時計師の京都時間「京の涼し気時間」

9月24日火曜日。
1858年9月京都で梅田雲浜が逮捕され「安政の大獄」が始まる。京都では40名あまりが逮捕されました。
三条商店街ではおりょうさんが逮捕された父親を心配して通りの木に登って牢獄の様子をみようとした逸話があります。
そのお手伝いには坂本龍馬。二人並んでどんな会話だったのでしょうね～。
「今夜はヒロのステーキにしよか？」なんてね～。私は牛アレルギーなのでパス！

今ではこの三条商店街はデートスポット。着物姿が似合うとおりになっています。
旧暦の9月なのでちょっと寒い日だったのでしょう。二人で歩くと寒くない。

今日の日めくり「すべての出来事には意味がある」でした。
今朝の寝覚めは最悪！体中の節々が痛い。筋肉痛です。
夜行バスゼロ泊三日36時間のお墓掃除の旅。この日2時間のお墓掃除時間のために日ごろ鍛えたこの身体。
無駄に広いお墓の掃除に二時間かかる。お墓と時計屋は小さいほうが良い。
まもなく65歳にリーチのお年ごろの私。こんな苦闘の二時間に意味があるのでしょうかね～？

それにしても草木の生命力には驚きます。
お盆のお掃除をやった8月からたったひと月でドクダミや竹などぐんぐんと成長していました。
この生命力は実にうらやましものです。

「のんびり座ってできる仕事」が時計のお仕事です。
「あんたなんか～疲れててものんびり座ってできるんやから楽勝やなぁ～！」嫁さんが言う。
昨日は台風の横揺れが怖くて夜行バスでほとんど眠れない夜でした。
横になるとすぐにうとうとするところでしたがお客様はひっきりなしに来られます。
寝る暇もない一日とはこんなものかと思う。

消費税１０％に上がる10月から工房は電池交換からサイズ調整まで値上げになります。
忙しいのはその駆け込み需要か？
電池や防水パッキンなど材料の値上げでやむなく工房も消費税を外税１０％加算になる次第です。
電池交換は10月から税込み1100円になりますのでご了解ください。
明日は水曜日の定休日ですが17時まで臨時営業します。ご利用ください。

時計その京都時間「京の彼岸花」

9月23日春分の日。
「はじめたらそれは自分の仕事」
今日のひめくりの言葉、ゼロ泊三日長崎からの夜行バスを降、京都駅から地下鉄北大路北口へ。
降りたとたんこの言葉に出会いました。
介護ツアーからお墓掃除ツアーも始めたら私の仕事なのだ、覚悟を決める。賀茂川沿いに彼岸花が咲いていました.

昨日は生きのいい台風,お墓掃除の私に直撃しました。
日頃,京の雅な野分といったほうがいいような優しい台風になれていました。
　子供時代を思い出します。自転車、バイクも風で飛ばされるし小鳥たちもねぐらから飛ばされて、大変な一日でした。

油断大敵！坂の上から見るとも米粒くらいに見える地元の人がお墓掃除に登ってくる。ほとんどが完全装備です。
私は一目見てよそ者だとわかる100円レインコート。
バイクに乗った時と同じ安物はすぐに破れてただのビニールシートになる。
帽子も防水加工になっていないものなので一瞬で使えなくなる。
お墓にたどり着いた時にはずぶぬれ。それでもシャツやパンツの着ているものを思いっきり脱いで着替えた。
昔、岩手山、早池峰山冬山の知恵がこんなところで発揮するのも寂しいものです。

島原半島を一日乗り放題2000円のチケットで一周。私の後にすぐに台風により不通になる。通りすぎた足元が崩れる気分で最後の長崎入りする。
この電車の後に欠便ななりました。
運のいい雨男でしたが途中で止まる恐怖はたまらないもんです。

長崎では無事にお約束の文明堂のカステラをゲットした。
「昔、貧乏時代、高島炭鉱から大波止の港に着くと病院へ行く前に文明堂のカステラに寄った楽しい思い出のため」
「母のカステラの切れ端」物語を娘に伝える為に買って帰ります。

夜行高速バス「オランダ号」は今回恐怖そのものでした！
台風の強風にあおられて大幅に揺れるのが怖い。いつ転倒するかとひやひやものです。
まるで船に乗っているよう横揺れは初めての体験でしばらく靴を履いたままで転倒に備える。

そんなことよりバスを待っている間の会話が怖い。
母の介護で長崎へ盆暮れお彼岸この夜行バスを使いますと私と全く同じ境遇の人がいっぱい。

現在、夜行バスの乗客は観光客より介護、高齢者向けになっいる現実を見せつけられる。
旅行だったら飛行機でよいのだ。
台風でもどうしても仕事場へ戻らないといけない。明日は早番だという。
そんな人たちの中で私は両親を無事に見送り初盆もおわった。
ちょっと偉そうな卒業生、先輩気分になっていました。

今回のお彼岸諸費用は全部で7万円。植木の手入れ3万円、お寺さんの供養費二件で5000×２などなど固定費が多く占めます。
夕食くらいは長崎らしいものをと思ったが駅ビルは6時で早じまい。
コンビニで「高菜」のおにぎりと「あやたか」。
どうしても「おーいお茶」より宇治物を選ぶ。せめてお茶ぐらい贅沢をしたいね～。
ということで二日間禁酒。
バスの車内で麦酒を飲んでもおいしくないし私は宴会が好きなだけでアルコールがセカンドチョイスなのだと思う。

連れて行った時計はロレックス、ダンヒル、G-SHOCK。結局台風の中使ったのがロレックスだけ。
どうせ死ぬならロレックスと一緒と決めているのだ。
今日は19時まで営業！お待ちしておりますよ～。

時計師の京都時間「京のウソ」

９月21日土曜日。雨。
岩手・盛岡では芋煮会の集中日なのにこの雨はつらい。10月に入ると岩手山には雪が積もり寒くて屋外のイベントには向かない。
盛岡セイコーから北に上がったら網張スキー場。この手前にキャンプ場がいつもの場所でした。
台風接近なのに長崎へのお墓掃除へ向かうのもつらい。
今ではお墓掃除ツアー、長崎の急坂を息を切らしながらのイベントに替わった。

今日の日めくりカレンダーには「今のすべてがありがたい」？？？。なにが有り難いのじゃ～！
太平洋戦争で硫黄島、サイパン、長崎でそれぞれ櫛の歯を削るように死んでいった一族の流れの中でポツンと残されたのがありがたいのか？
台風の中あの急坂を登れるかね～？不安です。
ということで明日はお休み。今日は17時までの営業になります。
お早めにお越しくだされ～。

京都のウソ。
昨日「前回お宅で電池交換してもらった！」とシチズン・カンパネラのクオーツが来た。
ふたをけると前回はメーカー修理。電池が違うのだ。こんなすぐにばれる嘘をつかないでも1000円でやってあげるのにね～。
「お前は自民党か！」と一言いいたい。ここなら嘘をついた議員のほうが出世ができるようです。

時計屋ではうそはだめ！正直に伝えましょう。
それにしてもシチズンが使っている裏蓋のネジはなぜかお粗末？なかなか抜けないのでうんざりします。

京都ではうそはご法度！嘘には厳しい風土がある。
簡単に信用を無くします。
そこであいまいな言葉を使う傾向になります。
今回も「確かぁ～おうちでやってもらったと思ったけど、よ～解らへんけど～」というのが京都人です。
それを言われると断れない。
したがって今回の客はよそさんだとわかります。
京都ではこの「よ～解らへんけどぉ～」という言葉がコツです。
「よ～解らへんけどぉ～今のすべてがありがたい」日めくり言葉にしましょう。

私は時計屋なのであいまいな言葉は使えないのがつらい。
「機械ものですからね～何かあったらお持ちくださいね～。」という。

明日はお彼岸でお休みします。
23日には開けられると思いますがよ～解らへんけどよろしゅうお願いしますね～。
それでは行ってきます。

時計師の京都時間「京のお彼岸」

9月20日お彼岸の入り。
明日夜から長崎へ夜行バスで移動します。日曜日は休日。

三連休なので業者さんは販売に忙しくメーカーはお休みなのでそのすきを見計らってお墓掃除ツアーへ出発です。
そんな私の予定をあざ笑うかのように台風接近。
お盆もお彼岸も嫌がらせのようなタイミングでやってくる台風。

「さすがにアメオトコ！本領発揮だね～。お前が予定しているせいで台風が来た。どうしてくれる！」と東京電力の勝俣、清水並みに責められています。
私は無罪だ！

今日の日めくり言葉。
「初心と経験のバランスを心がける」なるほど～。
アメオトコなりに経験豊富だ。パリでは出発前に突然のスト。タクシーも見つからず乗り遅れ。
父親の葬式の日、中国自動車道は突然のゲリラ雪。
仙台出張の際には夜行バスの乗車場所を間違えて部下の結婚式に遅れる。

社長と出張の際に飛行機のチケット持ったまま寝過ごした。連日のレジュメ造り徹夜がたたったのだ。
パリでは生サラダに当たって3日間空前絶後の苦しみ。

　小さな災害に遭うのは度々のことよく今まで生きていたとひそかに自慢する。
今回のような台風ではびくともしないで予定通り出発する。
最近の交通機関は根性が足りないのか欠航、欠便が目立ちますね～。

一番怖いのがアレルギー性の下痢。参考までに上京区千本今出川のとんかつ屋はセーフ。八条口のとんかつ屋はアウト！
金沢片町のとんかつ屋はセーフ、名古屋伏見のみそトンカツもセーフ。
アブラが古いと一発で症状が出ます。花粉、ホコリ、卵、生クリーム、牛肉、食パン、安倍晋三などが私のアレルゲン。
先日はビーフストロガノフにヒットしてしまう。
まず食後2時間後くらいに便秘症状でトイレに駆け込むが便は出ない。その間トイレに閉じこもるが吐き気と眩暈が続きます。
ひどいときにはトイレに座ったまま戻してしまうこともあります。

小さな子供さんがトイレに長時間こもっているならアレルギーを疑ってください。私も小学生のころからこの症状が続いています。
対応方法として病院へ駆け込むほどではない場合、お風呂で温めて静かに寝ること。

私は離島の無医村での小学生時代だったのでいきなりぐんにゃりする。
症状が盲腸、副鼻腔炎と間違われてそれぞれ手術までしてしまう。
大人になってから痔疾と間違われた。まずこんな症状が出る場合自分のアレルゲンを調べてみることです。
アレルギー持ちの「初心と経験のバランス」は大切なのだ。
片道11時間の高速バスの所要時間のために抗アレルギー薬は水曜日に確保した。カロリーメイトはいつもバッグの中だ。

時計の仕事も初心と経験のバランスは大切です。
昨日、40年の経験でもカシオのサイズ調整で怪我をしてしまいました。
ハンド万力がすべって親指を深く刺してしまう。夕方のチェロの練習で弓を持つ手がうずいて切なく悲しいのだ。
中国製・中途半端のバンドは恐ろしいものですよ～。つるっと滑るのだ。
外装部品の標準化レベルが20世紀に戻っているのだから経験上わかっているはずでした。反省！

明日は17時までの営業です。
電池交換は今なら税込み1000円。10月から税込み1100円になりますので駆け込みしましょう。

時計師の京都時間「京の本気時間」

9月19日木曜日。明日はお彼岸の入り、夜と昼の時間が同じ長さになる日。
昨日の日めくり「即対応は気持ちいい」
今日のが「するときは本気で」の言葉。今日は昨日の分まで「即対応を本気」でやりましょう。

時計師を急がせたらイケナイ。ろくなものができない。
昔、トヨタグループの末端の子会社に勤めていたころ、天下り社長が時計師にトヨタ時間を強制してきた。
「電池交換の時間を標準化しろ！」お客様から見るとたかが電池交換に10分もかけるな！ということでしょう。
時計の故障個所は千差万別。だから面白い。5分でできるものから1時間以上かかるものもある。
工房ではおおよその時間を伝えて対応していますが見込み違いも多いのだ。あわててやる仕事ほど危ないものはない。

　「仕入れた商品の在庫は1年以内に処分しろ！」の指示も迷惑でした。
時計業界のバイヤーからしてみると非常識な指示です。

年間一億円程度の小さなお店でもG-ケースといわれる時計が入るガラスのケースに最低金額250万円程度の在庫を入れる。
それを10本が最低の基準でお客様が来店してくれる。
計2500万円の在庫金額を年間3回回転させて売上を作ります。これで7500万円、残りは掛時計、修理部門の売上です。
時計量販店の利益率は約２０％なので2000万円が利益になる。その利益で経費を賄うのです。

ところがどうしても１０％程度の在庫が売れ残る。ロレックスやオメガ、Tホイヤーなど上澄み在庫で売上回転率を作る。
ロンジン・ドルチェビータ、オメガ・コンステの女性用モデル、フレデリック・コンスタントなど渋めの時計は品質の割に回転率は年2回転程度なのでトヨタルールから除外され仕入れ規制に入る。
泣く泣くマークダウンして「いい時計なのだけどな～」と嘆いて在庫を売り切ることになります。

9月の後半になると年末商戦に向けて仕入れる商品はどうしても数字データーで回転率のいいものばかりになってしまいます。
これではバイヤーは面白くない。サルでもできるバイヤーなのだ。
ヨドバシ、ビッグカメラさんの量販店の品ぞろえはたくさんあるけど売り場に魅力がないのはそんなところから来るのでしょう。

その点京都大丸、高島屋さんの品ぞろえでは目をつぶりたくなるほどです。おそらくこの一年で売れないだろうなぁ～と心配になる。
お客様からすると京都の小さな熟成した市場で贅沢なレアモデルが見られるので恵まれていると思う。
市場を全国レベルで見ているのでしょう。かなり本気な品揃えです。

年末の新製品も出そろいました。
消費税１０％値上げの逆風が荒れる中本気で向かっていきましょうかね～。

今日は日差しは夏の残り。風は秋風。それにつけても金の欲しさよ～！