映画食い倒れ。

~映画は人生のデザートです~

個人的覚え書きのため、たまにネタばれありです。

「バブルへGO!!タイムマシンはドラム式」

2008年08月02日 | 映画~は~
2006年 日本映画

広末涼子、阿部寛主演のコメディーです。バブル崩壊を阻止するために、崩壊前夜のバブル絶頂期の1990年にタイムスリップ。2006年の「現代」と1990年の「バブル期」の対比が映画のキーです。

まぁ、内容はおいておいて、飽きずに最後まで見れます。ただ、もっと90年代初頭の色を出してほしかったなぁと思います。ディスコで遊びほうけているラモス・ルイやお立ち台で踊っている飯島愛、ブレーク前の飯島直子、フジテレビアナウンサーだった八木亜希子。本人役で登場しています。こういう登場人物がもっとほしかったなぁ、と。『嫌われ松子の一生』のように、まったく台詞のないカメオ出演者が大勢いたように、当時の風俗(えろな意味ではなくてね)を視覚的に表現するためにも、六本木で遊び歩いていた芸能人たちやスポーツ選手たちをもっと無駄に多く使ってほしかったです。もう、画面に映っているだけで笑えるくらい。

それにしてもさ、今それを見ると本当におかしな時代だったんだな…と奇妙な感覚に陥ります。お札を振りかざしてタクシーをとめたり、やたらデザインされすぎた生活観のないトレンディードラマな部屋だったり。アッシー君、メッシー君ってこのころよね。劇団ひとりが映画の中で「贅沢することの何がいけないの?」という台詞があるのだけど、あの映像を見てると本当にそんな気分になってきたり。

日本人の顔って、以前に比べて大人の顔として作りが「しっかり」してきたように思っていたのだけど、これはメイクやファッションによるものだったのだと痛感しましたよ。大蔵省の秘書役の伊藤裕子。ものすごくいまどきの顔だと思うし、落ち着いた印象の顔をしていると思っていたのだけど、バブルファッション、髪型、メイクを施すだけで、当時の「顔」になってました。ケバくて、ものすごくお金はかけてるけど、大人になりきれない子供の顔で。「いまどきの顔」って必ずしも顔の作りではなかったんだ…知らなかったなぁ。吹石一恵のアナウンサー役もよかった。パンプスにキュロット、肩にサマーセーター。私たちがいまだに思い浮かべる業界人(芸能方面)ってこんな感じよね。

細かいところもしっかりバブル色で、当時の光景が少しでも記憶に残っている人にはファッションや映像としては面白いんじゃないかと思います。中身はないけどね。

広末涼子がバブル時代の大学生のパーティーで踊るシーンがあるのだけど(写真参照)、このダンスがさぁ…一応ベースがレゲエダンスなんだけど、うーーーん。確かに今、こういうダンスも流行っているだろうけど、ジュリアナの扇子振って踊っているような、誰もが知っているダンスではないし、どちらかというと一部の音楽ファンのみのダンスだし。それに広末さんがこれを踊っているというのがなんとも違和感で。ちょっと見てて目をそらしたくなりました。



おすすめ度:☆☆   悪くはないけど特別面白くもない。暇つぶしに。


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