京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「それでも京都時間」

2016-04-28 09:35:02 | 時計修理

4月28日木曜日。雨!
雨が降ってもまた一つの京都、雨は関係ない、私は京都にいるのだから!
雨でも楽しい都市は京都とパリくらいか?

昨日は京都国立博物館「禅ー心をかたちに」展に行って来た。自宅から「ドコデモ定期」を使ってたどり着く。交通費はゼロ!なのでちょっと気分がいい。
いつも京博に行くときは三十三間堂へも立ち寄ります。合計2千円の出費くらいで楽しめるのだ!


ロダンの「考える人」のまえではいつも考えるがボンクラ時計師の私は今月の支払いのことが目の前の噴水のように浮かんでくる。心をきれいにして入りましょ!

ツツジがきれい!
ツツジと言うと長崎県北部・平戸のキサカタ公園で平戸ツツジを見ながら飛魚のかまぼこを食べた思い出が湧いてくる。
「あ~ワラスボに包まった飛魚のかまぼこが食べた~い」条件反射なのだ。煩悩は尽きないね~!

会場では9時半の開館前におよそ100名ほど並んでいました。
まず3階にエレベーターで上げられて順に降りてくる観覧手法なのだ。
始めに禅宗の成立から5番目の禅文化の広がりまで二時間の観賞時間でした。
9時半から出てきたのが11時半のあっという間の二時間は前売り1300円では大満足!

気をつけたいのが5月22日までに展示替えがある。
ポスターの国宝雪舟作「慧可断臀図」の展示は5月3日からでした。がっかり!
さらに田舎者の携帯電話の着信音が突然鳴り響くのは閉口する。せめて二時間、電源を切きれないほど大切な連絡があるのかいな~?

とにかく禅宗は解りにくい。解りにくいのだが学生時代からなぜか付き合いが長い。嫁さんの実家は禅宗なのだが法事・お彼岸宗徒で昨日もパス!私一人で見に行った。

わたしはナンチャッテ日蓮宗。日本人独特の無宗教に近い生活を送っていました。
ところが茶道教室でから禅に触れてしまう。
掛軸に書かれた文字がまったく読めない理数科系ボンクラ生徒では恥ずかしい。
何度も音読みを繰返しても不可解!その先の宗教哲学があるのだけどたどり着けない。

誰も軸の内容を教えてくれないし話題にもしない。ただ掛けられているだけなので同じアパートの花園大学の学生に聞く。これが出来るのが京都の強みです。
立命館大学の理数系学生にはネコに小判、馬に念仏、私に禅の掛軸。ちんぷんかんぷんの世界だ。
ただ、解らないもの、理解できないものをそのままほっとくのは苦手だ。

禅宗は一子相伝、口伝の申し伝えでの教授法なのだ。他宗の様な親切な仏像やら巻物はない。
カメの水を弟子のカメにすべて流し込むような指導方法です。まるで時計学校のようだ!
時計の指導も同じマンツーマンで指導者が間違っていると生涯弟子も間違う怖い世界なのだ。「よろずナンチャッテ時計師には気をつけよ!」

会場を出てやはり不満は残る。全体が表層的なのだ。
禅の心はわかるがやはり妙心寺の宿坊に泊まったときのショックと比べて影響は少ない。
また、大徳寺産のタケノコ、ネギを頂くときの自然に感謝する気持ちとすっと背筋が伸びる瞬間のようなものはない。やはりお寺さんに行くか!茶道の道を究めるか?
教えに近道はないのでしょうね~。


水墨画を見た後に三十三間堂の庭園は目に染みます。春のボタン桜もまだ咲いている。夏の花つつじはきれい!さぎ草も6月の夏の花だ。これが百花繚乱ってことか!目にまぶしい名庭園です。
本堂は修学旅行生の集団が保津川の急流並みに流れていました。観音様を早足で観て終わりではもったいない!ほとんど庭を観賞することなく帰って行くのにはびっくりです!
境内の夜鳴き地蔵、庭のつきあたり太閤塀からお稲荷さんがパワースポットなのに~。
地元に戻って残念、無念じゃ~!と泣く事になるぞよ~。

発掘作業も進みほぼ伽藍の全体がわかってきそうです。
中学生のころはシュリーマンにあこがれてあちこち地面を穿り返していました。私の子供時代の憧れの職業の皆さんです。

風神、雷神さまにお別れして黄砂が吹きまくる道をたどって工房へ向かいます。
目と心の保養も終わりました。
工房に向かうバスのガラスには今出川を過ぎるころ雨の粒が見えてきた。
雨でもここは京都!また、晴れでもありがたい京都。

また、今日から一日の始まります!今週はゴールデン・ウイークが始まりです。
気を確かに時計に向き合って行きましょう。








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