た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

山上の昼食

2019年05月24日 | 写真とことば

 最近登山を始めた。始めたと言っても、まだ美ケ原と守屋山という、低い山を二つ登ったばかりである。美ケ原に至っては、購入した『信州の日帰り登山』にも載っていなかった。

 山頂に着いて驚くのは、どちらも自炊する人で賑わっていたことである。携帯コンロでバーベキューをしながら語らう団体もあれば、ラーメンを作る二人連れがいたり、かと思うと若者が一人、ホットサンドを焼いて自分だけの世界に浸っていたり。なるほど、近年の登山ブームはこういうところに醍醐味を見出しているのか。山登りより、山を登った後が本番なのだ。いろいろ便利な道具が売られているから、それをさりげなく他の登山客に見せつけるのも虚栄心をくすぐるのだろう。

 自分たちも次回は、と思うと山登りが一層楽しくなる。他の登山客の目を引くものでなければ。炭を担いで上がって炭火焼でもやってやろうか。それはさすがに森林組合の人たちに叱られるか。そもそも、たったふた山登ったばかりで気が早いか。

 山上の調理はおいおい考えていくことにしよう。焦る必要はない。涼風に汗を洗われ、はるか遠い山並みを見つめながら、お握りを頬張る。それだけでも、びっくりするくらい美味しいのだから。

 

 

※写真は美ケ原

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 地元を楽しめ!(アタラクシ... | トップ | 野辺山一景 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

写真とことば」カテゴリの最新記事