ぽせいどんの今日の一枚 +

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パラオ共和国(ベラウ共和国) 1993年  その8

2021-08-08 12:14:40 | 写真 海

  四月十日

 六時半起床。ポットをセットして、まずシャワー。

 テーブルと椅子をテラスに出した。その作業音で辰也が目を覚ました。
 「何をしてるんですか?」
 「撮影の準備」

 珈琲、アンパン。疲労が出て来たのか甘いものが美味く感じる。


 交代で記念撮影。辰也の結果は期待すまい。


 ※パラオホテルの裏側にあった オケ 屋

 お隣さんがお目覚めだ。パジャマ姿のフィジーがテラスに現れた。
 珈琲・ポット・カップをお貸しした。
 八時二十分。ニコノスを持ってホテルを出た。小雨。バスはまだ来ない。

 「ねえ、このカメラちょっと診てくれる」突然声を掛けられた。
 突き当りの117号室。トシエを閉め出した張本人だった。
 水商売風。私よりもだいぶ歳上のようだ。
 「どうしました?」
 「シャッターが、落ちないのよね」

 カメラを受け取った。私の物とは異なるオレンジボディのニコノスだった。
 35mmレンズにS&Sの16mmコンバージョンレンズが装着されていた。
 ファインダーを覗いてシャッター釦に触れてみた。ファインダー情報が皆無。バッテリー切れだ。
 「電池が切れてますね。予備は?」
 「無い。あなた持ってない?」
 「分かりました。お譲りいたしましょう」部屋まで急いで往復。
 バスが到着していた。乗り込んだ。水商売風オバサンに電池を渡した。
 「換えて」
 『なんなんだ、このオバサンは・・・?。人使いの荒い』「コインありますか?」
 ダイムを手渡された。ニコノスの底にある電池室の蓋を開き手早く交換。
 ファインダーを覗きシャッター釦、半押し。OK。

 

OGPイメージ

NIKONOS - V   (135・フォーカルプレーン・水中カメラ) - ぽせいどんの今日の一枚

雨なので濡れても大丈夫な水中カメラを...。昭和59年(1984)¥73,000(ボディのみ)ニコノスブイと呼ぶ人が殆どですが...前のモデ...

NIKONOS - V   (135・フォーカルプレーン・水中カメラ) - ぽせいどんの今日の一枚

 

 

 マリーナに到着。
 今日は乗船前にウェットスーツに着替えさせられた。
 艇に乗り込んだ。メンバーは昨日と同様にSASとピンク。それにもう一人小柄な女。話によるとピグモンの友人。顔色が悪い。『大丈夫か?』
 昨日と同様にマラカルセントラルに寄港。オバサン五人組とホストが乗り込んで来た。
 離岸。艇速が上った。
 ブラックスコール。頬を打つ雨滴が痛い。全員フードを被り無言だ。
 『!。コースが違う』昨日はまではまず西を目指して南下。
 だが今日は南下する地点を通り越した。まったく離れたポイントに行くのか?。

 五本目 ブルーコーナー

 ハルが帰国したので今日のガイドは新顔だった。
 歳の頃は二十歳とちょっとか?。線が細い。髪が金色に変色していた。小生意気な顔つきをしている。
 エントリー。ドロップオフを少々降りて壁伝いに進んだ。
 いやでもガイドの尻を拝まさせられる。破れている。『亀!では無いよなぁ』
 ジャージがネオプレーンから剥離して漂う海藻のごときだ。
 弊衣破帽が粋の時代は遥か昔だ。?・・・ダメージジーンズ!最近もそうか。
 このポイントも眼下にホワイトチップが不気味に蠢いている。
 銀色の群れはカスミアジ?はたまたギンガメアジか?。距離があるのではっきりしない。
 ウメイロモドキ・クマザサハナムロも群れをなしている。
 シュノーケルが纏わりついてどうも泳ぎにくい。外した。BCのポケットに収納。
 二十分ほどで水深十メートルのテラスに出た。周囲を見廻すと何組ものパーティ。
 いったいどれくらいのダイバーが犇めいているのか?。
 ガイドが残圧チェック。まだ半分以上残っていた。


 アカモンガラが特異な姿を見せた。だがどうしても黒にしか見えない。
 蟹や蝦のように熱を加えると赤く変色するのか?。撮影。
 ここでオバサン軍団とはお別れだ。ホストとジャイアンがそれに付き添った。
 魚の写真ばかりでは物足りないので人物を少々。



 まずは辰也を。

 それにSAS。



 ピンクの安定した水中姿勢。



 辰也にニコノスを渡した。構えさせて目測式なので自ら距離を取る。
 ハンドサインでカメラ角度を支持。妹ならばこれで撮れるのだが・・・?。


 
 結果は ↑ 地上でも、そうそう写真を撮ることのないビギナーズダイバー故にこんなところだろう。
 
 ナポレオン出現。昨日のものより一回り大きい。
 だが額のコブは未発達だ。まだまだ大きくなりそうだ。
 目が合った。なかなか表情も豊かである。充分に餌付けされているのだろう。全く人を恐れない。
 数枚を連続して撮影。ピンクも固定焦点のカメラで撮影している。
 多くを望まなければ非常に楽でいいカメラなのだが。

 ガイドが移動の合図をした。そのまま沖に向かって泳ぎだした。

 女性三名がその後に続いた。私もゆっくり後を追った。後ろを振り返った。辰也の姿が視えない。左右・・・上下・・・『いない・・・何処にもいない』

 

 つ づ く

 

 

  



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