ただ生きるのではなく、よく生きる

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気乗りは、仕事を始めれば──カール・ヒルティ

2016-11-01 16:29:08 | 知恵の情報
気乗りは、仕事を始めれば自然についてくるもので、よく最初にありがちな一種の
倦怠でさえ、それが本当にからだの原因から来ていない限り、仕事に対して
単に受身でなく、むしろ攻勢に出ればすぐに消えるものである。
(『幸福論第一部』岩波文庫より 『幸福論』草間平作訳)

{谷沢永一言}
人間のする仕事は、その大小いかんにかかわらず、気、によって導かれ進展する。
この、気、なるものが、自分のなかに湧き起こるように仕向けねばならない。しかし、
事をはじめる前から、気が横溢している場合は、非常にまれである。多くのひとが、
まだ自分には、まだ自分には気が充実していないからと、つい手控える姿勢に
傾く。

しかし、気というものは、どこか外から与えられる天恵ではない。それはみずから
の計らいによって、自分の内部に醸し出すべき自家製である。そのためには、
いま自分に気が充実していないと思っても、なおわれと我が身を励まして、目指す
ところの何事かをはじめるしかない。

もちろん最初の進行過程では、右往左往の状態であるだろう。しかし、そのうち、
自分でもこれだけの業ができるのかと、かすかな喜びが生まれるに違いない。
そこへ達するまでの努力こそが、のちの成否を決すのである。

─『古典の知恵 生き方の知恵』古今東西の珠玉のことば2 
  谷沢永一著 PHP研究所より

生まれ育った環境から、気のもともと強い人とそうでない人がいる。
中国の気功師に気をあててもらおうと頼んだところ、あなたは、私より強いので
あてられない、といわれた人がいる。俳優の風間トオル氏である。
彼の生い立ちは、貧しく大変であった。しかし、話を聞いているとその中でも
へこたれず、自分の遣り方でその貧しさを乗り越えている。それが、修行僧の
ようでもあり、彼の逆境の環境が気を育てたように見える。

気概とも通じるような気がする。中国の健康法で、気、血、動といわれる考え
方がある。気がやはり、重要なようだ。気を養う、気功法がある。自分が弱い
と感じたら、気功法をやってみるのもよいだろう。太極拳は代表の例だが、その
前の八段錦という方法もある。気は、おそらく、電磁気的人間のエネルギーの
導通する性質のような気がする。

気乗りがしないというのは、おそらく、気の流れがでてこないのだろう。とにかく
はじめてみると気が流れ出す、ちょっと面白いヒルティの気づきである。

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