京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「裏を読む時間」

2016-04-30 09:24:39 | 時計修理

4月30日土曜日。今日は曜日の確認のためだけの土曜日だよ!
大型連休なので曜日は気にしないでいい人が多い。
私たちはカレンダーを一日早送りする四月の最終日になります。
「西向く侍」2・4・6・9・11の前日、時計屋は展示商品の日付け変更に忙しいのです。
指がささくれ立ちます。
写真は木材で作ったケースの時計。
海外の自然保護団体が作ったモデル。チェロ、バイオリンの弓に使われるフェルナンブコやらウオールナッツなど乱獲や気候変動などで絶滅寸前の貴重な木材が使われているパターンがある。この時計の売上を環境保護にあてる取り組み。国内のメーカーもこれくらいやってほしいと想う。
そこで買ってほしいが右も左も同じように見えるが片方は絶対に買ってはいけない、使い捨て目的で買うならOK、苦労するぞ!と警告したい。
購入する際にウラブタを見ることです。

片方は裏がネジロックになっています。これなら安心。電池交換の際に最後にウラブタを回して締めるので木材が割れることはない。
もう一つのモデルはウラブタを締める際に上からプレス工具を使います。その際に木材が真っ二つに割れる危険性がある。
割れた時計を持ち込まれたことがあるがチェロ弓の補修用ニカワではダメ!ニカワは湿気、水に弱いので簡単に取れた。
最強なのが木工ボンドにオガクズを混ぜてくっつける。ケースの一部分が割れてなくなった部分をカバーすることが出来るのです。
今回の電池交換ではなんとウラブタが接着剤で固定されていました。業界ではこの手法は反則です!
接着剤を剥離材で除いた後にタイラをだす。きれいにウラブタとケースが平になると手の力でもぴったりと固定できます。20分1000円!とちょっとの良心。

お客さんがこのモデルを時計屋に持ち込んで修理依頼をあっさり断られるのはこの状況が怖いのだ。
楽しい海外旅行のお土産が一変!気分が落ち込むこともあるのでまず、裏(ぶた)を読みましょう。

メディア、新聞も裏を読みましょう。
台湾の会社がシャープを買った。新聞各社は大歓迎!良かったね~。と報じた。
ところがほとぼりが冷めた先日、早速1000人を解雇するとのこと私の予測通りでした。
もともとこの会社は「一つの中国派」中国共産党の支持派で習近平とはお友達です。
台湾と中国の統一をソフトランディングさせるための企業。
基本中国の企業なのです。本社が台湾にあるだけ、この癒着構造の関連がなかったらここまで成長しない。
つまり中国企業が日本のシャープをのっとった構造です。これが中国北京本社の企業だったら日本側も売却は出来なかったでしょう。
シャープは中国外資系企業に変ったので1000人解雇はまだこれからだ。スクラップの予兆でしょう。
ほしかったのは国内工場の土地と名前。これで中国で作ったものでもメイド・イン・ジャパンで輸出できるようになった。
現実、時計の場合、台湾製でもスイスブランドで輸出している構造と同じだ。
また中国経済が破綻しても日本の土地を確保している以上、中国共産党上層部は安心なのだ。
それにしても大きな贈り物でした。


ガラパゴス!この本を読むとかなり気分が落ち込みます。阪神・巨人戦連敗より落ち込む。
これには私も経験したような現実の派遣社会の悲劇が書かれています。
工場も学校も医療もほとんどの社会構造に派遣会社が浸透しています。
また正社員と派遣社員、派遣社員同士はお互い憎しみ合うように設定されている構造がある。

とっくに廃館になった「私のしごと館」でボランティアで参加した。事前に有給ボランティアなので交通費程度の謝礼金をだすという案内でOKする。
その一年後、派遣会社に登録してくれ!と来た。
運営側の厚労省と派遣会社の癒着構造に驚いた。以来、担当の仕事に無経験な派遣講師が次々に採用されていくといっきに講師の質が落ちる。
さらに驚いたのが公務員OBと民間ボランティアでは待遇が違うことでした。交通費、謝礼金の金額にも差をつける。徳川時代の身分制度復活でした。
この役所が「同一労働、同一賃金」などの指導ができるわけがないのだ。

明日はメーデー。イベントに参加している正社員の皆さんはこの本とは無関係で別世界の内容だと思うしょう。それでもいつの日にかこの派遣社員の環境に落ち込むぞ~。
京都では60%の若者が非正規雇用で働いています。この集団がしだいに歳をとるのだ。
期待した民主党政権時代に明日のメーデーの主催者「連合」は派遣社員には無関心でした。むしろ規制を緩めてしまった。メーデーの日、がっかり政権時代のくやしい思い出が湧いてくる。「死ね!れんご~の労働者ぁ~♪」

大型連休の間はメーカーはお休み。
この期間、意外と暇な時間が出来ます!
そこで「深夜食堂」を見ながら心を暖めています。
こんな食堂のような暖かい場所を造りましょ!頑張りましょうかね~。
半分以下の店!それでも今日もいちにち前を向いて暮らしますね~。










コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 時計師の京都時間「昭和の時間」 | トップ | 時計師の京都時間「メーデー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

時計修理」カテゴリの最新記事