大関暁夫の“ヒマネタ”日記~70年代大好きオヤジのひとりごと

「日本一“熱い街”熊谷発コンサルタント兼実業家の社長日記」でおなじみ大関暁夫が、ビジネスから離れて趣味や昔話を語ります

昭和問わず語り13 ~ 怪獣ブーム①

2011-10-29 | 昭和
フェイスブックでガラモンの話をきっかけに怪獣談義が盛り上がってきたので、こちらでも怪獣ブームをしばし懐かしんでみます。まずはブームの背景から。

昭和41年私が7歳の頃、「ウルトラQ」がテレビで放映開始されました。思えばこれがブームの火付け役でした。制作の円谷プロダクションは東宝映画で昭和20年代からゴジラを皮切りとした怪獣映画を何本も制作していましたが、テレビ画面に怪獣が主役として登場するのはこれが初めてであったと記憶しています。

ものの本によれば、もともと海外の「ミステリーゾーン」的番組の日本盤を標榜して制作されたこの「ウルトラQ」でしたが、放映前に全28本を撮り終えて放映順を決めたと言う当時のやり方において、その第一話を何にするかそこにすべてのキーはあったように思います。制作順で言えば、第一作は「マンモスフラワー」だそうで、これは怪獣モノと言うよりはミステリーモノです。ところが円谷プロダクションおよびTBSのスタッフの判断は、番組のイメージをもっと娯楽性の高いものにした方がよいということで、怪獣モノの「ゴメスを倒せ!」が昭和41年1月2日放映の栄えある第一話に選ばれたと言います。

この作品は、伝説的に言い伝えのある古代怪獣ゴメスとその退治役として祀られている怪鳥リトラの闘いを取り上げたものです。パンドラの匣が開けられ復活したゴメスをリトラが身を呈して退治すると言うストーリー。今見ると、30分モノに無理やり押し込んだ苦しさは否めないものの、ヒーローものとは一味違う「東宝=円谷プロ」路線の怪獣ものの基本をしっかり踏襲しているところが秀逸です。ゴメスなどは、あきらかにゴジラの廃棄前の着ぐるみを加工し直して新たな怪獣に仕立て上げた感がありありで、それを安っぽいというよりはむしろ円谷プロらしい“いい仕事”であると思わされもするのです。

この第一話もテレビへの怪獣登場と言う点では十分衝撃的だったのですが、第五話「ペギラが来た!」第十三話「ガラダマ」は登場する怪獣のデザインの素晴らしさ、ストーリーの確かさをもって、怪獣ブームは完全に子供たちの間で一大ムーブメントになります。その2話に登場するのが2体の怪獣、ペギラとガラモン。このシリーズでは第十四話「東京氷河期」第十六話「ガラモンの逆襲」でも再登場し、制作側のこの2体に対する思い入れの深さと怪獣キャラの出来に関する自信のほどがうかがわれます。

★ペギラはこちら
http://www.youtube.com/watch?v=sKQPnWem2bc&feature=related
★ガラモンはこちら
http://www.youtube.com/watch?v=lDItO6PVOzU&feature=related

実際にこの2体などは、東宝映画の怪獣シリーズに登場するゴジラは別格としても、モスラ、ラドン、アンギラス、バルゴン等に比べて全くそん色のない怪獣の出来であり、この後の初期ウルトラマン・シリーズ(ウルトラマン、ウルトラセブンまで)も含めて、決して子供だましではないストーリーと登場怪獣のキャラクターづくりにかけたスタッフの知恵と努力があってはじめてこの怪獣ブームは成立したのだと、リアルタイムでブームを体験した身としては今もつくづく思わされるところであります。

ちなみに、ウルトラセブンに続いた「帰ってきたウルトラマン」からは同じ円谷プロ制作でありながら、神様円谷英二氏の志を継ぐ長男の円谷一が制作から降りたことで設定、ストーリー、怪獣すべてにおいて急激に子供だましレベルになってしまい、私も全く見ていません。同じ意味において、仮面ライダーをウルトラシリーズと同類に語る人もいますが、空き地で全身タイツづくめの悪役と闘う子供だましのヒーローものと、社会派の初期ウルトラシリーズを一緒にして欲しくないというのは、円谷ファン共通の思いであるのです。(つづく)

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1 コメント

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  (内朗)
2013-04-15 13:55:29
鈴木さん最近調子悪いね
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