しゅ~くり~む ら

Osamu KURIMURA Official Blog

無いものねだり

2013-07-30 | インポート
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本日は都内で打ち合わせでした。

正社員経験のない自分は、「厚生年金」「有給休暇」「昼休み」「連休」「社員証(首から下げてる電子認証タイプ)」などなどの響きについ憧れを持ってしまいます。

なんとなくそれらが大人への階段に思えてしまったりして…

自分はいつまで経っても子供だなあと。

大人になるべきか、子供のままでいるべきか。

電車の中でとなりのおじさんの豪快なクシャミから噴射されたミストを浴びながら色々と考えてしまいました。


追記

2013-07-28 | インポート
うつのみやサイクルピクニックにおいて、ご参加頂いた方がイベント中にお亡くなりになられたとの悲報を受けました。

お亡くなりになられました方のご冥福を心からお祈り申し上げます。

現在、詳しい事故状況や原因などはまだわかっていないとのことですが、今後この様な悲しい事故を再発させないために、事故の原因究明や対策、改善などを運営会社と共に徹底して取り組んでいかなければと強く感じている次第です。


サイクルピクニック

2013-07-28 | インポート
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本日は、今年で5回目を迎えた 『うつのみやサイクルピクニック』 に参加しました。

少しばかりレース活動が空く時期なので、選手たちのリラックスした表情をみることができました。

公式戦が再開する8月中旬から11月上旬までは毎週レースが続くので、このタイミングでしっかりとリフレッシュして後半戦の厳しい戦いに備えたいと思います。


掟?

2013-07-26 | インポート
フランス上院のドーピング調査委員会は、1998年ツール・ド・フランス期間中に採取された尿サンプル(全選手分ではない)から禁止薬物(黒=18名、グレー=12名)が検出されたと発表しました。

自転車ロードレースに詳しい人であればこの内容をみて驚くことはなかったと思います。

問題は、この発表に対する当事者を含めた関係者の反応です。

ブラックリストに名前が挙がったジャラベールのコメント
『今回のEPO陽性については認めるがあくまでONCEの医療スタッフに従った上での結果だった。』

ジャラベール所属チーム
1989 Toshiba (France)
1990 Toshiba (France)
1991 Toshiba (France)
1992 ONCE (Spain)
1993 ONCE (Spain)
1994 ONCE (Spain)
1995 ONCE (Spain)
1996 ONCE (Spain)
1997 ONCE (Spain)
1998 ONCE (Spain)
1999 ONCE (Spain)
2000 ONCE (Spain)
2001 CSC (Denmark)
2002 CSC (Denmark)

グレーリストに名前が挙がったオグレディのコメント
『1998年ツールでのEPO使用は認めるが全て自分個人の判断であり所属チームなどは関与していなかった。フェスティナ・アフェアが起こったあと全てを処分し、それがそれらに触れた最後だった。 』

オグレディ所属チーム
1995 Gan (France)
1996 Gan (France)
1997 Gan (France)
1998 Credit Agricole (France)
1999 Credit Agricole (France)
2000 Credit Agricole (France)
2001 Credit Agricole (France)
2002 Credit Agricole (France)
2003 Credit Agricole (France)
2004 Cofidis (France)
2005 Cofidis (France)
2006 CSC (Denmark)
2007 CSC (Denmark)
2008 CSC (Denmark)
2009 Saxo Bank (Denmark)
2010 Saxo Bank (Denmark)
2011 Leopard (Luxemburg)
2012 Orica GreenEdge (Australia)
2013 Orica GreenEdge (Australia)

ちなみに、ブラックリストに名前が挙がったブライレヴェンスはベルキンのスポーツディレクターを解雇され、同様にブラックリスト入りしたオラーノもヴエルタのテクニカルディレクター職を失っています。

相変わらず大多数の関係者が多くの真実を隠そうとしている様です。

出てきたものだけを認め、それ以外は自転車ロードレース界の“掟”を守るべく葬り去る…

今年のツール期間中にある大物選手が次のようにコメントしました。

『ぼくはこれまでずっとクリーンな状態でレースをしてきた。』

現在のプロコンチネンタルチームとUCIプロチームに限っていえば(コンチネンタルチーム以下の汚染度は加速しているともいわれている)、ピーク時に比べてクリーンになってきているのは事実だと思います。

しかし、“平気で嘘をつく”という本場ヨーロッパの自転車界に根付く伝統もしっかりと守られているようです。

かつて現役選手としてドーピング問題を訴え、その結果変人扱いされて引退に追いやられてしまったクリストフ・バッソンのコメントが印象的でした。

『このリストをみても私は何も驚かない。新しい世代は同じ過ちは繰り返さないだろう。しかし、嘘をついてきた多くの関係者が未だにチーム代表やTVコンサルタント、コーチ、その他としてこの世界に生き残っている。私はそれらをクリーンにすることがまず必要だと思う。そして、2013年のツールでもまだ何人かの選手が過ちを犯していただろう。』


人間ドッグ…

2013-07-24 | インポート
昨日、人生初の人間ドックを受けてきました。

“ドッグ”じゃなくて、“ドック”なんすね…

ちょっと考えればわかることなのに、何故かずっと“ドッグ”と言ってました

胃カメラは地獄の苦しみだということでちょっと楽しみにしていたのですが、鎮静剤のお陰で激しい嗚咽は経験できず…

しかし41歳になるとさすがに体の衰えを感じます。

30代に比べて確実に無理が効かなくなってきました。

食事、睡眠、運動、夜更かし、ストレス、、、

色々と改善しなくてはいけないなあと反省している次第です。

若い時に比べてプレッシャーや責任は年々大きくなっている気がしますが、体の衰えは進んでいるということで、この辺りの矛盾をどう処理していけばいいのか悩めるところです。

一つ言えることは、良い意味での図々しさを身につけることは必須なのでしょう…

繊細さを完全に失うと迷惑な人となってしまいますが、繊細過ぎても自分がヤラれてしまいます。

そういえば、繊細で強い人ってなかなかいないかもですね。

人生とは修行なんすかね?


毎年恒例…

2013-07-22 | インポート
毎年、『ツール・ド・フランス』 が終わると何故かプチ抜け殻となります…

原因はわかりませんが1年で最も後ろ向きになる季節です。

なので夏はあまり好きではありません

日照時間が短くなる秋から冬にかけて再びテンションが上がりはじめ、攻撃的な気持ちも復活してきます。

そして気温が氷点下になると気分は最高潮に達します

まあ普通じゃないですよね…

世の中とは完全に逆行しますが、8月はなんとか低空飛行で乗り切りたいと思います


シャンゼリゼ

2013-07-20 | インポート
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photo:Masuda P

第100回 『ツール・ド・フランス』 は、最後の決戦の場となった第20ステージを終え、いよいよ明日 『パリ・シャンゼリゼ』 にゴールします。

総合トップは Team SKY のエース、クリストファー・フルーム。

Team SKY は、異なる選手で2年連続の優勝を達成することになります。

それにしても、チームプリンシパルの デヴィッド・ブレイルスフォード氏 は今年も色々と大変だったのではないでしょうか。

強いチームを率いるということはとても大変なこと…色々な意味で勉強になります。

最終第21ステージ(ヴェルサイユ~パリ・シャンゼリゼ)は、7月21日(日)24:25~30:30 『J SPORTS 4』にて放映されます。


クイーンステージ

2013-07-18 | インポート
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先ほど、下北沢にある 『cafe sacoche』 にて、サッシャナビゲートのラジオ番組 『J-WAVE BEAT PLANET』 の出張生中継があり、約15分ほど出演してきました。

FMの生放送があんなに手軽な方法でできてしまうことに感激

そして、このあと19時より 『J SPORTS 4』 にて、今年の 『ツール・ド・フランス』 のクイーンステージとなる第18ステージの解説を担当します。

伝説の峠、『ラルプ・デュエズ』 を2回登るステージで何かが起こるのか?


サイクリングイベント

2013-07-16 | インポート
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本日、宇都宮ブリッツェンの個人支援者の方々と宇都宮近郊を約40kmほどを走るサイクリングイベントに参加してきました。

私は左胸に痛みを感じていたのでサイクリングはパスし、チームカーを運転して参加者の皆さんのサポートを担当しました。

それにしても改めて宇都宮周辺というのはサイクリングに適した場所だと感じます。

宇都宮には、アジア最大規模のワンデーレース 『JAPAN CUP』 が存在し、国内最大の地域密着型チーム 『宇都宮ブリッツェン』 が活動を続けています。

『サイクルシティ宇都宮』 というキャッチは伊達ではありません

この先も自転車を中心とした事業がこの街でどんどん発展していくことは間違いないと思います。


価値ある敗北

2013-07-14 | インポート
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photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

本日、Jプロツアー第9戦の 『JBCF石川ロードレース』 が開催され、Team UKYO のアタッカー、阿部嵩之選手がレース序盤から飛び出してゴールまで逃げ切り、最後は3名でのゴールスプリントを制して今シーズン初優勝を飾りました。

宇都宮ブリッツェン勢では、阿部選手と同じタイミングで飛び出した若い堀選手が最後まで生き残り、僅差の2位でフィニッシュしています。

このレースが終わると公式戦が約1ヶ月間空くことから事実上の前半戦最終レースといえるJBCF石川ロードレース。

昨年、2戦連続ワン・ツー・スリーフィニッシュという良い結果を残した相性の良いレースでもあるので、苦しかったシーズン前半戦を良い形で締めくくる意味でもなんとしても結果が欲しい状況でした。

有力チームが海外遠征に出ている影響もあって出場選手数は若干少ないものの、難易度の高いコースなので十分に厳しい戦いが予想されるところ。

前半の動きを担当した若手選手のうちまずは堀選手がきっちりと6名の先頭集団に入り、その後のシャッフルで鈴木近成選手も先頭集団に合流して若手選手の動きで有利な展開を手に入れます。

予定ではこのあと鈴木真理選手が先頭集団に上がって勝負を仕掛ける流れではありましたが、結局先頭集団がそのまま逃げ切ることになり、宇都宮出身の若手二人が勝負を請け負うことになりました。

これまでであれば最終局面で先頭から千切れて終わり…という展開が多かった彼らですが、今日は二人でしっかりと考え最後の最後まで優勝争いを演じたのです。

結局、本場オランダのレースで2勝を挙げた実績を持つ逃げのスペシャリスト阿部選手に敗れてしまいましたが、それでも、堀選手が2位、近成選手が4位というリザルトは大きな価値があると感じています。

鈴木真理選手はメイン集団のアタマを獲っているので、先頭集団に合流してさえいれば勝っていた可能性はかなり高かったでしょう。

今シーズンのチーム初勝利と鈴木真理選手の完全復活はお預けとなりましたが、それでもそれに近いだけの内容のあるレースでした。

若手が勝負を託された展開の中で彼らが責任を持って戦えたことは宇都宮ブリッツェンにとって大きな財産となります。

もちろん今日のレースで我々は敗者であり、優勝した阿部選手がとても強かったのは事実ではあります。

このあと次のレースまで少し時間が空きますが、前半戦を支えてくれた中村選手や飯野選手がかなりボロボロの状態でもあり、休みが必要な選手はしっかりと休み、状態が改善してきている選手は流れを継続しながらシーズン後半戦に向けて準備を進めていきたいと思います。


再会

2013-07-12 | インポート
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本日、カットの予約をしていた 『QUALITA』 さんへ行くと見覚えのある青年が散髪をしていました。

スーパーサブの初山選手(現ブリヂストン・アンカー)です。

そして、昨夜のJスポーツ中継では宇都宮ブリッツェンのエースを務めた増田選手(現:キャノンデールプロサイクリング)と一緒でした。

増田選手も放送前に宇都宮で途中下車して散髪してからお台場入りしたとのこと。

移籍の多いこの世界ではチームが変わると“他人”となってしまうことがある意味標準だったりしますが、地域密着型チームの宇都宮ブリッツェンに関してはいつまでも“仲間”としての気持ちが継続します。

きっと宇都宮という街が持つ魅力なのでしょう


引退後の方向性

2013-07-10 | インポート
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先日フランスへ行った際にほぼ毎日行動を共にした白戸さんは現役のトライアスリート。

しかし現役アスリートとはいっても、実際には多くの事業を手掛けている実業家であり、自転車ロードレース中継の実況もこなしてしまうマルチな方です。

フランス滞在中も毎朝早起きしてランニングをこなし、ホテルにプールがあれば褐色の肌でバタフライを決めてしまいます!

色白夜型不健康人間の私とは対照的です…

同様の観点でツールの現場に行って感じたことは、引退後の元選手の体型がほぼ真っ二つにわかれているということ。

引退後もしっかりと運動を続け、選手時代と変わらない体型を維持している元選手がいると思えば、一瞬見ただけでは誰だかわからないほど変わり果て、しかも人前で豪快にタバコをプカプカしている元選手もいました。

同じ元アスリートなのに、引退したあとの方向性がここまで大きく分かれてしまうのはいったい何故なのでしょうか?

それにしてもプールが似合う男になりたい…

まずは運動しないといけませんね


違和感…

2013-07-08 | インポート
第100回 『ツール・ド・フランス』 は、当初それほど重要とは考えられていなかったピレネー山脈での戦いで早くも大きく動きだしました。

ピレネー初日の第8ステージでは Team SKY の圧倒的なチーム力に支えられた優勝候補最右翼のクリス・フルームがライバル勢を大きく引き離し、『ツールは既に終わった』 という記事を生み出すほどの強さでステージ優勝を飾って待望のマイヨ・ジョーヌを獲得しました。

しかし、翌第9ステージでは状況が一変し、ガーミン・シャープの捨て身の攻撃を皮切りに、強力なモビスター勢がレース中盤以降攻勢を引き継いだ結果、Team SKY のアシストが崩壊。

レース中盤にしてマイヨ・ジョーヌのフルームが完全に孤立するというまさかの展開に陥ります。

それでもフルームは落ち着いて立ち回り、また、レース後半はライバル勢も消耗して効果的な波状攻撃を生み出せなかったこともあって、なんとかマイヨ・ジョーヌを守ることに成功しました。

ただし、完璧だと思われていた Team SKY が大きく弱みをみせたことで、最終週のアルプスでの戦いがより面白くなってきたことは間違いありません。

そんな波乱の展開を魅せる 『ツール・ド・フランス』 ですが、一方でゴール後に違和感を感じる状況が続いています。

第8ステージ&第9ステージ後の記者会見でマイヨ・ジョーヌを着用するフルームに対して、『あなたはドーピングに手を染めていないと誓えますか?』 という直接的な質問が浴びせられているというのです。

現在の自転車ロードレースを取り巻く状況を考えればある意味で仕方はないのですが、『メディア・リンチ』 とも表現されるあまり歓迎されないトレンドが行き過ぎた領域にまで達してしまっている感じがします。

現地では、ランス・アームストロングに対して疑惑の目を向け続けて名声を得たジャーナリストなどに記者会見会場で専門のテレビ取材班などがつき、選手に対して辛辣な質問をぶつけている様子を逆に取材されているというような特殊な状況が生まれていました。

『アームストロングの次は Team SKY』

普通に考えれば Team SKY は最も厳しいチーム内ドーピング規定を採用しており、過去のあるリースのチームやバルベルデのチームに比べれば叩かれる理由は少ないはずです…

だからこそ何かあった時のインパクトは大きい(ジャーナリストにとって)ということのでしょうか。

連日のフルームに対する厳しい質問をみていると、『何か噂や証拠でもあるのか?』 とこちらまで疑心暗鬼になってしまいます。

現在、現地フランスでの 『ツール・ド・フランス』 に対する見方は大きく分けて3つに分かれていると言われています。

・根っからの自転車ロードレースファンで 『ドーピング問題はある意味で仕方ない』 と受け入れている人たち

・ドーピングスキャンダル自体にニュース性と興味を持ってそれらも含めながらツールを観戦している人たち

・近年の度重なるドーピング関連のニュースに嫌気がさして自転車ロードレース自体を軽蔑して興味を失ってしまった人たち

正直、私自身も解説の仕事をしていていったいどの層に向けて話をすれば良いのか混乱する時があります。

日本の視聴者の情報量の差は本場とは比較にならないほど大きなわけですから…

そもそも自転車ロードレース自体を知らない方から、ツールは知ってるけどドーピング問題については殆ど知らない方、一方で本場のファンにも負けないほどの情報量を持っている視聴者の方々もいます。

私自身は、アームストロングの時代のツールを伝え続けてきてやはり大きな責任を感じている部分があるので、基本的に過去や疑惑のある選手には心のなかで線を引いてしまっています。

しかし、同じ過去がある選手やチーム関係者でも、ガーミン・シャープの様に全てを認め洗いざらい喋った結果しっかりとしたアンチ・ドーピングポリシーを掲げて活動しているパターンもあれば、謹慎期間などを消化したものの基本的にはしらばっくれて逃げ通せる部分は最大限に活用しようとしているパターンもあります。

そして、そんなグレーな選手やチームほど何故か多くのファンがいたりもするのです。

自転車ロードレースが 『メディア・リンチ』 という呪縛から開放されるための究極の手段というのは、過去がある選手・スタッフを無慈悲にレース界から排除する、もしくは彼らが過去をうやむやにせず全てを語らなければ終わらないのだと思います。

リースは選手時代の薬物使用を認めましたがツールのタイトルは剥奪されていません。

選手を引退後、数多くの強いチームをつくってきましたがそこに所属した多くの選手から“チームぐるみだった”という証言が出ており、現在はその部分を追求されています。

しかしリースは、 『近年ぼくは自転車界がクリーンになるためのことを数多くやってきた』 と語って、チーム代表として選手たちにドーピングを指南したことは公には認めていません。

たしかにリースは 『バイオロジカルパスポート』 をロードレース界に導入した人物といえます。

ただし、疑惑を残している状態ではこれからどんなにプラスなことをしても、メディアという猛獣を黙らすことは難しいでしょう。

今のプロコンチネンタルチーム以上の自転車ロードレース界が本当に許容範囲内のクリーンさを獲得しているのであれば、いっそのことブラックな時代にレース界に関わった全ての選手や関係者を根こそぎ排除したらどうでしょうか?

それで全てが解決するならば、1998年に欧州でプロとして走ってしまった私自身も連帯責任ということで自転車界から葬り去られて構わないと思っています。

国でも会社でも、大きな組織で世間をにぎわす様な不祥事が起きてしまった際には、やはり関係したものというのは排除されるのが現代の流れです。

『そこまでしなくても…』 という対応を自転車ロードレース界全体がみせない限り、勝者への弾圧は今後も永遠に続いていく気がします。


イベントウィーク

2013-07-06 | インポート
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本日は、日中に 『東京スカイツリー』 で開催された ツール・ド・フランス のイベントに参加し、その後、那須へ移動して 『那須ロングライド』 の前夜祭に出席しました

明日は那須の大自然を満喫するロングライド本番となります

那須は本当にいいところなんです

こんな最高のロケーションのなかで公式レースが開催されたら幸せですね!

そして、、、

フルームと Team SKY 強すぎです

同部屋の中村キャプテンと普久原選手の3人で口をぽか~んと開けて 『J SPORTS LIVE+オンデマンド』 に食い入ってしまいました…


文化の違い

2013-07-04 | インポート
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ヨーロッパに行っていつも不思議に感じること、、、

縦列駐車の車間距離をみて 『これ、どうやって入れたの?』 or 『これ、どうやって出すんだろう?』

恐らく上の写真のドライバーは、前のクルマにそっとぶつけて少し前へ押し出し、後ろのクルマにもそっとぶつけて後ろへ下げて、何事もなかったように走り去っていくことでしょう。

日本でそれをやったら完全に 『事故扱い』 になってしまいますね。

まさに 『文化の違い』 です。

今年 『ツール・ド・フランス』 は記念すべき100回目の大会を迎えています。

そんなこともあり、解説の仕事をする上で、ツールの歴史の勉強をする機会が多々ありました。

そこで改めて感じたことがあります。

それは、自転車レースに対するこれまでの自分の認識とのギャップです。

私が自転車レースを観るようになったのは1984年頃から。

もちろん今と比べるとレースの内容もだいぶ違いましたが、大枠で見れば既に近代化されている時代と言っていいでしょう。

しかし 『ツール・ド・フランス』 がはじまった1900代初頭のレースというのは、苦しい肉体労働から逃げ出して一攫千金を狙う強者達の命がけの“見世物”であり、人が死ぬこともどこかで想定内だったようなある種のデスゲームだったといえます。

また、ナショナリズムを強く反映した時代もあり、戦争の匂いが漂う競争だったことも事実でしょう。

現代のツールを観ているとカッコ良さや華やかさが目立ちますが、自転車レースの本質というのは、直接的に人の命を奪わない殺し合いであり、生き残ったものが称賛されるある種残酷なスポーツなのです。

当時の選手たちは当たり前のように覚せい剤を使用して疲労を誤魔化し、肉体の限界を超越して戦いに勝とうとしていました。

言い換えれば、『誰が一番タフな男か?』 決める戦争と言えます。

心肺機能や優れた筋肉や美しいペダリングなどももちろん大切ですが、それらは自転車レースの根底にある本質を語る要素ではありません。

自転車選手というのは、カテゴリーで言えば 『兵士』 に近い存在なのだと思います。

『ツール・ド・フランス』 を目指すということは、即ち 『戦場へ行くことを志願する』 ということと同類の覚悟をしなければならないということなのです。

恐らく、これらの認識を持って自転車レースを観戦しているヨーロッパの人たちにとっては、ドーピングスキャンダルなどはあまり大きな問題に映っていなかったのかもしれません。

まさに 『文化の違い』 です。

しかし 『時代の変化』 という波は公平に全てのコンテンツに降り注いできます。

元々公開デスゲームの様な存在だった欧州の文化にも、当然のように健全性や公平性が求められるようになり、いま自転車レース界全体が“本質”と“時代の要求”の間で揺れ動いているように感じます。

一つ言えることは、もし、今後も自転車界が“本質”に固執するようなことがあれば、確実に“時代”に見捨てられ、このスポーツ自体が衰退していくことになるのでしょう。

自転車レースが持つ魅力というのは数えきれないほどたくさんあります。

ただし、変えなくてはいけないこと、捨てなくてはならないものがあるのも事実です。

例えそれが自転車レースの本質に近いものであったとしても、変われない者には未来は訪れないでしょう。