ゆっくりっちょ

人生、楽しいスパイスを友達に、好きなことしてそこそこ暮らせたら幸せだなあ。

キンモクセイの季節

2009-10-09 12:28:27 | Weblog
昨日の朝刊を見ていたらどこか見覚えのあるお顔の写真が載っている。
 その昔、ほんの数日だけ、お話をしたことがある方の訃報だった。

10年あまり前、わたしは代々木5丁目の閑静な住宅街のマンションの一角に住んでいた。
西向きの角部屋だったので ベランダにでるたびに、梅や桜の花の咲く、
きれいに手入れされたお庭を、自分の家の庭を見るように楽しませて頂いていた。

いまは亡きピーターの良き相棒だった、歌舞伎役者顔のスケロクが
 ベランダから落ちてしまった。
まだ マンション近辺に隠れているだろう、ということで、
向かいのきれいなお庭の片隅に 迷惑なことに段ボール箱に入れた
猫エサを 置かせて頂いたことがある。

その方はお庭の手入れなどで野良猫達が通り過ぎたりするときに 
エサをあげたりもしているとのこと。
 行方不明の猫ちゃんは カリカリと缶詰のどちらが好きなの?と
優しく聞いて下さったのを覚えている。
一週間ぐらい 段ボールを置かせて頂いたが、違う野良猫(白に黒のぶちでも間が抜けた顔)か、
カラスしか来なかったので お礼をのべて、段ボールは撤収させて頂いた。

その後、スケロクとは悲しいことに 合うことはできなかったけれど 
親切な感じの良いお向かいさんのことは忘れなかった。
その方が上智大学名誉教授の霜山さんという方だと云うことは 
マンションの管理人さんから聞いたことが会ったっけ。
 
 ふと、20年近く住んだ 環境抜群の自分の部屋と、そのころの生活を思い出した。
 マンションの庭には様々な木々が植えられていた。
秋になると リビングのそばにキンモクセイ、
寝室のそばには ギンモクセイの木が植えてり、むせ返るような香りに
このシーズンは、うっとりしたものでした。

今もまた、キンモクセイの季節。
きっと、同じ香りを楽しんだことも会った間柄でしょうか?

あの親切な霜山さんが 90歳の老衰で亡くなったとのことでした。
ご冥福をお祈り致します。




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