和州独案内あるいは野菜大全

第一回奈良観光ソムリエであり、野菜のソムリエ(笑)でもある者の備忘録のようなもの。文章力をつける為の練習帳に

橿原神宮についての一考察 参拝

2010年05月06日 | 和州独案内
  橿原神宮は神武天皇が即位したとされる橿原宮跡を明治二十一年(1888)に調査、冶定し、宮地の買収献納があり、地元有志による神社創立請願に始まり、その後政府の主導で造営を開始、明治天皇の造営費の下賜をはじめ、幅広い寄進を受けて明治二十三年三月に造営が完了しました。
 
 とまあ、色々書く前に参拝を済ませましょう。
  
 宮川に架かる石橋を渡った先には巨大な木製の二の鳥居が、手前の一の鳥居も同じく、いやそれ以上に大きくて圧倒されます。大神神社の鳥居が一番大きいのですが、あれは一の鳥居じゃ無いんですね。今まで勘違いしていましたがあれは「大鳥居」で、一の鳥居はおんぱらさんを越えた辺りにあります。
 一の鳥居から二の鳥居奥まで幅の広い参道が真っ直ぐに伸びています。県内の神社では恐らく最大の参道でしょう。

  
 その幅広の参道は二の鳥居の先でくの字に折れ曲がり、重厚な表門に取り付く。
 
  
 門を潜ると視界が開け、畝傍山の山懐に抱かれた外拝殿の最も美しく、最も絵になる景色を目の当たりに出来ます。パワースポットなどという怪しげな言葉は口にしたくもありませんが、言いたいことは分かります。外拝殿に葺かれた緑青がかった銅屋根の伸びやかなカーブと手が届きそうな畝傍山の新緑の対比がとても美しい。更に、晴れた日には空の青さが美しさをより際立たせます。この畝傍の神奈備山を見事に取り込んだ景観を見るためだけにでもここにくる価値はあると思います。いや是非訪れてください!

  
 その外拝殿はしっとりと仄暗く、静かに祈るのに丁度良い感じです。この先の内拝殿に挟まれた大空間が外院斎庭で約970坪もの広さがあるらしい。紀元祭の2月11日はこの斎庭まで入ることが出来るようですが、初詣と同じくわざわざ芋の子を洗うような混雑に身を置きたくはないかな。そう云うお祭騒ぎも悪くないですが、人の少ない静かな時に穏やかに参拝したいものです。 

  
 本殿は京都御所の賢所を移築したものですが、奥の内拝殿に阻まれて見えません。千木だけがかろうじて見えているのは幣殿で、祝詞などを進上する場だそうです。


 さて参拝も済ませてどの様な印象を持たれたでしょうか。何だか明治神宮に似ていると思いませんか?正確には明治神宮が橿原神宮に似ているのですけども、勤労奉仕隊による整備と全国からの献木などまるで明治神宮の雛形のようにこの橿原神宮が思えてなりません。現在の状態に整備されるのが遅れて昭和15年の皇紀2600年記念事業を経てなので明治神宮に習ったともいえるなど二社は浅からぬ縁があるともいえます。


 以下長い余談になります