戻り、
戻っては、砂利道を進み、川に出た。

観光名所にもなっていない場所だが、
俺よりも先に、先客がいた。
親くらいの年齢の夫婦。

一見、見慣れている普通の川があって、その左側に池らしきものがあった。

「なんじゃ、こりゃ」俺は心の中で呟いた。
カメラのシャッターを連続で押す。

ワクワクした顔をしてたんだろうね、
おばさんが、俺に声をかけてきた。

「あっち側から観ると、さらに、青いですよ」

その日は、いつもより、人に声をかけられて、
何か、写真を撮るよう、この池から導かれたような感覚に陥った。


再び、両サイド、草に覆われている砂利道を戻り、
少しばかり、車を止められそうな場所に車を止め、
再び、池を眺め、シャッターを押す。
足元は、雪駄だから、急斜面で滑りそうになりながら、シャッターを押す。


「お~い」


どこからともなく、おじさんの声が聞こえた。
やばい、車が邪魔なんだなって、俺は、「はーい」とでっかい声で返事をした。

白いタオルを頭に、だらんと垂らしているおじさんが現れて、
「いや、いや、つれを呼んだんだよ」って微笑んだ。

「何年ぶりだろう。ここから眺める十勝岳が一番、綺麗だ」

何年前に噴火したかも知らないけれど、十勝岳からは、未だ煙が出ている。


みんな、しらんだろな、この池。
くっくっくって、にやけながら、
故郷に贈る作品作りの写真を撮った一日。



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2008年09月18日 | little story
いとこのねぇちゃんの息子にね、
俺等が、唄っているビデオを見せた。
「そんなビデオ観たくない」って言うのを、半ば、無理矢理に。
「CDが見つからないから、とりあえず、ビデオをBGMとして聞け」って、強引に。

見終わった後、
「ビデオ観てたら、唄いたくなったから、カラオケに行こう」って言い出した。
以外や以外。
俺は、にやけた。

カラオケ屋の駐車場に車を止め、
意気揚々と、進んでいたら、自動ドアが開かなく、
ガチコーーンと、俺の眼鏡は、ひん曲がった。
店の人が、出てくるくらい、豪快な音を立ててやった。

傾いた眼鏡で、よくよく見ると、ボタンがついてて、
ボタンを押すと、扉が開くようになっているんだねって、
店に入った。


俺は、自動ドアのボタンは見えないけれど、
ある日、人には見えないものが見えた。

それは、俺の足についていて、
鎖の先に、おもりがついてるわけ。
気がついたらついていたわけ。

鎖を見ながら、俺は、いつか、耳にした奴隷制度を思い出した。

よくよく、見ると、俺だけじゃなく、人にもついてるわけ。
ただ、ついていない人もいる。

何で、鎖がついてるのかは、容易に理解できた。
働きたいのではなくて、働かされてると思っているから。
珍しく、あと30年先を考えた。
俺は、溜息をついた。

途方に暮れても、変わらないことだけは、
紆余曲折の道のりで知っていたし、
鎖をひきちぎったであろう人にも出逢ってきた。

その鎖は、自分から、引きちぎれる。

俺は、考えたあげく、足がもげる覚悟で、引きちぎることにした。
引きちぎろうとした俺の前に現れたのは、
恐怖の大魔王。

敬意を表し、「大」ってつけてるだけあって、
大魔王は、最後の敵かって、くらい強い。

おっかねぇ、おっかねぇって、呟き、
一人、闘っている俺の元に、現れたのが、戦士と魔法使い。
例えるならば。
どこを例えているのかもわからなくなってきたけれども、例えるならば。

恐怖の大魔王は消えた。
倒したのではなく、一旦、消えた。
また、一人、闘いを挑む時は、来るだろう。確実に。

最近の俺には、ユーモアが足りなかったと振り返り、
足が痛かったなって、冒険を続ける。


ネバーエンディングストーリー楽雲庵塾バージョン

完。



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祭りの後の静けさの中で

2008年09月15日 | little story
「男の約束を果たすか」

俺は、隣の助手席に座る、14歳の少年に、そう言った。
一番上のいとこのねえちゃんの息子が、俺の家に泊まりに来ることになった。

本当は、夏休みに、俺の家に泊まりに来ることになっていたんだけど、
仕事や何やらで、予定が合わなくなって、一度、「遊びに来いよ」と、
少年に言ったものの、約束が果たせぬまま、夏休みは終わった。


車の中で、友達の話を聞いたり、恋愛の話をした。
車は、俺が住んでいる街に到着し、
俺達二人は、映画を観ようかってことになって、
「よし、じゃあ、一本ずつ選ぼう」って俺の提案で、
じっくり時間をかけて、それぞれ1本ずつのDVDを借りて、
家に着いた。

DVDを観たり、マジックを教えたり、カードゲームをしたり、
カラオケに行こうって、歌を唄って、あっという間に、時間は過ぎた。


あいつは、俺が選んだ、DVDを結局、観なかったな。
恋愛の話をしたから選んだのに・・・。

俺は、祭りの後の静けさのような部屋で、一人、DVDを観た。

「花」。

金城一紀が書いた本が、映画化されたもの。
本は読んだけど、映画を観るのは、今回が初めてだった。

人が人を想う。
恋愛は良いよ。


俺は、これから、花屋さんに置いてもらうポストカードを作る。
好きな人の誕生日に贈る花と共に。





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2008年09月13日 | rakuunanzyuku
「ばあちゃん、この写真は何歳の時の?」

「20代だね」

「すげぇ、すげぇ」

ばあちゃんの昔のアルバムを見て、
俺は、興奮しながら、何度も言った。

子どもの頃にも、一度、見たことがあるアルバム。
ただ、今回とその頃、見た時では違った感覚だった。

アルバムにいる、ばあちゃん。20代。
俺の目の前にいる、ばあちゃん。80代。
その60年の歳月を感じ、俺は興奮した。


今のばあちゃんは、写真に写るのを嫌う。
こんな、醜い姿では、撮られたくないと言う。

先日、俺は、敬老の日が近いということを知り、
ポストカードを作るため、ばあちゃんの写真を撮った。
その時も、「真っ白な頭だねぇ」って、しきりに言ってた。


そのポストカードが出来上がり、昨日、ばあちゃんに贈った。
ばあちゃんは、眼鏡を外し、無言でポストカードを眺めた。

ばあちゃんの心には届いただろうか?

そして、ばあちゃんは、財布をいじり出す。
俺は、金をくれるつもりだなと察知し、
「ばあちゃん、プレゼントだから金はいらない」と拒んだ。
拒み続けた。

ばあちゃんは、一度、言い出すと、なかなか折れない。
俺は、根負けし、千円札を折りたたみ、財布の中にしまった。


このポストカードには、まだ続きの話がある。


ばあちゃんをモデルにしたポストカードは、
花屋さんに置かれることになっている。

ばあちゃんにも話し、了解を得た。
敬老の日に向けて。

その花屋さんに、ポストカードを持って行く途中、
ふと、名案が浮かぶ。
ばあちゃんに、花を贈るのも良いな。

俺は、ポストカードを置いてくれる花屋さんで、
折りたたんであった千円札を取りだした。



*****


[尾田新生園]

北海道河西郡芽室町本通1丁目19番地


※敬老の日、花を贈る人、限定15名の方にプレゼントされることになっております。


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ばあちゃん、おめでとう

2008年09月11日 | little story
「迷惑をかけたくない」
ばあちゃんの言葉を聞いて、
母さんは、ばあちゃんの子どもだったんだと改めて感じた。

「迷惑かけるんじゃない」
母さんは、しきりに俺に言ってたっけ。

「たまあには、迷惑かけても良いんじゃない?」
俺は、ばあちゃんに、そう言った。

ばあちゃんが、10日ばかり入院した。
盲腸以来の入院だって、ばあちゃんは言ってた。

ぽっくり逝きたいねぇと、昔、言っていた、ばあちゃんの言葉の意味を知った。
ばあちゃんは、人に迷惑をかけたくないんだ。
人に迷惑をかけたいなんて思ってる人はいないだろうけれど、
ばあちゃんは、その想いが人一倍強い。
今回の入院で、初めて知った。


退院の日、ばあちゃんが「冷蔵庫にあるものでも食いなさい」って言ったから、
ベッドの横に座っていた俺は、腰を上げ、
缶コーヒーでも入っていないかって、
冷蔵庫を開けた。

「ばあちゃん、これ何?」

ビニールに入った白い箱。
そこには、ケーキが入っていて、
「退院おめでとう」の言葉。

一番上のいとこの姉ちゃんからのプレゼントだって、ばあちゃんが教えてくれた。

ケーキかぁ。思いつかんかったなぁ。
「退院おめでとう」を書くのにプレートがなかったんだな、
それで誕生日のプレートの上に書いたんだなって、一人で呟いていたら、

「入院していて何日かも忘れていたけれど、今日は、誕生日だったねぇ」
ばあちゃんは静かに、そう言った。

まじで?
ということは、退院の日と、誕生日が一緒で、
そのことまで、一番上のいとこの姉ちゃんは知ってたのか?
すげぇ。
誕生日まで覚えてるのすげぇ。
俺はばあちゃんよりも興奮した。


写真嫌いのばあちゃんが、そのケーキを持ち、
俺が向けたカメラの前で、微笑んだ。


ばあちゃん、退院できたのみんな喜んでるよ。
退院おめでとう。
そして、誕生日、おめでとう。



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2008年09月09日 | rakuunanzyuku
友達との打ち合わせ後の帰り道、
ポストカードを置いてもらっている店に、
挨拶にでも行こうかと、あいかわらず道に迷い、
迷いながら辿り着いた。

「どうも、ポストカードを置いてもらってる楽雲庵塾です」

「あら~」とオーナーのおばさんは言いながら、
ところで誰だっけ?というような表情、
ちょっと間はあったものの、思い出してくれたようで、一安心。

「近くに寄ったもんで、挨拶に来ました」

「ぽつら、ぽつら売れてるよ」

「まじっすか?嬉しいなぁ。ちょっと見させてもらいます」

置いてある場所を見ると、カップルのお客さんが2人。
カップルの後ろから、ちら見をすると、
確かに、置いていった厚みより、少なくなっている気がした。

お客さんがいるのに、数えるのもなんだなってことで、
ポストカードを手に取り、「これ、俺が作っているポストカードなんで、よければ見てください」って、言って、その場を去った。
再び、おばさんのところに行く。

「確かに、私もレジで打った覚えがあるから売れてるよ」

「数枚でも売れてると励みになります」


これでもか、これでもかって、
ポストカードを置いてくれるところはないかと走り回りながら、
ふと、置いてもらうのが終着点じゃないし、
売れないとモチベーションも下がるなぁって、
思うこともある。

最近、1ヶ月が経過し、挨拶がてら、顔を出すと、
少しだけど、売れているのを知る。
その知らせを聞き、俺の体の中には、爽やかな風が吹く。

「風穴を開けるんだ」って、動き始めてから2ヶ月。
まだまだ、目指す、穴は空いていないけれど、
拳を振りかざすたびに、俺の体の中には、確かに、風が吹いているのは感じる。
そして、今回のように、誰かに言葉が届いたと思うと、
さらに、爽やかな風が吹く。

動く中で、いろんなことを感じる、考える。

時には、嵐にも遭う。いや、遭った。
タイミングが合わんなって、三振を喫する時もあるけれど、
動けば、動く程、裏目に出ることもある。
2打席連続デッドボール。

頭の中が、ぐわん、ぐわん、轟音をあげる。

ただ、今回の嵐、風が強ければ、強いほど、
猛烈なパワーにも成りうりそうだ。


デッドボールだろうが、ランナー1,2塁。
チャンス到来。




*****


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ヌンチャク

2008年09月07日 | pandachan
【前回までのあらすじ】

一石を投じたい
俺は巻き込んでいる


*****


友達の結婚祝いと、これからの作戦会議を兼ね、
ゆっくり話せるレストランに、友達と二人で入った。

ハンバーグとロングのアイスコーヒーの注文をすませ、
すぐにでも話したい衝動に駆られている俺は、口火を切った。

「この前、話したのは、ポストカードを作って、(故郷で)個展をやるとこまでだよな。(後で考えれば、個展じゃなく二人展になるのか)あれから、考えるとワクワクして、妄想にも似たアイディアは、さらに膨らんだ」

俺は、今、やってるポストカード営業から続く物語であり、
今、考えつく作戦を話した。

「まじ?」
「ただ、そこまでやるには、俺に覚悟がいる。ポストカードを作って、個展をやるところまでは、確実にできると思うんだけど、ただ、徹底的にやりたい気持ちが、膨らんできてさ」

それから二人の話は加速した。
友達は、こんなのはどうだ、あんなのはおもしろいんじゃねぇとアイディアを話し、俺のワクワク感は、その度に、どんどん上昇した。

「利益は、全部、花火で打ち上げちゃう。それくらいの話題性が欲しい」

いやいや、ちょっと待てよって、友達の話を聞いて笑った。
「まぁ、それくらいのユーモアは必要だな。そもそも利益が出そうもないけどな」


飯の味も大した味わくこともなく、ただ胃袋の中に入れ、夢中になって話をした。
ただ、アイスコーヒーが出てきた時は、一瞬、止まった。

俺の中のロングという言葉の概念では、あまりにもロングすぎ、
これはギャグかってくらいロングで、
どっきりをくらった時は、こんな表情になるんだろうなって顔に、俺はなっていた。
俺がどっきりをくらっているわけだから、友達の表情がどうだったかなんて、
見る余裕はない。
そんなベリーロングのアイスコーヒーも、大した味わうこともなく、夢中になって話しをした。

「そんで、時期は、どうする?」
「徹底的にやるんであれば4月を考えてる」
友達は、うなずく。

「4月までやるには、いつまで、写真と言葉ができれば良い?」
「10種類であれば、1月下旬か2月にもらえれば大丈夫だな。でも、多くの人に観てもらうには、7月が良いんじゃねぇ?ファーストインパクトは大事だ。それのほうが、店側も喜ぶし」
「確かに、そうだな」


俺達がヌンチャクを振り回していた少年時代と、
同じく、いや、あの頃の俺達より負けず、劣らず、
今の俺は、ワクワクしている。



*****


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