しゅ~くり~む ら

Osamu KURIMURA Official Blog

17th Japan Cup

2008-10-27 | インポート
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[上:終盤の攻防でトッププロと肩を並べた土井選手はアジア最高位の9位でゴール]
photo(c):skil-shimano
[下:ロンバルディアを制したクネゴが優勝、バッソも3位でゴールし復活をアピール]
photo(c):Hideaki.TAKAGI/www.cyclingtime.com

10/26(日)に、UCIカテゴリー1.HCの[Japan Cup]が開催されました。

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このレースに、スキル・シマノから以下の5名がエントリー。

野寺・阿部・狩野・鈴木・土井
※参加チーム=13チーム

◆以下、[CYCLINGTIME.com]のレポートです。
2008年10月26日、宇都宮市森林公園に於いて第17回ジャパンカップが行なわれ、強豪ひしめく少人数グループでのスプリントを制したダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ)が2005年に続く優勝。ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、クイックステップ)が2位、イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス)が3位に。

日本のロードレースの最高峰ジャパンカップ。今年で開催17回目を迎えるこの晩秋の自転車の祭典は、UCI(国際自転車競技連盟)カテゴリーが「1」から「オークラス(超級)」に昇格。出場選手の豪華さも増し、正真正銘アジア最大のワンデーレースとして注目が集まった。

世界各地から集結した選手たちを迎えたのは生憎の曇り空。早朝は小雨がパラつき、スタートした時点で路面はまだウェットな状態だった。例年を上回る65000もの観客が詰めかけた会場を、13チーム・64名の選手たちが号砲とともに駆け出した。

14.1kmの周回コースの中で、スタート直後に始まる古賀志林道の上りが最大の勝負どころ。レースはこの周回コースを11周、最終周回のみ10.1kmのショートコースが使用され、コース全長は151.3kmだ。

1周目の古賀志林道からレースは動いた。路上ペイントに彩られ、観客が詰めかけた上りで真っ先に福島晋一(日本、梅丹本舗・GDR)と柿沼章(日本、チームブリヂストン・アンカー)がアタック。頂上を先頭で通過したこの2名には遅れて野寺秀徳(日本、スキル・シマノ)が追いつき、早くも3名の逃げが始まった。

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[1周目から逃げ続けた野寺キャプテンが6万人の大観客を沸かす]
photo(c):skil-shimano

協力して逃げる3名は徐々にリードを広げ、タイム差は3周目で最大3分40秒をマーク。しかしランプレ、リクイガス、クイックステップ、ブイグテレコムのプロツアー4チームがコントロールするメイン集団は、逃げる3名のリードを射程圏内に抑えた。

タイム差2~3分を推移する膠着(こうちゃく)状態が長く継続。3周回毎の古賀志林道頂上に設定された山岳賞は、逃げた柿沼、野寺、福島の3名が分け合った。そしてレースはラスト3周で大きな進展を見せることになる。

メイン集団はリクイガスとランプレを中心にペースが上がり、逃げ続けていた柿沼をまず吸収。古賀志林道の上りをハイスピードで駆け上がったメイン集団は一気に30名ほどに縮小し、諦めずに逃げ続けた野寺と福島の2名もゴールまで2周半を残して吸収された。

山本雅道(日本、チームブリヂストン・アンカー)のカウンターアタックも短命で、山本を飲み込んだ集団はリクイガスが急激にペースを上げる形でラスト2周。そして続く古賀志林道でリクイガスが攻撃に出た。

先ずバッソとチームメイトのヴァレリオ・アニョリ(イタリア、リクイガス)が上りで飛び出すと、クネゴのみがこれに合流。古賀志林道で先頭はバッソ、アニョリ、クネゴの3名に絞られ、後方からはヴィスコンティやフランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、ランプレ)、土井雪広(日本、スキル・シマノ)を含む追走グループが追い上げた。

クイックステップとランプレが牽く追走グループは、ラスト1周半の時点で先頭3名とのタイム差を7秒まで詰めた。そこで追走グループから飛び出したのはヴィスコンティと土井の2名。そのうちヴィスコンティのみが先頭グループに合流した。

鳴り響く鐘の音を先頭グループで聞いたのはバッソ、アニョリ、クネゴ、ヴィスコンティの4名。これを40秒遅れで追うのは、トマ・ヴォクレール(フランス、ブイグテレコム)やガヴァッツィ、そして土井や新城、西谷泰治(日本、愛三工業レーシングチーム)を含む追走グループ。

そして最後の古賀志林道。押し寄せる観客をかき分け、先頭グループからバッソとクネゴが飛び出した。このイタリアンスター2名はヴィスコンティを10秒引き離して頂上を通過。クネゴとバッソの一騎打ちのままラスト3km。これに何とかヴィスコンティが独力で追いついた。この時点で新城らを含む追走グループは1分30秒遅れ。

古賀志林道で千切れていたアニョリも何とかラスト1kmで先頭グループに追いつき、バッソのために前を牽いてラスト500m。そしてバッソ、クネゴ、ヴィスコンティによるスプリント勝負に持ち込まれた。

最終コーナーを抜け、先頭はバッソ。しかしクネゴとヴィスコンティがスプリントで前に出た。最後はヴィスコンティを力でねじ伏せたクネゴが勝利。高らかに両手を挙げ、観客が詰めかけたゴールに飛び込んだ。

後続グループは1分23秒遅れでゴール。ガヴァッツィが2年連続で後続のスプリント勝負に加わり、ヴォクレールを破って5位を勝ち取った。

クネゴは2005年に続く大会2勝目。アムステル・ゴールドレース優勝、ロード世界選手権銀メダル、ジロ・ディ・ロンバルディア優勝、そしてジャパンカップ優勝。2004年ジロ・デ・イタリアを制したピッコロプリンチペが、ワンデーレースでの実力を一気に開花させるシーズンとなった。

復帰戦のバッソはスプリントに敗れて3位。しかしその表情に曇りは無く、久々の実戦で好調の選手たちと台頭に渡り合えたことに満足した様子だった。バッソ復活。必然的に来シーズンの活躍に期待が集まる。

日本勢は土井が9位に。土井は第一戦に加わる走りを見せ、観客を大きく涌かせた。西谷も10位。両者は2年連続でトップ10入りを果たした。国内ラストレースの三船雅彦(日本、マトリックス・パワータグ)は50位で完走している。

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[上:野寺選手が2回目の山岳賞を獲得して表彰台に上がる]
photo(c):skil-shimano
[下:欧州そして国内でも活躍を続けた土井選手がアジア最優秀選手に輝く]
photo(c):Makoto.AYANO/www.cyclingtime.com

◆[リザルト]
[Japan Cup - Japan Utsunomiya - 1.HC - 151.3km]
1 Damiano Cunego (Ita) Lampre 4.04.57 (37.1 km/h)
2 Giovanni Visconti (Ita) Quick Step
3 Ivan Basso (Ita) Liquigas
4 Valerio Agnoli (Ita) Liquigas 0.12
5 Francesco Gavazzi (Ita) Lampre 1.23
6 Thomas Voeckler (Fra) Bouygues Telecom
7 Kjell Carlström (Fin) Liquigas
8 Alessandro Proni (Ita) Quick Step
9 Yukihiro Doi (Jpn) Skil-Shimano
10 Taiji Nishitani (Jpn) Aisan Racing Team
15 Shinri Suzuki (Jpn) Skil-Shimano 3.33
25 Hidenori Nodera (Jpn) Skil-Shimano 4.44
35 Tomoya Kano (Jpn) Skil-Shimano