ただ生きるのではなく、よく生きる

自然の法則をとらえ、善(よ)く生きるために役に立つ情報を探して考えてみる

吸うよりも吐くことを意識する──よい呼吸法は、良い生き方と同じ

2016-11-12 17:59:56 | 医療
私はいま呼吸法にとても関心をもっています。現代人は心身のストレスのせいで呼吸が
ことのほか浅くなっていますから、みなさんにぜひ深呼吸をお勧めします。かつてラジオ
体操で覚えた、あの深呼吸のフォームは必要ありません。有効なのは静かな複式呼吸
で、重点は呼息(こそく・息を吐くこと)にあります。

フーッと息を吐いて、肺の中を空っぽにするのがコツです。息を吐ききってしまえば、
胸郭は真空状態に近くなりますから、吐くことをやめたとたん、空気がたちまち胸の
中に流れ込んできます。十分にはきださないうちに胸いっぱいに空気を吸おうとしても、
無理なのです。

お釈迦さまが弟子たちに伝授された「二段呼吸」という呼吸法も、息を吐いて、止めて、
さらに吐くものだったといいます。十分に吐くことが、健康によい呼吸なのです。

からだによい呼吸法は、そのまま、よい生き方に置き換えられるようにおもいます。
自分がもらうことばかりを優先して、他人に対して出し惜しみをしていると、心は満たさ
れるどころかしなびてきます。

欲が欲を生んで、願望に際限はなく、つねに不満がつきまといます。願望というのは
往々にして望んでも得られないのが世のならい。私ほどの年齢になると、つくづくよく
わかります。

ハァーと大きなため息をついて空気を吐き出すと、からだにいい。同じように、心の
健康のためには、自分の能力を他人のために存分に使うことが一番なのです。

─『生き方上手』新訂版 日野原重明 いきいき株式会社より

呼吸法は意識して身につけたいものだ。
最近自分の気力の弱さを感じる。改めて呼吸法を学ぼう・・・

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