心理学の本(仮題)

【職場に】心理学書編集研究会(略称:心編研)による臨床心理学・精神医学関連書籍のブックレヴュー【内緒♪】

【おおっと?】精神分析家MEETS脳科学【気になる】

2006-11-27 10:59:06 | 脳科学・高次脳機能
ノーカガクだよ,ノーカガク。のっけからなんですが,ノーカガク。

これね。

アゴなしゲンとオレ物語 22 (22)アゴなしゲンとオレ物語 22 (22)
平本 アキラ

講談社 2006-09-06
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……ア,まんすー,まんすー,これ,NO下顎でした(クルシー)。

通称アゴゲン,私のお気に入りマンガです。10回に1回はかなり爆発力を持ったネタをぶつけてくる,まあ昔の助っ人外国人選手で云えば,広島のランス(ランディバーじゃないよ),打率.230で,HR40本みたいなね,そおいう感じですよ。


ま,アゴゲンはおいといて,NO下顎もとい脳科学。クオリア体験,アッハ~ン,ウッフ~ン,も良いけれど,で? っていうね,これ否めない,あ,否めない。ンじゃあ最新知識仕入れとく? ScienceやNature読むかあ? なんつっても,そもそも読み方わかりま千年,頭の中がクルクルクルクル,ドカーン! クルクルクルクル,クルクルクルクル,ドカーン!! つう感じで,方法論がわからんのに,考察だけ読んで知識とするのは,危険すぎる!

ま,ネ,ベーシックな知識をお持ちの方はいいんだけれども,ま,そもそも,ベーシックな知識ってなんや? っつう話もあるけど,それはひとまず,


( , ノ` )     
  \,;  シュボッ   
    (),     
    |E|

  _、_
( ,_ノ` )y━・~~~    


ま(なんなんだ),どう取っ掛かりを作ろうか,脳科学と心理臨床,っていうところで,ポカーンとしちまわざるを得ナス,つうのがショージキなところかと思います。俺だってSO, YO!


脳科学と心の臨床―心理療法家・カウンセラーのために脳科学と心の臨床―心理療法家・カウンセラーのために
岡野 憲一郎

岩崎学術出版社 2006-11-29
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こんなん出てるんですねえ。知りませんでした。脳科学入門数あれど,ここまで,心理療法との関わりを密にもったのは確かになかった気がします。オールインワンというわけにはなかなかいかないけれど,漠然と入門書を読むよりは,明確な目的意識を与えてくれる分,読み進めやすい気がします。相も変わらず,ユーモアがある軽妙な文体で,なんともオミゴトです。

岡野先生といえば,国際精神分析協会の正会員たる精神分析家として著名ですが,最近はわりとゴリゴリの分析というよりは,もう少し柔らかいというか,結構逸脱したというか,普遍的な心理療法のあり方を探ってるような感じもありですね。


自然流精神療法のすすめ―精神療法、カウンセリングをめざす人のために自然流精神療法のすすめ―精神療法、カウンセリングをめざす人のために
岡野 憲一郎

星和書店 2003-10
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これは最初期に当ブログでも紹介してますが,蓋し良書です。あんまり売れてないみたいですが……。

さて,精神分析と脳科学,なんとなく仲があまりよろしくなさそうな気がしますが,そもそもフロイト先生は,神経科学的なものを想定してたわけでして,そういう意味では,精神分析と脳科学の融合は,フロイト正統ともいえるかもしれません。上記書籍にも書かれてますが,洋書ですが,こういうのもあるようです。


The Mind-Brain Relationship (International Journal of Psychoanalysis Key Paper Series)The Mind-Brain Relationship (International Journal of Psychoanalysis Key Paper Series)
Regina Pally David Olds

Other Pr Llc 2000-12
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上記書によれば,最近のアメリカの精神分析のトレンドはコレらしいすね。Gabbardさんなんかもこっちのほうに傾斜してるみたい。


Clinical Studies in Neuro-Psychoanalysis: Introduction to a Depth NeuropsychologyClinical Studies in Neuro-Psychoanalysis: Introduction to a Depth Neuropsychology
Karen Kaplan-Solms Mark Solms

Other Pr Llc 2001-12-01
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こっちはイギリスの分析家みたいです。

ちょっと古いけど,こういうのもありましたね。

フロイト草稿の再評価―現代認知理論と神経心理学への序文フロイト草稿の再評価―現代認知理論と神経心理学への序文
K.H. プリブラム M.M. ギル 安野 英紀

金剛出版 1988-07
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ご存じ,マートン・マックス・ギルさんですね。


ま,ツーコトで,脳科学ですけど,ま,心理療法家の皆さんも,いろいろ読んで,YES科学! なんてダジャレで,今日は〆ちまいますけどね。

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2 コメント

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こんなジャーナルもありますね。 (sigma)
2006-11-30 14:58:22
Neuro-psychoanalysis : an interdisciplinary journal of psychoanalysis and the neurosciences

http://www.neuro-psa.org.uk/npsa/index.php?module=documents&JAS_DocumentManager_op=viewDocument&JAS_Document_id=1

Scientific Americanの"Freud returns"という記事で読みました。

両分野から査読者を出していて,おもしろそうだなと思いました。読んでみたいのですが,大学図書館でこれが入ってるのは阪大だけみたいです。

いつも興味深く拝読しています。更新たいへんだと思いますが,がんばってくださいね。
返信する
コメントありがとうございます (psy-pub)
2006-11-30 17:39:25
>sigma様

コメントありがとうございます。
前に一度や二度コメント頂いてましたよね。

>Neuro-psychoanalysis : an interdisciplinary journal of psychoanalysis and the neurosciences

おお~!

>両分野から査読者を出していて

これ,いいですね。ポイント高し。

しかしなんとか手に入らないものか……。

阪大の方で,当ブログ読んでる方いらっしゃいましたら,
何卒プリーズよろしくお願いします!
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