腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

テイルズ オブ レジェンディア

2010年10月03日 19時35分45秒 | PS2ゲーム感想文
比類なき「テイルズ」シリーズが、今や「ドラクエ」「FF」に次ぐ日本ナンバー3のRPGである事に、最早異論はないだろう。
他のシリーズが続々落ちぶれていく中、キッチリ生き残ったのは素直に凄いことだと思う。見事だ。
まぁテイルズも実状は決して安泰ではなく、寧ろ右肩下がりと言えるが……日本ゲーム業界全体がそうだから、しゃーないよな。

そんなテイルズシリーズなのに、それなりのブランドをきちんと築いているはずなのに、
このシリーズにはどうしても拭えない違和感……軽い嫌悪感がある。いや拭えないと言うか、常に上から塗りたくられてるような。
やれ乱発だったり、露骨なDLコンテンツ販売だったり、裏切り移植だったり、バグ騒動だったり。
別に俺自身はそれで実害を被ってはいないんだが、傍から見ているだけで「なんだかなぁ」と思い、好感度が落ちてしまう。
何作かプレーはしたし、未プレー作に興味もあるんだが、シリーズ自体を応援したい気持ちになれない。
俺が世代的に「ど真ん中」ではないことも大きいだろうな。洗礼を受けていないからなぁ。

「テイルズ オブ レジェンディア」は、テイルズが「乱発」と呼ばれるキッカケになった作品だと思う。
今作が2005年夏、次作「ジアビス」が同年末に発売され、その期間があまりにも短かったからだ。
まぁ実際にはそれぞれ別のチームが制作し、たまたま発売時期が被っただけらしいが。
例によって数年前に安く購入したのを、何となくプレー開始した。
さて、レジェンディアは、俺のテイルズシリーズ観を何か変えてくれるのだろうか……?


ジャンルは、シリーズ共通のアクションRPGである。
と言っても「闘技王キングコロッサス」のようなタイプではなく、エンカウント戦闘がアクションになるタイプだ。ごめん例えは無視で。
テイルズは毎回戦闘システムを色々模索しているが、今作ではシンプルに「平面・ライン無し」を採用している。
言わば2D対戦格闘ゲームだな。通常技、必殺技、ガードがあるし、RPGらしく魔法やアイテムもちろんある。
戦闘参加者は4人で、プレーヤーが操作するのは一人だけ、残る3人は方針に従ってオートで動く。この辺もシリーズを踏襲しているな。

……結論を書くと戦闘はイマイチだった。
まず、とにかく「軽い」。技が軽い効果音が軽い演出が軽い、全部軽い。そのせいで爽快感がまるでなく、単純に面白くない。
これならコマンド選択式の方がマシだと思う。アクションでやる意義をちっとも感じない。
唯一「ダウン攻撃」だけは面白いと思ったが、使えるのが主人公だけだったり、アイデアが活きていない。はぁ。
次に、敵が固い。HPが無意味なまでに高いのだ。これはゲームが進むににつれ加速し、終盤は本当にうんざりさせられた。
敵の強さ自体は大したものではなく、勝つのは難しくない。ただ只管硬く、倒すのに時間がかかるのだ。
今作は回復アイテムをかなり潤沢に持てるし、移動中は戦闘不参加者も回復魔法を使えるので、HPMPはほぼ常時万全の状態にできる。
よって常に全力で戦えるのだが、それでも時間がかかることに変わりはない。戦闘が完全にただの作業なってしまっている。
そして、戦闘自体とは関係ないが、エンカウント率もそれなりに高い。これがますます戦闘を面倒なものにしてくれる。
周囲よりエンカウント率が上がる特殊ゾーンなんてのもふんだんに配備されているので、ダンジョンに潜るのが嫌で嫌で仕方がない。
幸いなことに戦闘中に退却することは難しくないが、そういう問題ではないだろう。はぁ……。

プレー前に説明書を読んだ時、今作の戦闘が2D格闘に近いことを知り、何気に期待した。
何と言っても2D格ゲーは俺が惚れてるジャンルである。さすがに格ゲーレベルの完成度は求めないが、戦闘が楽しいRPGなのではないか、と。
だが実際はただ見た目が2D格ゲーなだけで、ひらひらふわふわな「必殺技」を何十発も延々放ち続けるダラダラ戦闘だった。
PRGにおける戦闘は、究極的には時間稼ぎである。戦闘自体が本筋より面白いRPGなんてそうそうないと思う。
その時間稼ぎという本質を如何に誤魔化すか、少しでも楽しいものにするか、そこがRPG制作者の腕の見せ所だと俺は思っている。
しかし今作の戦闘は露骨に時間稼ぎの本質を突きつけているだけだった。これでは、ダメだろう。
テイルズシリーズは何作かやったが、戦闘に満足できたタイトルは今ん所ない。
アクション戦闘というものには、可能性が十分に眠っていると思う。
完成度の高いものを作れば、それこそ戦闘自体を売りにだってできると思う。
「時間稼ぎが面白い」、これはゲームとして最強に近い作りだろう。テイルズにはそうなる可能性があるのだ。
今作は5年前のゲームだが……最近の作品なら少しは進歩してるのかな?
このレベルのアクション戦闘を毎回採用し、それでもファンが付いてきているんなら、正直俺には理解できないや。
はぁ。




戦闘に対してシナリオ、これRPGの2大要素。
いやしかし、それにしても、今作のシナリオは……











としか。俺普段こういう書き方しないんだけど、今回は特例だ。
長い長い長い長いいつ終わるんだ早く終われもう解放してくれ俺を自由にしてくれ!!
こんな感想しか出てこなかった。果てしなく長い。どこまで長い。……不愉快に、長すぎる。

今作のシナリオは大きく「メインシナリオ」と「キャラクタークエスト」に分けられている。
メインシナリオは所謂世界の危機で、これを解決した後にキャラクター一人一人をじっくり描くキャラクエが始まるわけだ。
……が、そもそもこの作りが失敗していると思う。これらは分けるのではなく、混ぜるべきではなかったのか。
メインが終わった後はきちんとエンディングが挟まれ、ここでゲームが一区切りされることが分かる。
しかしキャラクエに入っても戦闘はあるし、様々な問題も解決はしてない。そしてキャラクエの最後は真ラスボスとの戦闘だ。
つまりメインが終わっても全然物語は完結していない。一体あの中間エンディングは何だったのかと思う。
恐らく制作者の意図は、メインとキャラクエをキッチリ分けることにより、キャラ描写をより濃密にすることだったのだろう。
その試みは成功してると思う。キャラクエはどれも非常に厚いものだった。
だがそのせいでこれだけ妙な作りになってるんだから……変な言葉だが、シナリオバランスが非常に悪いのである。うーん。

シナリオバランスと言えば、その分量も問題だ。
メインシナリオに対し、キャラクエに要するプレー時間は大体2.5倍くらいあると思う。比べ物にならない。
当然ながらキャラクターのゲーム中のレベルもキャラクエ時の方が高く、真ラスボスはアホほど強い。
これではメインのはずのシナリオがただの前座、そのボスもただの中ボスである。実際そういう扱いになってるし。
つくづく中間EDの意義が分からない。何が終わったってんだよ。第一部か?
シナリオには関係ないが、「闘技場」「アイテム合成」など複数のシステムがキャラクエ開始から解放されるのも変な話だ。
分量でも内容でもシステムでも、どう考えてもキャラクエの方がメインになっている。

説明書にメイン後始まるキャラクエの存在は書かれているので、その事自体は寧ろいいアイデアだと思った。
メインシナリオだけなら長さもそこそこで、キャラクエがこの半分くらいなら、理想的なバランスだったと個人的には思う。
だが、キャラクエは長かった。プレー時間の長さにこれだけウンザリしたのは久しぶりだ。去年の「スパロボGC」以上だった。
もちろん「プレー時間が長い」は「ボリュームがある」という意味でもあるが、今作の場合はそう呼びたくない。
非常に露骨に時間稼ぎをしているからだ。

キャラクエはキャラクター一人一人の抱える問題を描いていく内容になっているが、プレーヤーがやる事に特に変化はない。
これは冒険する舞台、戦うモンスターでも同じだ。要するに、使い回している。
特にダンジョンの使い回しは酷い。ここまでやるか? と思うほど徹底的に使い回している。エコだよこれは。アホか。
メインシナリオで一度は向かったほぼ全てのダンジョンに、キャラクエでもう一度行かされることになる。
もちろん内装が変わるわけではなく、正に使い回しだ。宝箱の中身は新しくなってるが、そんなの不自然なだけだ。
メインシナリオではダンジョンへ向かう理由はあったが、キャラクエ時の場合は殆どこじ付けばかりで、使い回しっぷりを隠しきれていない。
そしてそこで戦うモンスターも以前見た奴の色違いばかり。もちろん能力、特にHPは激増しているから、戦闘には時間がかかる。
更にこのゲームには「リレミト」「テレポ」に当たる魔法がなく、ダンジョンは行きはもちろん帰りも自力。
つまり使い回しダンジョンをうんざりしながら再度進み、最奥部でボスを倒したら、またうんざりしながら来た道を戻らなくてはならないのだ。
普通ならせめて演出で入り口に戻すもんだろう。何がしたいんだ。それほどダンジョンをプレーヤーの目に焼き付けたいのか。
つっても別に凝ってるダンジョンがあるわけではく、悪いとは言わないが普通な所ばかり。2度行って面白い要素など何もない。
キャラクエは最初から最後までこうなので、最初から最後までうんざりしっぱなしだ。本当に、どんな判断なんだよ。

シナリオの内容自体は、悪くないと思う。少なくともキッチリしたものを作ろうという制作者の意思を感じる。
メインシナリオでは「滄我」と呼ばれる海の意識という設定にセンスを感じた。確かに海って、神に近い何かを感じるもんな。
非道な敵との戦いや種族間対立も、まぁお約束に近いが悪くはなかったと思う。若者向けだし、文句つけるべきじゃないな。
不満としては、シリアスとギャグ描写の描き分けが下手だったことかな。深刻な場面にいきなりギャグが挟まれ、萎えることが度々あった。
あと、衝撃と共に明かされた「星の先住者が水の民で、陸の民こそインベーダー」という真実が、結局その後何も語られなかったのは残念。
プレーヤーにとっても確かに驚きの真実だったので、もっと詳しく教えてほしかった。
ゲームをクリアーしても、種族間対立に関してはあんまし解決はしてないんだよな。ま、ある意味現実的、かな。

キャラクエも確かに一人一人を深く掘り下げることには成功しており、ここまでキャラを描いた作品は珍しいと思う。
キャラクターボイスはゲーム全編、ほぼ全シーンに渡って用意されており、手抜きのない作りが伺える。
これだけ長いシナリオだと台詞・ボイスも相当な量になるはずで、時間をかけて丹念に収録したに違いない。
ちなみに予約特典DVD(別ルートで入手した)によると、普通ゲームの音声収録は声優ごとに別々に行われるものだが、
今作では皆が一同に介す、つまりテレビアニメと同様のやり方が採用されたらしい。その為、掛け合いが非常にし易かったとか。
長い長いシナリオも最後までダレることなく、描きたいものを描く姿勢があった。wikiによると、これでも寧ろ削ったとか。凄いなぁ。
まぁ確かに、真ラスボスの正体とEDは強引だったかな。無理矢理纏めた感じが強かった。


しかしそんなシナリオも、キャラクエでの非常に露骨な使い回し・プレー時間延ばしの方針により、台無しになっている。
終始ゲームプレーにうんざりしているので、せっかくのキャラクエや声優の演技に浸ることができない。
「早く終われ」「まだやるのか」、出てくるのはこんな感想ばかりだった。良い事言ってるはずの台詞もただ安っぽいだけに思えてしまう。
ゲームの良い部分を悪い部分が潰してしまう現象はよくあるが、使い回しがここまでやっちゃってる作品は珍しい。
なんでシナリオ制作の気合を、少しでもキャラクエでの舞台作り等に回せなかったのか。ただプレー時間が延びるだけで、プレーヤーが喜ぶと思ったのか。
今作の長大なプレー時間を「ゲームボリューム」とは呼びたくない。俺にとっては明確な、今作最大の欠点である。



ふぅ。
グラフィックは普通に綺麗。褒め言葉である。PS2円熟期のこなれた雰囲気がある。使い回しさえなけりゃね……。
キャラクターはデフォルメ3Dになっているんだが、これはイマイチと感じた。上手く言えないが、軽く不気味だった。
イベント時にはキャラの顔カットインが挟まれ、盛り上げてくれる。単純ながら良い手法だ。もっと表情に多彩さが欲しいけど。
要所要所で美麗なアニメシーンが挟まれるが、質は高いもののどれも短かった。うーん。


音楽も普通に良い。褒め言葉だ。今作は世間的評価の割に音楽の評判は良かったようだ。
色んな場面でバックコーラスが流れていて、まぁゲームの雰囲気には合ってたかな。何となく海外市場対策と思った。
しかし正直、これといった一曲がない。過去にプレーしたテイルズでも、心に残った曲はない。
優れたRPGは例外なく音楽が耳にも頭にも残るものだが、テイルズでは今の所それがない。
この点も俺のテイルズシリーズ評価に結構影響している。うーん。


戦闘以外のシステムは、無難。特にない。ロード時間は短く、プレーは快適だった。内容は知らん。
メニュー画面で「あらすじ」が読めるのは良いと思った。しかもそれをキャラクターが日誌で書いてるというのが好印象。
ちゃんと手間かけて愛を注げばちゃんとやれるのん、やってる部分もあるのに、やってない部分が全てをぶち壊している。
はぁ……。



最後はキャラ感想やっとくか。
終盤のプレー態度は我ながら不誠実そのものだったので、こんなことする資格はないのかもしれないが。
全部使い回しが悪いねん。制作者が悪いねん。人のせいにする俺は弱い人間。真ボスの良い餌食だな……。


・ウィル
他のメンバーが全員10代の中、唯一28歳。年長者の纏め役として欠かせない存在だが、逆に仲良くやってることに違和感もある。
有能で街の住民の信頼も厚く、既婚者(嫁は死去)で娘がいて……畜生。
キャラクエでは、忌み嫌われてる(ただしツンデレ)娘との和解が描かれる。親子の絆はいつの時代も不変だ。と思う。
ガキどもを叱る時は鉄拳を見舞うなど、ギャグ描写でも活躍していた。やはりパーティの要だな。
ただ戦闘ではノーマに劣るから使わなかった。アホAIがのさばってる中、コイツだけ賢ければ面白かったのに。


・モーゼス
馬鹿で熱い男担当。どこかの方言にアレンジを加えたと思われる妙な言動と「ウィの字(ウィル)」「セの字(セネル)」などの2人称が特徴。
このキャラに限らんが、声優の演技がハマっていて、全く違和感がなかった。プロの技、素晴らしいねぇ。
キャラクエでは無二の相棒・ギートとの別れが描かれる。苦悩・葛藤しながらも辛い決断をするシーンはグッと来るものがあった。と思う。
が……自分でも言ってるように、いずれ「野生化」問題が訪れることは分かりきってたんだから、何か違うような気もする。
ハッキリ言ってしまえば、モーゼスのキャラクエは「泥縄」に終始しただけではないだろうか。それも人間らしいと言えばそれまでだけど。
「家族」を拡大解釈しすぎなのは個人的に好かん。世の中そんな甘いもんじゃないだろう。家族と仲間や親友は全然違うぞ。
戦闘では中間距離アタッカーとしてレギュラーにした。しかし役立ったかどうかはよく分からん。


・ジェイ
モーゼスの相方として頭の切れる少年担当。クールなようで実は家族愛を強く求めている可愛い少年。とか。
パーティの情報収集担当として役に立っていた。なんたって正体は忍者だものな。……これも海外市場向けの設定だったりして。
キャラクエで、過去に暗殺者だったことが明かされる。しかし「それでもここに居たい!」が結論だった。
それはまぁ良いとして、過去に自分がやった殺人についてはどう思ってるんだろうか? 悪人だけを殺したわけではないだろうし。
クロエ編と被るからなのかもしれないが、その辺の贖罪意識が一切描かれないのは不自然だと思った。はぁ。
戦闘では殆ど使わなかった。特徴がない。


・ノーマ
明るいお気楽娘役として非常に存在感があった。水橋かおり氏の演技もバッチリだった。
グラフィック的にもコロコロよく動いて可愛らしい。3Dキャラで良いと思ったのはコイツだけだった。
キャラクエも、師匠への思いと諦めないことの大事さなど、全キャラ中最も良い出来だったと思う。違和感がなかった。
そして戦闘でも魔法担当として終始レギュラー採用した。他のキャラは全体回復を持っていないので、非常に役立った。
……欠点は、戦闘中のボイスかな。魔法準備中に敵に攻撃されると話す「詠唱中は守ってよー!」が只管ウザい。
わざわざ敵の近くで準備に入ってからこの台詞を言われるとムカつき三倍であった。お前はガチでアホなのか。
あのボイスさえなけりゃ今作のヒロインになれてたのに。残念だ。とか。


・グリューネ
おっとりのんびりお色気お姉さん。……という位置づけのはずだが、薄緑の服や血の気の薄い顔色のせいで、色気は感じられない。
このキャラはデザインが失敗してると思う。色合いをもうちょい考えてほしかった。
終盤までは終始おっとりお姉さんとして描かれているが、どうにもパーティから浮いている感じがしてならなかった。
性格設定のせいか、シリアスシーンでは殆ど台詞がないし。パーティ中最も影が薄いキャラである。
自分のキャラクエまでは記憶を失っているが、正体は言わば「善の神」で、相対する悪の神を倒す為にこの世界に光臨したとか。ちなみにこの悪の神がラスボスだ。
……正直、見慣れた、見飽きた設定だな。滄我と違い、センスをまるで感じない。
伏線になってた精霊が結局使われなかったのもどうかと思う。うーん。



・シャーリー
妹。義理の妹。お兄ちゃん大好きだけど伝えらない。超萌え!!!! ……となるほどこの業界は単純ではない。
メインの序盤はいちいち誘拐されるお姫様役で、非常に頼りない。だが終盤はラスボスと化す。
キャラクエからは味方パーティ入りし、戦闘に使えるようになり、シナリオで語る場面もグッと増える。
この子は一応ヒロインながら、評判が悪いらしい。世界よりお兄ちゃんを優先することや、キャラクエでの説教が気に入らないとか。
俺は特に気にならなかったけどな。周囲に徹底的に身勝手な扱いを受けたんだから、自分が力持ったら身勝手になってもいいやん。
結局お兄ちゃんの下に帰ってきただけで俺はアリだと思うぜ。義理妹は正義なのさ。あはは。
セネルも妹の想いにゃ気付いてるんだが、返事をしようとはしなかった。おお、貴様、2次元主人公の何たるかを分かってるな。
キャラクエでは進展はないものの、所々の出てくる乙女描写・嫉妬描写は楽しかった。やっぱラブコメは最高やのう。
ただ、デザインはあまり好きではない。特に頭の花飾りは非常に不恰好だと思う。


・フェニモール
サブキャラだが例外で。シャーリーの親友キャラで、途中で殺されてしまい、それがシャーリーの覚醒を促すことになる。
しかしそんな事はどうでもよく、最初はセネルを嫌悪しておきながら(シナリオ上当然なのだが)、徐々にデレていき、最後に惚れるのが最高。
容姿もツインテが実に似合っている。シャーリーやクロエより断然萌えだった。ヒロインはフェニモールだよ!
劇中で死んでしまったのはこのゲーム随一のショックだった。何てことだ。あの糞隊長を殺すイベントを何故用意しなかったんだ。
最早消費し屈された感のある「ツンデレ」だが、やはり優れた属性だから、使い所が正しければ美しく輝くものだと思った。
ちなみに妹のテューラはどうでもよかった。



・クロエ
シャーリーと並ぶもう一人のヒロイン。気丈な性格だが物腰は柔らかい。悪くない。
このキャラの大問題は、やはりキャラクエの内容だろう。批評サイトで酷評されてたが、俺も全く同感だ。
なんで自分の親を、それも強盗目的で殺した男を、許すことができるのか。俺だったら寧ろあいつの娘を殺して復讐するぞ。
更に信じられないのが、その後も殺人犯の男と娘が同じ街に暮らし、普通に会話してることだ。
クロエも男も娘も、一体どういう神経してるんだろう。到底理解できる、感情移入できるものではない。
「復讐は何も生まない!」と綺麗なことを言っていたが、それは最低限罪を償っていればの話だろう。
娑婆で医者になることが罪滅ぼしか? 勝手なこと言ってんじゃねーよ。
キャラクター自体は悪くないが、キャラクエが最低だから残念ながら印象も良くない。戦闘では終始レギュラーだった。


・セネル
主人公。序盤はうるせーガキだが、徐々に成長してることはプレーしてて実感できた。好感持てる少年キャラは意外と珍しいかもしれない。
このお方は、とにかくモテるね。シャーリーにクロエにフェニモール、そして本命だが死んでしまったステラ、盛りだくさんだ。
主人公としての振る舞いは悪くなかったし、ラブコメの中心人物としても大いに俺好みだった。三角四角関係万歳だ。
しかし結局ラブコメの回答を出すどころか、その雰囲気すらなかったのは大いに不満だ。クロエの想いなんて気付いてもいないのではないか。
こんだけ長いシナリオなんだから、終盤のどこかにラブコメ要素のみの箇所を用意すべきだったと思う。
もちろん明確にどちらかを選ぶのではなく、三角関係継続の締めで、な。あひゃひゃひゃ。




ふぅ。使い回しさえなけりゃ、随分好印象で終われたんだろうけどな。
今は残念ながら深い解放感しかないや。長すぎるんだ。長すぎたんだよ……。

国内ナンバー3とは言え、俺はテイルズを「抜きん出たシリーズになれていない」と思っている。
その理由の一つに「抜きん出た作品がない」ことがある。
ドラクエなら「Ⅲ」、FFなら「Ⅶ」など、二大巨頭には世間を圧倒させた作品がある。それがシリーズの「箔」になっている。
だがテイルズシリーズの最高傑作と言われても、特に思いつかない。そんなのはプレーしていなくても、自然に耳に入ってくるはずだ。
今作が駄作であったとは全然思わない。気合を感じた部分もたくさんあった。だが大いにズレてることを感じたのも事実なのだ。
特に「プレー時間」に対する考え方は俺と全く会わない。今思い出したが、前作「リバース」もダンジョン使い回しでプレー時間長いゲームだった。
他のテイルズシリーズもこんな方針の下に作られているのなら、他作品に手を出すのを躊躇してしまう。実際どうなんだろう。うーむ。

だが何だかんだで国内ナンバー3のRPGシリーズ、興味はある。「ヴェスペリア」辺りは評価も非常に高いようだし。
積極的にやらなくても、縁があったら入手してみよう。それでいい。元々若い子向けで、俺は訴求対象から外れてるんだしな。
気負わず構えて機会を待とう。比類なき日本RPGの復興と繁栄を祈って、了。


……この締め何度か使ってるけど、その兆候は一向に……だな
はぁやれやれ。










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4 コメント

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Unknown (名無し)
2010-10-06 07:20:31
いらっしゃいませええええええええええええええ
返信する
Unknown (ota)
2010-10-06 12:23:48
お客様にいらっしゃいませと言われたのは初めてです。
新手のツンデレか何かでしょうか。
よう分かりませんが夢に向かって頑張って下さい。
返信する
TOLだけで判断しないでぇ (あんころもち)
2016-07-11 19:32:23
こんにちは、ずっと読ませてもらっているんですが、過去の記事を読んでいたところ、これを見つけましてコメントさせていただきます。

タイトルのとおりなんですがレジェンディアだけはダメです。数あるテイルズの中でもスーファミのゲームを3Dにしただけと言われるレベルです。

私はテイルズ信者ですが、グレイセスfをおすすめします。

安売りはしていないので、otaさんは買わなさそうですが!

一応動画おいておきます
youtu.be/0UZrVkxiNbM
返信する
Unknown (ota)
2016-07-12 00:31:32
初めまして、コメントありがとうございます。

テイルズに悪感情はなくて、寧ろ全部やってみたいくらいの気持ちなんですが、リバースとレジェンディアをプレーしたことで
「強引な引き伸ばしによりプレー時間が非常に長い」という印象を強く持ってしまい、次の作品に手を出しづらくなってますw
ほうほう、グレイセスfですか……覚えておきます。ただ、実はXBOX360のヴェスペリアを買った(100円w)ので、次はこれですね。

>安売りはしていないので、otaさんは買わなさそうですが!
お、俺だって普通に買うことはありますよ!? うっし、グレイセスfをやるなら、新品ベスト版を買うことにします。
来月には新作が出ますが……PS4でのテイルズがどうなるのか、注目ですな。今や貴重な生存RPGシリーズ、頑張って欲しいもんです。
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