9月17日火曜日。連休明け皆さんお疲れのようです。
北大路駅北口のPL教団日めくりも昨日のまま。皆さまの夏バテが気になりますね~。
「なぜ上位の存在に慈悲をもって祈りを聞き届けてくれるよう祈るのか?
自分は下位の者に慈悲を示そうとはしないのに。」ピエール・トルベツコイ。
京都で一番偉いの東の横綱は京都大学の総長。西の横綱は茶道の家元表・裏千家。
西陣で一番偉いのが糸屋さん。
糸がなかったら機織りは創れない、染もできないので一番偉い存在です。
それぞれ京の食物連鎖のなか時計師はひっそりと生きています。
京都はヒエラルキーがわかりやすい街です。
地方で威張っている公務員、銀行員は京都では大学生より下の地位になる。
猫ちゃんより地位が低いことを自覚して初めて京都のオヤジだ。
上位に立つものは下位の存在は見えない。
そんな京都でも常に世間の風下に立つ時計師。食物連鎖の下のほうにひっそりと存在して表には出ない。
一般人には時計が動いている間は気にされない。止ったら時計師の腕が悪かったことになる。
フランスでは「お前は時計師のようだ!」と言われたら全力で反発することです。
悪口なのだからたとえ自分が時計師であったとしても空しく反撃します。
「あ~!時計師だともそれが何が悪い!お前の時間止めたろかぁ~!」
特に連休明けの今朝は皆さん機嫌が悪いのでヘルメットでもかぶって仕事を始めるとするかね~。
「八つ当たりの的」のお仕事です。
「このオメガを百貨店の修理コーナーで見てもらったら修理不可能と言われた。一度診てください。」
百貨店の修理コーナーでもお客様は信用しないものなのだ。
まして北山の小さな工房の私。お客さんから確かこの辺りにあったはずだが見つからないとよく電話が来る。
「残り1%希望の店」なのであまりあてにしないでください。
「半分以下の店」なのです。いつも仲間より半分以下のスピードでした。
優秀な仲間達はそれぞれ時代の流れに沿って早くこの仕事に見切りをつけて離れていった。
マイナーの左利き、もの覚えが悪いのろまの私は一人ポツンと残され、ピンセットを持ったままだ。
明日は水曜日。お休みの日。
抗アレルギー薬をもらってから工房入りする予定です。
この空気の悪さは一体何なのだ!土曜日あたりからの大気汚染にびっくりしますね~。
お昼前には工房をあけるので水曜日だけがお休みという人はご利用ください。
時計が止まってしまった人も一日二回は正確な時刻をさします。捨てないでくだされ~。
お待ちしております。