ピアノ連弾 2台ピアノの世界

世界中のピアノ連弾、2台ピアノ作品を演奏しています!

ドイツの出版社から

2011-07-11 12:38:34 | 日記

7月に入ってから毎日暑いですね。なかなか更新できませんが、日々いろいろなことが起きています。数年前日本でも話題に上ることの多かったローゼンブラットの「タンゴ」2台ピアノ版がドイツの出版社より遂に発売されました!最近日本では口の端に上ることは減ったようですが、一過性のブームで終わるような作品ではありません。皆さんもぜひ演奏してみてください。
http://www.schott-music.com/shop/products/search/by_person/az/result.html?ID_PERS=72900&searchMode=SM_DISCOGRAPHY&order=relevanz&ID_PKAT=1

過去の重要な記事を採録しておきます。忘却されないように時々再掲載して、より多くの人に読んでもらいたいと思います。

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日本人の作曲家による2台ピアノ作品です。ピアノ合奏に関するまえがきが素晴らしいです。ピアノ連弾や2台ピアノは素晴らしい音楽であることを紹介しています。


1冊目は昭和60年に東京音楽書院から発売された坪根春枝さん監修の「2台のピアノによるグルリットアルバム」です。

はじめに

発表会も終りに近づいて、高学年の方達が、二台ピアノやコンチェルトを弾かれるのを、うらやましく、又、一寸退屈しながら聞いた方は、多いのではないでしょうか。
この本は、ピアノをはじめたばかりの方でも、音楽界でできるように、ツェルニー100番
程度の曲を集めてみました。
二台ピアノは、連弾よりもずっと華やかな音で楽しめます。相手に迷惑をかけないように
、一生懸命に練習をするでしょうし、演奏者が離れているので、よく聞き合わなければならず、二台の音がぴったりとあった時のよろこびで、ピアノの練習も楽しくなると思います。
この本では、今、ピアニスト、ピアノの先生として活躍中の方々が、10~20年前、中学・高校時代に、二台ピアノ用に書いて楽しんだ曲もまぜて出版することにしました。音楽的には、幼い面もあるかわりに、心から楽しんだ若さがあると思います。
皆さんも、ピアノのレッスンに通い、宿題だけをするのではなく、仲間と好きな時に、もう一台分を書き添えて、楽しんでみたらいかがでしょうか。
ピアノが二台ない場合は、近頃売られている電気のキーボードを使うことをお勧めします。
せまいところでも使うことができる上に、色々な音色も楽しめます。あなたの今後の発表会にお役に立てば幸いです。
                                坪野春枝

この本に作品をのせた方は須田さゆりさんです。

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2冊目は昭和57年に共同音楽出版社から出版された酒田富治さん監修の2台のピアノの為の「こどものピアノ二重奏曲(3)」です。



まえがき

ー2台のピアノによる合奏の楽しさをー

ピアノ連弾の楽しさを経験したこどもは、2台のピアノで演奏する合奏に強い興味を示します。この機をとらえて、合奏をさせますと、音楽に対する喜びと楽しさは、一段と深くなります。
こどものそうした欲求に応じ、初期の中から巾広い演奏経験をもたせたいと念願していましたが、いままでに出版されているものには、国の内外を問わず、初期での二重奏曲は、連弾以上に見当たりません。
そこで、連弾曲の場合と同じように、初歩の段階から弾ける、易しくて面白い二重奏曲と念願して編曲したものの中から、更に厳選し、整理編集したものが本書です。
本書では次のことに留意しました。
(1) 大譜表を使用する段階の程度から演奏できます。
(2) I(第1ピアノ)と II(第2ピアノ)が同じ程度に編曲したもの。ーこれらの曲は、連弾と同じように、I ・II交代で演奏します。
(3) I ・IIが同じ程度でなく編曲したものーこれは、程度が少し違う子供でも二重奏が楽しめるようにとの配慮からです。
(4) 1つの楽曲を独奏で、連弾で、二重奏でといろいろな形を通して味わえるようにと、「こどものピアノ曲集」や「和音から入るピアノの本」「子供の連弾」などの曲を多数取り入れました。

昭和57年 早春
                             酒田富治

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「残念な出来事」より

私の体験した残念な出来事をご紹介しようと思います。
実は長い間公開するべきかどうか悩んでいました。

私達のコンサート活動は当初よりたくさんの人たちとの交流によって成り立っています。それは過去の履歴をご覧になっていただければ一目瞭然です。ほとんどすべての人がピアノ連弾、2台ピアノの音楽に対する私達の思いをきちんと理解してくださっています。

その中のある方(Aさんとします)がある日発表したコンサートのプログラムが私達のコンサートと曲目が似ていたのです。私たちの活動と関わっていなければ存在も知らなかったはずの楽曲もプログラムに入っていました。そのことについて事前に一言の相談も連絡もありませんでした。

そのAさんに「どうしてひとことも相談がないのですか?非常識ではありませんか?」と問い合わせたところ、「HPで公開もして、自主製作のcd-rも発売されている楽曲を使ってのコンサートの内容が似ているからと言って問題があるとは思いません」とのなんともピントの外れた頓珍漢で信じられない返事が届きました。数度のやり取りで常識を説明しても「お怒りの理由がどうしてもわからないのです」と言われた私は楽譜の代理店に利用規約を送ってもらい、やっと一番貴重な楽譜だけは返却してもらいました。でも、それ以外の楽曲の話も含めて謝罪の言葉も反省の態度も見せてもらえませんでした。

そのコンサートが終了したので、「プログラムを見たいので送ってください」と再度連絡をしたところ、「送るほどの内容ではありません」という返事でした。私はそれまでのやり取りを考えたら、そのコンサートの簡単な報告をする気遣いもない言葉に驚きました。私たちはプログラムだけでなく、録音も協力してくださった関係者には送っています。仕方がないので他の方から当日のプログラムを入手しましたが、コンサート開催に至った経緯や私達の活動については一言も触れられていませんでした。

業を煮やした私はメールのやり取り全てを添えて、Aさんの職場に内容証明郵便を送りました。当人に連絡をしても「お忘れください」「思い出せません」との言葉を繰り返すので、話し合いを持つことすらできなかったからです。その後、何度かメールを出しても返信がない状況になり、仕方なくAさんの知人のブログに「何度メールを出しても返信が来ないので連絡をしていただけないでしょうか?」と書き込みをしてやっとの思いで連絡をもらえました。

これは余りにもひどい態度ではないでしょうか。その年は一年を表す漢字が「偽」だったので、私はAさんに「謝罪も反省の言葉もないあなたには「偽」の漢字がとてもよく似合う。自分の行動を顧みない鈍感な人は音楽活動には全く向いていないのだから謹んでください」と申し伝えました。この私の発言は非常識でしょうか?Aさんの返事は「人の性格についてあれこれと。あなたは本当に素晴らしい人なんですね」という捨て台詞でした。

どうにもならないので相談した諸機関です。
○○○教育委員会
○○○新聞社
日本音楽著作権協会
丸善
全日本ピアノ指導者協会・ピティナ
○○○法律事務所

どなたも「本当にそんなことをする人がいるんですか?」「常識的にはそのようなコンサート開催についてひとこと挨拶をするのが普通ですが、それをしなかったからといって取り締まる法律はないんですよ」「悪いことをしたと気づいてないところが問題ですね」などという回答でした。「これからの音楽家のためにきちんと公開したほうがいいですよ」との言葉もいただいたので、公開の最善な形を模索してきました。

最初はAさんの指導者に直接電話をして、この出来事についてご相談をしようかと思いました。でも、どんな形であれ、直接連絡をして事実を告げても見知らぬ人間の言葉を信じてもらえないかもしれませんし、電話の会話を録音して証拠として残しても心証は悪くなるだけです。かといってこの一連の出来事をなかったことにするわけにもいきません。

いつか法律が変わって、コンサートの内容に関する知的財産権が確立されたら、裁判で争いたいほどです。そうすれば、ここでは書けないような出来事も第三者の立ち会いのもとで証言することが出来るからです。こうしてブログに書いたことでどんな反応があるか不安ですが、事実しか書いていませんので、どんな反応があってもこちらでご紹介したいと思います。

私はAさんの周囲のかた、指導者や先生や関係者にお尋ねしたいです。
Aさんが私達の企画と似ているコンサート開催について相談を受けた方で、どなたか「先方にちゃんと挨拶をしましたか?」「先方から苦情が来たなら、きちんと謝罪をしましょう。そして、このコンサートを延期か中止して、ゼロからアイディアを練り直しましょう。それが常識です」と教え諭す人はいらっしゃらなかったのでしょうか?もし、Aさんと私が逆の立場でAさんが「大事な企画を真似された。先方から謝罪も反省もない。傷ついているけど、どうしていかわからない」と相談を受けたら、どのような言葉をAさんにかけますか?その言葉を私に教えてください。それとも、いつまでも気にしている私が非常識でしょうか?

何度もこのブログで書いてきましたが、楽譜や演奏については著作権があり、私達は間違いのないように諸機関に相談しながら活動を続けています。些細なことでも気が抜けません。お問い合わせいただいた方の中には「なんて冷たい返答だろう」と思われた方もいらっしゃるかも知れません。でも、残念ながら上記のような経験がある以上、神経質な対応を取らざるを得ないのです。

幸いなことに私たちは日々世界中の音楽家との交流が増えています。その中で、やはり私が体験したようなことを嘆いていらっしゃる音楽家とも出会いました。ラモーの作品を2台の鍵盤楽器に編曲されたアメリカのジョンソンさんも「地元のコンサートで私の作品を私の名前を出さずに演奏した人がいることを友人に知らされて、とても悲しかった」とおっしゃっていました。また、昨年お会いした音楽家の方も「あるピアニストは私の作品を連絡もしないで演奏した。ひとことでいいから連絡が欲しかった」と嘆かれていました。

今は国の距離や言葉に関係なく、どなたとも簡単に連絡をとれる時代です。全ての音楽家はどこかでつながっています。不誠実な行動はあっという間に世界に広がります。この体験を良い反面教師にして、視野を広く持って、優れた音楽とめぐり合う機会を自分から閉ざすことのないように、独りよがりではない音楽の知識と愛情と一般常識を持って、これからの活動も続けていきたいと思います。

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私たちのホームページです。

http://www16.ocn.ne.jp/~pccpiano/

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http://www.musse.jp/scores/detail/PTNA-010228

チェルニー 2台のピアノのための速度練習曲(40番練習曲) Op.299b
クリエーター情報なし
プリズム


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