腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

リンクの冒険

2009年02月11日 17時38分07秒 | ゲームキューブゲーム感想文
実機じゃないです。
ファミコンミニ版でもないです。
バーチャルコンソール版でもないです。
エミュでもないです。
じゃあ何でプレーしたのかって?
ふっふっふっふふふふふふ。
GC「ゼルダコレクション」ですよ。
えふふふふ。
今買おうと思えば2万円弱はするんじゃないかなぁ。
にふふふふふふ。プレミアですよ。貴重品ですよ。
もふふふふふ。
ふぅ。
……すんません、ちょっとだけ自慢したかったんス。
数少ない手持ちのプレミアソフトなんで。


ゼルダコレクションとは、GCディスクに
「初代ゼルダの伝説」「リンクの冒険」「時のオカリナ」「ムジュラの仮面」
「風のタクト体験版」「北米版風のタクトムービー」が収録されたソフトだ。
一見して非常に豪華であることが分かる。
しかしこれは市販されず、クラブニンテンドーにおける
ポイント交換でのみ入手が可能だった。
俺も当然それで入手したのだが、供給はずっとされると思っていたので、
まさかあっさり在庫切れになり、以後プレミア化するとは予想外だった。
クラニンの目玉商品としてずっと置いておけばいいだろうに。
持っててすごく嬉しい逸品だが、何か複雑である。
まいいか。


で。
俺はこんなソフトを持っているくらいだから、ゼルダファンである。
そう自称することに躊躇はないが、実はプレーしたシリーズ作品には
抜けがかなり多い。と言うより、半分以上やっていないかもしれない。
一方、既プレーの作品の再プレーはかなりの回数をやっていたりする。
つまり、シリーズに対する接し方のバランスが悪いのである。

なのでいつか、バイオでやったように、
ゼルダシリーズを最初から整理しようとは思っていたのである。
最初にそう思ったのはまだ20世紀だった気がするが……はぁ。

と言うわけで、ゼルダシリーズ未プレー作品の第一弾、
「リンクの冒険」のプレーを開始した。


リンクの冒険。まずタイトルが異端である。
しかし俺は、このタイトルこそが正しいと思う。
と言うより、「ゼルダの伝説」って、どう考えてもおかしいだろ。
だって「ゼルダ」は言うまでもなく姫の名前だぜ?
ゼルダ姫の存在は重要だし、リンクに協力してくれる場面も多いが、
あくまで主役として戦っているのはリンクだろう。
なのになんで、ゼルダが語り継がれるんだ?
絶対「リンクの伝説」もしくは「ハイラルの伝説」にすべきだろう。
俺、これをもう10年以上言い続けてるんだが、誰も聞いてくれない。
畜生。

そんなわけで「リンクの冒険」というタイトルは俺にははしっくり来る。
それはともかく。
タイトルだけじゃなく、ゲーム内容もシリーズ中異端だ。
2Dと3Dの違いはあれ、「ゼルダの伝説」は基本的に同タイプのゲームである。
しかしリンクの冒険は全く違う。キャラがリンクでなければ、
誰もシリーズ中の作品だとは思わないだろう。
ヒット作の続編にここまで変化した作品を投入するとは、
任天堂にしては珍しいことだと思う。
まだファミコン初期と言える発売当時の
状況を色々妄想するのも楽しいかもしれない。
あの頃……な。

プレーを開始。
フィールドはドラクエ式見下ろし画面、敵とのエンカウントや
町・ダンジョンに入ると、本命の横スクロールアクションになる。
フィールド画面は雰囲気がドラクエにそっくりで、
これは正直かなりクパっちゃってると思う。
ゲーム中に「ゆうしゃロトのはか」なんてのも登場するし。
任天堂がここまで露骨なパロをやるのは、今じゃ考えられないことだ。
こういう古さを堪能するのが、レトロゲームプレーの醍醐味である。

そしてアクション画面。
ゼルダシリーズとしては異端だが、かなり普通な横向き剣士アクション
になっていると思う。「イースⅢ」「ファザナドゥ」辺りを思い出す。
もちろんリンクの冒険の方が先なのだが。
立ちとしゃがみ、ジャンプ、斬り、ジャンプ中の上突き下突き、そして盾の防御。
それなりに多彩だし、入力の微調整による奥深さもある。
当時としてかなり頑張っているアクションだと思う。
ただ残念なのは、敵の動きや攻撃がイマイチ面白くなかったこと。
おかげでアクションが優れているのに、戦闘が面白くない。
正直、戦闘は最初から最後まで面倒でしかなかった。
古さを差し引いてもここは残念である。
せめてボス戦がもうちょっと楽しければなぁ。

成長システム。
このゲームがシリーズ中でも異端なのは、実はこの点にあると思う。
ゼルダシリーズは、実は「アクションRPG」ではない。
任天堂も常に「アクションアドベンチャー」と呼んでいて、
RPGという表記は使っていないはずだ。
ジャンルの定義なんてまぁどうでもいいし、今じゃ線引きも
難しいが、要するに経験値による成長システムを
搭載していないから「RPG」ではないのだと思う。

なのにこのリンクの冒険、経験値による成長システムがある。
厳然と、敵を倒して経験を積み、リンクのレベルが上がるのだ。
当然ながら、ゲーム序盤と終盤でリンクの強さは大きく異なる。
ゼルダシリーズでもハートの数や武器の強さによる変化はあったが、
リンクの能力はほぼ最初から最後まで同じである。
それがリンクの冒険では違う。
先に進むのが難しければ、しばし雑魚を倒してレベルを
上げるというやや温いプレーも可能になっている。

これの是非の判断はなかなか難しいと思う。
個人的には肯定したい。
他のゼルダでは、雑魚を倒す事にルピー以外の意味が
まるでなく、それがいつも不満だったからだ。
成長に必要な経験値数のバランスも良く、上がった時には
程よい快感を得ることができる。
古き良きRPGの感覚を久しぶりに味わえた。

残機システム。
ゼルダシリーズどころか、RPG業界全体でも異端も異端のシステムだ。
なんと、RPGなのに残機制。3回死ねばゲームオーバー。
ゲームオーバーと言っても、重要アイテムやクリアしたダンジョンなどの
データはそのままに、復活してプレーを再開することができる。
結局の所、他のゼルダでのゲームオーバー→再開 と変わらない。
なんで残機制なんか採用してるんだ? と最初は疑問に思っていた。
だが、ゲームを進めていくうちに、その理由が見えてきた。

経験値システムとの兼ね合いである。
経験値によりレベルアップでは「攻撃力」「体力」「魔力」の
いずれか一つを上げることが出来るのだが、面白いことに、
ゲームオーバーになるとリセットされてしまうのである。
つまり攻撃レベルを5に上げても、ゲームオーバーになれば1に戻るのだ。
しかしそれだとさすがに辛すぎるので、
「各レベルが均等になれば基本値としてセーブ可能」という仕様になっている。
つまり攻撃4、魔力1、体力1というレベル状態でゲームーオーバーになると
全て1に戻ってしまうが、攻撃2、魔力2、体力2だと、それが基本値となり、
以後は復活する時に全てレベル2の状態で再開できるわけだ。
このゲームは何度も何度もゲームオーバーになる。
となると当然、レベルは均等に上げるようになるわけだ。

しかしそれでもしんどい。
序盤はサクサクレベルが上がるが、徐々に
必要経験値が増え、レベル上げに苦労するようになる。
均等レベルに達するまでに死ぬ→台無し という事態が頻繁に発生する。
攻撃5、魔力5、体力4、あと少しで体力も5に出来る……という状態でも、
ゲームオーバーになれば一瞬で全て4に。これは辛い。
辛いが、バランスはよく取れていると思った。
ダンジョン攻略時は残機を計算し、押すか引くかを考える。
なんせ死ねば経験値が台無しだから、無理するわけにはいかない。
しかしダンジョン内では経験値を大量に稼げるので、それを見越して
進むという作戦もありだ。うううむ、迷う。
若しくは、町の周辺で安全にレベル上げに励むのもアリだ。
しかしそれは正直面倒だ。さっさと先に進めたい。うううむう。
適度な緊張感を感じつつ、ゲームを楽しむことができた。

あと、残機制はダンジョン攻略においても意味があった。
他のゼルダと違い、敵が回復アイテムを落とさないので、
このゲームは回復手段に乏しい。要するに難しい。
残機を減らさずにダンジョンを攻略できるプレーヤーは少ないだろう。
3体のリンクをを如何に効率よく使うかが、ダンジョン攻略
において重要な要素になっているのだ。
難所で一体減ることを想定に入れておく、回復の妖精がある地点の
近くではダメージ覚悟で突っ切るのもあり、などなど。
これは完全に一般アクションゲームの思考である。
アクションRPGと言って間違いないこのゲームでこんなことを
考えさせられるとは、なかなか面白い。
最初は奇異に思っていた残機制も、立派に意味と意図があったのである。
これ一作だけだからかもしれんが、これで良かったんだと思う。


戦闘難度は、普通だと思う。
もちろん死にまくるが、死にながら攻略を考えるいつもの
プレーをしていれば、さほど難しいわけではない。
さっきも書いたが、面白くなかったことの方が問題だ。
雑魚は種類が少なく、似たような攻撃の奴ばかり。
ボスは妙に弱く、見た目にも攻撃にも威厳がない。
何よりラスボスのダークリンク戦がつまらなかった。
倒せはしたものの、攻略がさっぱり見えず、なんちゅーか不愉快だった。
時オカでのダークリンク戦でも全く同じことを感じたので、
ああ伝統なんだなぁと思った。


謎解きは……どうだろう。
ゼルダシリーズとは違い、ダンジョンでの謎解きはあまりない。
寧ろ町中でのヒントやイベントに困らせられることの方が多い。
町でのイベントをこなして魔法や剣技を会得しておかないと、
ダンジョンの攻略も不可能だからだ。
まぁでも、自力で何とかなるレベル、かなぁ。

個人的にも「自力」には拘っていた。
この古いファミコンソフトを、現在、自力できちんとクリアーしてやる!
それがファミコン世代の誇りと誓い。
などといつものように阿呆なことを考えていたのだ。

……が、途中までは順調だったが、終盤に降参。
「森をハンマーで殴れる」ということに気付けなかった。
言い訳させてもらうと、ハンマーは岩を殴れるとしか
ゲーム中では説明されていない。
大体、森をハンマーで殴って町出現って、どんな出鱈目だよ!
はぁ。

もう一個言い訳させてもらうと、かったるかったのだ。
このゲームはシンボルエンカウント制を採用していて、
フィールドを歩いていると敵のシンボルが登場し、
それに触れることで戦闘が始まる。
考えてみれば当時はなかなか斬新だったんだな。
それはいいんだが、問題はじっとしていても敵が出てくること。
つまり歩かず、フィールドに突っ立っていても敵が
出現し、近寄ってきて戦闘が始まってしまうのだ。
よってフィールド上を探索するとなると、もう何をするにも
敵が出現し、いちいち戦闘に入ることになるのだ。
そんなの、かったるいよ。
森のマスでAボタンを押せばハンマーを使えるので、
もう少し探索する気があれば、ガチャガチャしていて気付いたかもしれない。
だが、そこまでフィールドを歩き、鬱陶しいエンカウントに
イライラするのが嫌だったのだ。

古いゲームをやる際はこういった「古いかったるさ」に
耐えるよう常に意識しているつもりだが、それでもやはり
俺も現代人、面倒だしかったるいのである。
はぁ。
そう、難度に負けたんじゃない。かったるさに負けたのさ。
……さいてー。
はぁ。
ま、それ以外は自力でやったからいいだろう。いいんだよ。
くやしいのう。


物語は……ゼルコレの説明書には何も書かれていない。
ゲームを開始しても特にOPデモはなく、
寝込んだゼルダ姫(?)の前からゲームがスタートする。
何が何やらさっぱりわからない。
一応タイトルデモに概要が書かれているが、これがなんと英語。
発売当時プレーヤーのプレーヤーはガキばっか
だったろうに、何考えてんだよ任天堂。
まぁ容量の関係で難しかったのかな。町のメッセージもカタカナだし。
wikiに詳細が書かれていたが、まぁ特に気にするべきものでもなかった。
ラストにリンクとゼルダ姫が抱き合っていた。
何気に珍しい恋仲エンド? おめでとう。
アクションが主だから話が薄いのは仕方ないか。



ふぅ。
取り敢えずシリーズ制覇の足がかりとして
そこそこ苦戦し、無難に楽しめたと思う。
謎解きに一箇所負けてしまったのが残念でならないが、
それ以外のかったるさは普通に受け止められた。
まだまだ俺のファミ魂健在ナリ。そう思っておこう。

さて、初代と時オカは何度もプレーしたので、
次は未プレー作「ムジュラの仮面」に挑戦することにする。
かつて64版を借りてプレーしたことはあるんだが、
あのゲームはセーブシステムに難があるので、
なんだかんだで途中放棄→返却してしまったのだ。悔しい。
ゼルコレ版ではその反省からか中途セーブ機能が
追加されているが、これを使うか使わないかで現在迷い中。
出来得る限りオリジナルの状態でプレーしたいが、
かったるさに耐えられるかどうかが分からん。
ううむ。
……いや、ここはオリジナルに忠実に行くぜ!
セーブが自由にできないなら、電源いれっぱで続けてやるぜ!
その程度の気合いがないなら古ゲープレーなんか出来やしない。
まぁムジュラ、そんなに古くないけど。


新たな決意をしつつ、リンクの冒険一旦終了。
ゼルダ道の制覇はまだまだ遠い……。







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