紫微の乱読部屋 at blog

活字中毒患者の乱読っぷりを披露。主にミステリーを中心に紹介します。

「どんどん橋、落ちた」綾辻行人

2004年10月04日 | あ行の作家
実は綾辻さんの作品、まだ3作目だったり(笑)。
「十角館の殺人」から始まる館シリーズ、
順調にそろっているので、全部そろったら、
「暗黒館」まで一気に読破しようという企み(にやり)。
その前に、こちらを読んでみました。

ミステリ作家・綾辻行人のもとに、さまざまな
謎が持ち込まれる。どれも一筋縄ではいかないもの
ばかりで、それどころか、謎解きを持ち込む人も意外で…。
表題作ほか5つの“犯人当て”作品を収録。

いちばん最初の作品「どんどん橋、落ちた」は
犯人分かっちゃったんですぅ(嬉々)。
こういった“犯人当て”で正解することがなかったので、
もう、それだけで嬉しくって(何)。
もともと綾辻さんの作品を読んでなかったのが
逆に良かったのかもしれませんね。
この作品たちの中から、私は彼の“悩み”のようなものは
それほど感じられませんでしたし、充分楽しみましたもの。

いちばん印象に残ったのは「伊園家の崩壊」。
あの“イソノ家”ですよ(笑)。名前は微妙に
違ってますけど、だからこそ容易に連想できて、
ブラックな面白さがそこはかとなく漂います。
そんな風に遊んでいても、やっぱり謎はかっちり本格。
たまにこういう、切れ味の鋭い本格を読むのっていいですね。
やっぱり私は、本格が好きなんだなと改めて思いました。

「どんどん橋、落ちた」綾辻行人