EIの猛禽ハヤブサの調教日記

私が飼っている猛禽類、特にハヤブサの飼育、調教状況を写真とともに日記にしています。

爪が折れてから約1カ月

2014年01月30日 | Weblog

 

アシュターにルアーを空中キャッチさせたら、爪の先から出血。

痛がっているポーズを示し、一瞬爪が根元からぐらついたように見えたが、大丈夫だったようだ。

アシュターはアタックモードになるとルアーにふわっと降りてくることをせず、(できず?)

ルアーを獲らせるときに爪を傷めずにするにはどうするかも課題。

サーシャは思い切りアタックモードになっても、ルアーを地面に置くと、すぐに飛びをオフモードに切り替えてふわっと降りてくるので安心だが・・・


カラスに爪をかけた

2014年01月26日 | Weblog

さらに伸びてきたかな?
1月4日爪を研いでもらったがもう鋭さがなくなってきたアシュターの爪。サーシャは割と鋭いのだが、アシュターは爪が丸くなる傾向にある。

 

このところ、アシュターはピリッとしなかった。

カラスへのしあみがなくなっているように思われた。

 

今日は久々に小学校以来の友だちのFくんがお供。

「カッコいいところ見せてくれよ!アシュター。」

と願いつつ狩りへGO!

 

広い田んぼにカラスが5羽ほど。

あまり数は多くないが、隠れる場所は数百メートル先。

このエリアでは、かなり広い方。

狩りをするかどうかはわからなかったが、とりあえずアシュターを放つ。

カラスは田んぼの真ん中の一本の木に避難。

アシュターはその周りをあまり高くはないが、周回する。

私は、カラスを木から追い払うべく走る。

木の下にたどりつくと大きな声でシャウト!!

「フゥーーーーーッ!」

周りに誰もいなくて良かった。

 

飛び立ったカラスにアシュターは急降下アタック!

いいアタックだ!

いきなり爪をかける。

しかし、ばれてしまう。

逃げるカラス。

追いかけるアシュター。

100mほど先でもう少し高度を上げて、再び急降下アタック!

接触!

「あっ!獲った。」

と思ったが、またばれる。

「くっそー!」

爪が鋭ければ獲れていたのか?

獲れはしなかったが、明日につながる良い兆し。

 

上記の惜しい攻撃の他にも2,3回アタックしたが、以前のようなカラスの下に潜り込んでからの跳ね上げ攻撃はなく、いずれも上からの急降下アタックだった。

地理的要因の違いが攻撃方法に影響するのだろうか?

 

良くないことも。

昨日から腹の羽毛を毛引きし始めてしまった。

以前の悪い癖が出てきてしまった。

なんとかせねば。

 

アシュター朝体重880g。もう少し増やさないと。

餌180gほど。


毎朝の訓練場所

2014年01月22日 | Weblog

 

平日朝は仕事があるため、手近な場所で訓練していた。

しかし、電柱に止まるのが普通になってしまって面白くない。

しかも、アシュターは狩りがしたいから、電柱に止まって獲物を探している状態。

ルアーで呼んでもなかなか戻ってこない。

 

ならば、もう少し早起きしてクルマで広い田んぼへ。

スタート時にルアーを見せたが無視!

そこでも電柱への止まり癖が出る。

「なんだよー。」

そこへ野生のハヤブサが急降下アタックしてきた。

4,5回アタックを繰り返したが、アシュターは動かず。

どうやら、オスだったようだ。

 

今度は、選手交代で野生のメスがアタックしてきた。

でかい。

ものすごいプレッシャーを感じたのか。

「キエーーーーーーーー!」

と鳴いて飛び立つも応戦のそぶりなし!

低く飛んで、

「やめてー!」状態。

ルアーを出して呼ぶと、あっさり私の元へ逃げるように帰ってきた。

「なっさけないやつじゃ。」

野生の♀ハヤブサはよそ者撃退完了で遠くへ飛んで行った。

惚れ惚れするような飛びだ。

見惚れてしまう。

野生のハヤブサは素晴らしい。

そこらへんに滅多やたらに止まらない。

 

餌をやらずにそのままルアーリング開始!

今度は素直にルアーリングに応じた。

ペレグリンのルアーリングはスリリングだ。

というより、正直ちょっとコワい。

真上から真っ逆さまにダイブしてくる。

でも、もう二度と真っ逆さま急降下のルアーキャッチはやらない。

爪を二度と折らないぞ!

地面にルアーを置き、獲らせた。

もう少し高さが出てくるといいな。

アシュター890g。餌120g。

 

サーシャ

地面に置き、ルアーを見せる。

すぐにスタート。

アシュターとは違い、すぐに周回を始め、グングン高度を上げる。

グングンといっても50mほどだろうか。

ルアーは回しっぱなしだったが、

半径30mほどで速いピッチで羽ばたき10回近く周回。

やっと、ルアーアタック開始。

いい感じだ!

これで100m上がってくれたら言うことなしだな^^

サーシャ800gほど 餌80g

 


2014-01-19 17:06:25いい風が吹いていた

2014年01月19日 | Weblog

最近、アシュターはフードをかけると落ち着きがなくなる。

フードをかけるとバタバタ飛ぼうとしたり、挙動不審になったりする。

箱から出して、いざ狩りという場面でもバタバタしたり、鳴いたりして、カラスに先に気づかれてしまい、逃げられてしまう。

なので昨日の夜はフードをかぶせ室内で繋留。

 

朝、いつもカラスの多い田んぼに行くとカラスが30羽ほど点在していた。

箱からアシュターを出し、フードを取る。

アシュターは落ち着いていて周りを見回す。

フードをかぶせて一晩過ごした効果が出た。

しかしなかなか飛び立たず、先にカラスに気づかれ逃げられた。

仕方がないので、こぶしを振り上げアシュターをスタートさせた。

しかし時すでに遅し。

 

2回目 

昨日サーシャと再会した田んぼにカラス30羽ほど。

その群れからは見えないところで、クルマを停め、アシュターを出そうとしていると、電線に止まるカラスが警戒音を発すると一斉にカラスたちは電線へ避難。

「くっそー。」

アシュター出せずじまい。

追い打ちをかけるように私に向かって

「カーカーカー」

 

いったんその場を去ったふり。

すると、カラスたちが電線からパラパラ畑に舞い戻って行く。

ほとんどのカラスが電線からいなくなったところを見計らって、畑の裏に回る。

枯れた葦などでカラスたちからは見つかりにくい場所だが、かなり遠い。

しかし、ここから狙うしかない。

アシュターを放つとカラスたちは一斉に飛び立ち、近くの大きな木々や住宅へと避難してしまった。

そこからアシュターは一気に上昇。

100m以上は上がっていただろう。

今までで一番高く上がったかも。

ちょうど真上あたりにきたときにルアーを振って呼ぶが、無視!

「なんだよ!ストンと突っ込んでこい!」

そのまま南の方角へ視界から消えて行った。

 

しばらくすると、急に発信音が大きくなった。

こっちへ帰ってきた。

さっきの高度よりは下がっていたが、鉄塔の高さくらいはあった。

眺めていると先ほどカラスたちが隠れた辺りにまっさかさまに急降下。

「おー!やったー!カッコいい!ペレグリンらしくなったなあ。」

と感激。

獲ってはいなかったが、満足満足。

その後、また高く上がって野生のペレと上空で空中戦。

高くて太陽で眩しくて戦況はよくわからなかったが、ルアーを振るとすぐ帰ってきた。

成長したなあ。

アシュター日ごろのコントロールの悪さから、体重低め朝875gでスタート。2回目は900g程度。

 

サーシャも飛びは絶好調!

今日は100m以上と思われる高さでもトビの上を取っていた。

コントロール性も抜群。

790g。

 

今日は楽しかった。

ハヤブサといっしょに帰れる日はいい日だ。

どっかで聞いたことある言葉・・・

 

 

 




サーシャの爪、ややピンク。少しは伸びてきたかな?
こちらはアシュターの爪。こっちは伸びてきたように見える。
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サーシャ奇跡の帰還

2014年01月18日 | Weblog

 

アシュター(ペレ♀)を連れて、カラス狩りへ。

しかし、クルマを停車して私が出たとたん、一羽の警戒音とともにはるか彼方へ。

これを2回。

あきらめていつもの田んぼでルアーリング。

10回ほどルアーパスさせたところ、もう一羽のハヤブサがルアーに突っ込んできた。

野生のが来た!

と思ったが、色が茶色っぽかったので

「あーーーー!サーシャだーーー!」

と分かった。

発信機の電波が途切れ、5日ぶりの再会。

感動!!

サーシャは元気そのもの。

しかし、発信機はどこかへ落としてきたというオチ。

とほほ。

434ターボ高いのにーーー!

ターボだとファルコンブロックにハヤブサをおいて、どこまで電波が届くか?

いくつか低い山を越えても10kmくらいは電波を拾えた。

ちなみに、普通の434を試したが、同じ条件で1km程度しか拾えなかった。

これじゃあ、218と変わらないじゃん。

圧倒的にターボがいいけど、値段2倍くらい。

ソフトバンクの子守りGPSや野鳥調査用のGPSつけられないかなあと考えている。

そろそろGPSの時代でしょーーー!

GPSだったら本当に楽だよなあ。

 

今回、ロスト当日に電波が全く拾えなくなったのは、発信機が落ちて水ポチャしたか、クルマに轢かれたか、誰かが家に持ち帰っちゃったかのいずれかだろう。

発信機の留め方は、テールピースにスプリングで固定。

獲物を押さえたときか水浴びなどで地上に降りたとき以外に発信機が落ちることはないだろう。

しかし、実際発信機が落ちた。

かといって、タイラップでテールピースに付けても噛み切ってしまうこともある。

できればスプリングとタイラップで二重留めしたいところだ。

 

 


ペレの尾羽が抜けた

2014年01月12日 | Weblog

 

いつも尾羽に発信機をつけっぱなしにしている。

発信機は約8g。

それでも、尾羽には負担が大きいのだろう。

少なくとも朝訓練後から夜までは外しておこうっと。

 

この連休は、カラスの群れをほとんど発見できず、アタックさせられずじまい。

 


ハヤブサがオオタカを捕食

2014年01月12日 | Weblog

 

野生においてハヤブサとオオタカはどちらが上の立場、あるいはどのような相関関係なのだろう?

この疑問は前から持っていた。

efp(エデュエンス・フィールド・プロダクション)の「ハヤブサ」DVDによると、ハヤブサによるオオタカの捕食例が2例あった。

これは、北海道の記録。

渡りの時期になると、森林性の鳥が慣れない環境である海の岸壁に出てきて身を隠すことができずにハヤブサに捕食されることが多いとのこと。

しかし、そのうちの1例は内陸部。

 

またこれとは逆に他の情報ソースでは、オオタカによるハヤブサの捕食例も2例あった。

おそらくこの情報はヨーロッパ。

 

亜種の関係で見ると、日本のオオタカは世界的に見て一番小さく、日本のハヤブサ亜種は世界的に見てほぼ最大種。

だから、北海道でハヤブサによるオオタカの捕食例があるのだろうか?

いや、想像では、おそらくお互いに捕食されるのがオス、捕食するのがメスなのではないか。

たまに、人から

「オオタカとハヤブサはどっちが強いんですか?」

と訊かれるが、いつも

「空中戦ではハヤブサ。地上戦ではオオタカ。」

と答えているが実際はどうなのだろう?

 

あと、シロハヤブサによる猛禽類の捕食例にどんなものがあるか知りたいところだ。

ノスリサイズの猛禽類まで獲物になるとwikipediaに書いてあるが、それではあまりにアバウトすぎる。

シロハヤブサになるとシロフクロウくらい捕食しているのか?どうなのだろう。

 

ハヤブサとオオタカの関係、シロハヤブサの捕食例など情報を持っている方、教えてください。

 

 

昨日の自分のハヤブサによる狩りは、いまひとつチャンスがなかった。

フィストスタートで電線に止まる100羽程度のカラスの群れを狙わせるが、やはりそれだと高さ的に全然追いつかない。

爪は伸びてきているか分からないが、ケガをした方の足を使うようになってきたので、2羽とも回復には向かっていると思う。

 


ペレグリン亜種の大きさ

2014年01月08日 | Weblog

 

ハヤブサを飛ばしていると、野生のハヤブサと空中戦になることがしばしばある。

そのときに思うことだが、うちのペレグリンより野生のペレグリンの方がでかいなと感じることが多い。

胸幅が凄いなとか、全体的に立派で鼻のところや足が濃い黄色でキレイだなとか思う。

足もでかいんじゃないか?

「ああ、同じくらいの大きさだな」と思う個体もいるが・・・

うちのペレグリン♀(アシュター)はスコティッシュ。peregrinus

日本のはジャポネイシス。japonensis

他の亜種でポピュラーなものは、ピーレーpealei,アネータムanatum,ブロケイbrookei,バーバリーperegrinoidesなど

これらの大きさを比べてみるとどうか?

個体差が大きいので一概には言えないが、ある情報ソースによると次のようになる。

ピーレーを100%とした場合。

Body size of adult Peregrinesと表示されているから体長や幅のことで、体重の割合ではないだろう。

体重だともっと差が出るはず。

ピーレー       100 Lサイズ

ジャポネイシス    98 Lサイズ

アネータム      97 MLサイズ

peregrinus     97 MLサイズ

ブロケイ        92 Mサイズ

バーバーリー     85 Sサイズ

以上のようになっている。

世界的に見ても日本のハヤブサはピーレーに次ぐ最大級のサイズだ。

そんな日本のハヤブサにも負けないようにトレーニングをしていきたい

 

P.S 何十年も人工繁殖で命をつないでいくと自然淘汰されないために、遺伝子が劣化し小型化してしまうのではないかと疑問に思い、この前の獣医さんに質問してみると、

「それはない。」

飼育下における遺伝子の劣化等によって小型化することはないとのことだった。

それを聞いて一安心だが、コンゴウインコの仲間の場合、血縁の近い者同士の交配が繰り返し行われ、小型化する個体もいると聞いたことがある。

しかし、ハヤブサの場合、大きさが値段に関係するので血縁の近いもの同士の交配は避けるのだろうと推測するが・・・

 

 


猛禽を専門的に診てくれる獣医さん

2014年01月05日 | Weblog

「爪、生えてきますか?」

「今の段階では、何とも言えません。」

都内にある猛禽を専門的に診てもらえる動物病院に行ってきた。

若くて優しい先生だった。

しかも、非常に専門的な知識を持っていられて、大変勉強になった。

今の段階では、爪が生えてくるかどうかは全く分からないが、生えてきたとしても元の爪の形に戻るのに2年くらいかかるそうだ。

サーシャの方が重傷で生えてくる可能性が低いとのことだった。

 

「この爪だと獲物がなかなか獲れないでしょう。」

ともおっしゃられていた。

この爪というのは、爪が折れたことではなく爪が研がれていない状態のこと。

確かに一度からんでも、放してしまうことが続いていた。

「この爪の状態だと、なまくら刀といっしょです。獲物になかなか刺さりません。」

新しい爪の組織は内側に生えてくる。外側の部分に古い爪の層が重なり合うようになっていき、手入れをしないと、爪が太くなり、切れ味がなくなってしまうのだそうだ。

古い爪の層は当然硬い。そうなると、強い衝撃で爪も折れやすくなるなることも考えられるとのこと。

ということで、アシュターの爪(ケガした以外)を鋭く研いでもらった。

30分以上もかけてていねいに研いでいただいた結果、素晴らしく鋭い爪に仕上がった。

日本でこのようにハヤブサの爪を研ぐ技術を持った人は、あまりいないそうだ。

 

ハヤブサ2羽診ていただいて、爪研ぎ、くちばし研ぎ、3種類のサプリメント付きで非常に良心的な診察料金だった。

猛禽類は夜間診療代も免除とのこと。

本当にありがたいことだ。

 

様子を見ながらであれば、狩りもokが出た。

薬も塗らなくて良いそうだ。

後は爪が伸びてくれるのを待つのみ。

アシュターは昨日から再びカラスの群れにガンガン突っ込むようになった。

これで、休みの日はガンガン狩りに行けるぜ!


プランプランの爪が

2014年01月03日 | Weblog



アシュターのプランプランになっていた爪が取れた。

根元の黒い爪の鞘の部分が少し残ったが、さらに根元に近い部分に亀裂が入っていたのでこれもいずれ取れるのかも。

やはり、まだ爪が痛いのかカラスの群れに突っ込むことに消極的だ。

皮肉なことにハヤブサがケガをしてからカラスの100羽単位の群れが現れるようになった。

 

一方、根元から爪が抜けたサーシャは、今期初めてカラスの群れに突っ込んだ。

突っ込ませるつもりはなかったが、50mくらいの高度で滑空していると突如、斜めに急降下していった。

その先100mくらいのところに50羽ほどのカラスの群れがあったのだった。

サーシャが突っ込んで行くときは、よほどのチャンスに違いない。

あのケガをした爪でカラスを掴んでいたら、ケガの状態が悪くなってしまうんじゃないか?

心配は無用だった。

アタック失敗後、空を飛んでいた。

あっさり回収。

 

今期は一日の締めくくりにルアーリングで筋力を鍛えている。

ただし、爪をケガしているためルアーキャッチはさせていない。

 

アシュター915g。 サーシャ820g。

爪のケガ以外は絶好調!


サーシャは順調に回復か?

2014年01月02日 | Weblog



サーシャは両足で立つようになった。

右足第二指が痛々しい。

黒く見えるが爪の鞘ではない。

爪の鞘が取れて、中の白い骨髄組織のようなものが残ったものが変色して黒っぽく見えている。

この組織を鞘が覆うようになっていくのか?

それとも、このまま黒く爪の鞘に変化していくのか?

爪が生えてこないのか?

いったいどうなってしまうのか?!

サーシャの飛びは健全でトビの上を取り、何回も急降下していた。

高さも相当上がるが、100m以上の高度になるとトビの方が上昇が速いようだ。

サーシャ820g

 

アシュターはまだ、片脚で立っていることが多い。

じゅくじゅくした出血は止まったが、回復の印象は今一歩といったところ。

アシュター915g