大関暁夫の“ヒマネタ”日記~70年代大好きオヤジのひとりごと

「日本一“熱い街”熊谷発コンサルタント兼実業家の社長日記」でおなじみ大関暁夫が、ビジネスから離れて趣味や昔話を語ります

嗚呼、洋楽生活40年(その11)

2013-04-14 | 洋楽
さてさてラジオ話の続きは少しマニアックに。

FM放送、特にFM東京でエアチェック(当時はラジオのテープ録音をそう呼んでいました)を目的としない新譜チェック的な番組がいくつかありました。番組名は覚えていませんが、レコード会社の提供でそのレコード会社のものだけをかける夜11時から30分のソニーの番組、ここではディランとかベックとかポルナレフとか解散後のサイモン&ガーファンクルとかの新譜を楽しみに聞いていました。日曜日の昼12時からは東芝EMIの提供番組。神太郎さんが司会でした。これも欠かさず、ビートルズ、Tレックス、スージー・クアトロ、スリー・ドッグ・ナイト、グランド・ファンクとか、こちらはさら好みのアーティストが目白押しでした。

マイナーなところでは、夕方5時台ぐらいに20分刻みぐらいでRCAビクターとかポリドールとかの番組があったように記憶しています。デビッド・ボウイとかスレイドとかの新曲はこの辺できいたかな。マニアックなのも結構多く流していて、オシビサとかマデュラとか、そういう他の人が知らないものを仕入れる時間帯でもあったかもしれません。確実に覚えているのは、中学時代にポコをこの時間内の番組で聞いて気に入ったということ。学校から帰るとまずラジオをつけて、NHKでエアチェックの予定がない時は、たいていFM東京を聞いていました。

それ以外にも夜9時から、俳優の佐藤慶さん(あの本番映画「白日夢」で一躍脚光を浴びたあのお方)の渋い語りで一週間ぶっ続けで一アーティストを特集する25分番組や、日曜日夜8時からの「オット―、ミュージック××××(タイトルの最後を覚えてないけど、ジョンの「マザー」の鐘のSEとタイトルコールで始まる番組で、森直也という人が司会だったかな)」とか、よく聞きました。ストーンズの新譜はいつもこの番組が早かったという記憶があります。その後は結構深夜にもFMを聞くようになって、「アスペクト・イン・クロスオーバー」なんて言う番組では、あのスタジオ・ミュージシャンのセッション・バンド、スタッフを丸ごと1枚聞いて衝撃を受けたのでした。

また有名どころの番組では、あの城達也さんの渋いナレーションと粋な音楽で聞かせる「ジェット・ストリーム」とか、いつごろ始まったのかはっきりしませんが、NHK-FM夜11時台の「クロスオーバー・イレブン」も。「ジェット…」と同系統ではありましたが、こちらはまたスクリプトがなかなかイカした良い番組で、こんな番組のシナリオライターになりたいとか、思ったものでした。深夜のエアチェック系では、土曜の夜中に、アルバムを丸々かけてエアチェックさせてくれる番組も印象に残っています。確かソニーの番組でした。ディランの全作をこの番組で録音して、繰り返し繰り返し愛聴テープとして聞いていたのをよく覚えています。

これらの番組をこんなにも覚えているのはなぜかと言えば、本当に感謝しているからなのです。だってレコードは高価でそんなに沢山は買えない、でも聞きたいものはたくさんある。その断片だけでもどうにかこうにか聞いてみたい、不完全でもいいからテープに録音して繰り返し聞いていたい、そんな思いに溢れてあれこれチューニングしては聞き漁ることができたラジオに感謝してもしきれない気分です。聞きたいと思えばすぐにネットで詮索して簡単に聞けてしまう今の時代ってどうなんでしょう。音楽は苦労して手に入れるもの、大切に大切に扱うもの、そんな感覚はもう今の人たちにはないのかと思うと、少しさびしい気がします。

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