しゅ~くり~む ら

Osamu KURIMURA Official Blog

ツール・ド・フランス開幕!

2011-06-30 | インポート



世界最大の自転車ロードレース「ツール・ド・フランス」が、いよいよ7月2日(土)に開幕します

今年もスポーツ専門チャンネル「J SPORTS」で全ステージ生中継

毎年恒例のクイズコーナーでは宇都宮ブリッツェン関連のプレゼントも用意いたしました!

2011年ツールの優勝候補はやはりアルベルト・コンタドール。

ここまでグランツール6連覇中の「王者」がいつも通りの強さを発揮するのか注目されるところです。

開幕直前に新城選手(ユーロップカー)がセレクションから漏れるというニュースを聞いて残念な気持ちにもなりましたが、それでも「夏の祭典」の魅力は今年も健在

寝不足気味の3週間となりますが、ロードレースの魅力をたっぷりと楽しみたいと思います

レース開幕に先立ちまして、本日、6月30日(木)22:40~ J Sports Plus にて、2011年ツール・ド・フランスのチームプレゼンテーションの模様がLIve中継されます。

こちらもお楽しみに



東京は凄いなあ~

2011-06-28 | インポート
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八幡平の全日本選手権が終わってから、月曜日=JCFの評議委員会、火曜日=JCFのロード部会と、2日連続で赤坂の自転車会館に出張?してきました。

実業団連盟(JBCF)の事務所も赤坂なので目新しさはまったくないのですが、今回はJCF関係の会議が2連チャンだったので若干いつもとは違った感じではありました。

ちなみに「JCF」と「JBCF」の違いを分かりやすく説明すると…

JCF(財団法人日本自転車競技連盟) ⇒ JFA(財団法人日本サッカー協会)

JBCF(一般社団法人全日本実業団自転車競技連盟) ⇒ Jリーグ(社団法人日本プロサッカーリーグ)

もちろん厳密には違う部分もありますが、あくまでも分かりやすく比較するとこんな感じです。

私は現在、宇都宮ブリッツェンの監督を務めながら、JBCFの企画委員、JCFの評議委員、JCFロード部会員をそれぞれ兼務しています。

なんかこう書くと一見凄い?ように見えますが、宇都宮ブリッツェンの仕事以外については正直中心にいるわけではなく、あくまで「委員」というニュアンスのポジションです。

これらの「肩書き自体」にはまったくもって興味はありませんが、色々なことを学べる機会が多いので勉強にはなります。

そんなこんなでチームの仕事がまったくはかどらなかった2日間でしたが、別件の打合せで外苑前近辺にもちょこっと立ち寄ってみたところ、「宮サイクルステーション」のモデルとなった「ファンステ」を筆頭に、メーカー系の巨大なアンテナショップや、有名プロショップなどが都心の一等地に乱立してるじゃないですか

しかも街並みにちゃんと馴染んでいてオシャレな雰囲気… ま、まずい、知らなかった

「自転車はきてるよ、マジで!」と、力説する人が最近結構います。

正直、何がきてるのかよく理解していませんでしたが、本日遅ればせながらちょっぴり理解した気がします。

そんなこんなをトータルで考えられる天才な人、ホント自転車界に募集したいっすね…



自主性という絆

2011-06-26 | インポート
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本日、岩手県の八幡平で開催された『全日本選手権ロード』に於いて、チームメイト全員に守られた増田選手が5位のリザルトを残しました。

自転車ロードレースに於いて、通常「5位」という数字はそれほど大きく扱われることはありませんが、少なくとも現時点での我々にとってはとてつもなく大きな価値を持っている数字だと感じています。

今回、増田選手は、優勝した別府選手(レディオシャック)や2位の新城選手(ユーロップカー)などを含む5名の先頭集団でラストのゴールを迎えました。

最後の上りで増田選手がアタックを繰り返し、先頭集団を細分化したことは彼自身の力によるものですが、そこまでの200kmを走る中で様々なリスクを排除してくれたのは宇都宮ブリッツェンの他のメンバー達です。

皆、自らのリザルトを捨て、チーム内で最も可能性を持っている増田選手に対して大きな犠牲を払ってくれました。

もちろん、チームメイトなしで戦った別府選手や新城選手の力というのは間違いなく世界レベルです。

しかし、そんな彼らと、ゴールする30秒前まで優勝争いを繰り広げる状況を得られたことは、このチームがまた一つ階段を上がったことを意味しています。

トップアスリートというのは、基本的に自尊心が強く、他人に勝つことで自らのモチベーションを保つ思考を持っています。

「他人」というカテゴリーは、時にチームメイトも含まれ、「チーム内選手権」という言葉を生み出すことすらあります。

宇都宮ブリッツェンに所属している選手たちは、皆、個性が強く、決して「お利口さん」ばかりではありません。

にも関わらず、彼らは自発的に協力し合い、チームとしてのリザルトを求めていきました。

例えプライベートでは仲が悪かったとしても、レースのなかでは強烈な「絆」をみせてくれるのです。

このチームには自由があります。

しかし、根底には揺るがない信念があります。

選手をはじめ、スタッフや関係者たちは既存のカタチに従うのではなくて、自分たちでカタチを考え創りだしていく流れを持っているのです。

個の集合体。

それぞれの人材が120%の能力を発揮し、チームの価値と力を生み出す。

仲が良くても、慣れ合わない。

ライバルであり家族。

今年の全日本選手権で得た5位という結果は、我々にとって「自主性という絆」をカタチにした瞬間でもありました。

決して赤くならない青い炎を燃やしながらこれからも一歩ずつ前進していきます。



栗村御一行

2011-06-24 | インポート
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本日、全日本選手権ロードに出場するために岩手県の八幡平に入りました。

ホテルに着くと上記の歓迎ボードが…

最初は、『よしちゃんと予約されてるな』的な感じで軽く見流しましたが、よく見るとそれなりに違和感が

更に携帯で写真を撮ってよく見てみると、ある意味での芸術性を感じてしまいました

かなりシュールです…

全日本ジュニアに出場する高校競技部2校と、日本を代表するワークス系2チームを挟むように書かれた、「老人クラブ」と「栗村御一行」の文字…

偶然にしては完成度が高過ぎる気がします…

全日本選手権というレースは、選手が発する緊張感がいつもと違います。

選手たちが笑っていても、どこかいつもと違います。

このレースに限っては、スタート前の選手にはあまり近づかない方がいいかもしれません。

そんな、ピリっとした空気を一瞬和らげてくれたホテルの支配人に感謝いたします



お手入れいろいろ

2011-06-22 | インポート
Qua



本日、宇都宮ブリッツェンのヘアーメイクサプライヤーであります「QUALITA」さんで再びパーマネントをあててきました。

その際、ナ、ナント!ダメージヘア用のシャンプー&リンスを頂いてしまいました。

小滝さんありがとうございます。

次回はダメージフェース?用の洗顔薬物を頂けるとのこと…

7月の「ツール・ド・フランス」中継では、スタジオでの顔出しがあるので大変助かります!

アラフォーノーメイク男にとっては、ハイビジョン放送とかモザイクもんですからね

さて、そんな美のエキスパート小滝さんにナイスアドバイスをいただきました。

「カラーリングとかパーマとか今はいろんなオシャレがありますが、一番大切なのは髪のお手入れです。お手入れを並行して行わなければ折角のオシャレも台無しなんですよ!」

むむ!これってトレーニングにも通ずることです。

ただガムシャラにトレーニングを行って筋破壊を繰り返しても、筋肉のお手入れ(超回復)を行わなければ人間の体は強くなるどころか弱くなっていき、いずれ危険を感じた体が本来は70~80%付近にあるリミッターを50~60%くらいまで下げてしまって、「なんか最近心拍上がってないのに脚いっぱいになるんすよ」「休んでも元に戻りません」ってことになってしまいます…

で、このリミッターのリセットは意外と厄介な作業なのです。

一時的に競技を離れるとか、毎晩飲んだくれるとか、今までと正反対の刺激を体に与えて一度押されてしまった特定の運動に対する体の防衛本能を麻痺(リセット)させなくてはいけません。

何事も普段からのお手入れが大切ですね。

お手入れといえば、これからの季節ア◯コの毛のお手入れは効果ありますよ!

今年の夏は世の中節電でムレやすくなりますから、是非この機会に日本のア◯コの毛文化も欧米化してはどうでしょうか?

※関連記事

そういえば、このネタを書くと必ず「あんなこと書いて平気なんすか?」ってよく言われますが、ただの散髪の話ですし、欧米ではもはやスタンダードみたいっすからね



チャレンジャーとして

2011-06-20 | インポート
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photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS



昨日開催された「JBCF富士山ヒルクライム」に於いて、増田選手が先週に引き続いて再び優勝を飾りました!

今シーズン、Jプロツアー3勝目。

宇都宮ブリッツェンは、1年目と2年目のシーズンにそれぞれ2勝ずつ挙げているので、3勝という数字はシーズン最多勝利数を更新したことになります。

今年のチームは、これまでで最も厚い戦力を有していると言えます。

しかし、我々がいま目の当たりに成功というのは、このチームの純粋な力量を表しているとは思っていません。

今週末、日本一を決める戦い「全日本選手権ロード」が岩手県の八幡平で開催されます。

チームはそこに向けて士気を上げています。

好調の増田選手は、ナショナルチャンピオンジャージを本気で獲りたいと願っています。

しかし、我々が未だチャレンジャーであることになんら変化はありません。

全日本選手権ロードで宇都宮ブリッツェンが相手にするのは百戦錬磨のエリートライダー達です。

今年のジロを完走した別府選手(レディオシャック)。

ジロステージ3位、ツールステージ5位、世界選手権ロード9位の新城選手(ユーロップカー)。

これまで数多くの勝利を挙げてきた宮澤選手(ファルネーゼヴィーニ)、怪我から復帰中の土井選手(スキル・シマノ)。

40年の歴史を誇るシマノレーシングとブリヂストンアンカー。

アジアツアーランキング上位のアイサンレーシング。

その他、多くの戦歴を誇るチーム及び選手たちが本気で狙ってくるレースが全日本選手権ロードであり、我々がこのレースをチャレンジャーとして戦わなければならないのは紛れもない事実なのです。

驚異的な復活劇を遂げてくれた増田選手ですが、それでも先週の優勝が人生初だった事実を忘れてはいけません。

増田選手が2週連続優勝を飾ったことで、彼は間違いなく各チームのマーク対象選手になっていると思いますが、ダークホースの域は脱していないでしょう。

全日本選手権を戦う上で、私自身宇都宮ブリッツェンの選手たちには優勝を意識したレースをして欲しいと思っています。

しかし、その一方で、例え表彰台に絡むことが難しくなったとしても、10位争いでも、15位争いでも、最後まで真剣に走り抜いて欲しいとも思っています。

このチームはまだ優勝候補のチームではなく、勝てないとわかった瞬間にカッコよく勝負を捨てるほど成熟していないのです。

そして、チームを応援してくださる方々に対しても、私はこのチームの正確な実力を伝える義務があると感じています。

メジャースポーツであればメディアが真実をある程度伝えてくれるので、監督が「ぼくたちはどんなレースでも勝つことだけを考えて戦う」とカッコよく口にしたならば、「あいつは相当デカイ覚悟で挑むんだな」と評価されるかもしれません。

ただ、現状に於いてその様なコメントをすることは、「ただの自己満足監督」もしくは、「チームの長期的な展望を描けていないナル監督」になってしまいます。

一段飛ばし、ニ段飛ばしで階段を駆け上がることは、たしかにその瞬間は強い高揚感を得ることができますが、しかし、結局あとで飛ばした分を登り直すことになってしまうのです。

もし、今年の全日本選手権ロードで、宇都宮ブリッツェンの選手が3位表彰台に上がることができたならば、それは快挙という言葉を使って良いほどの結果であると認識しています。

6位以内に入れるならば、私自身が勝手に祝勝会?を開きます。

選手自身はこのブログを読んで「なにちっさいこと言ってるんすか!優勝を狙いますよ!」と思うでしょう。

それで良いと思いますし、むしろそうでないといけないと思います。

しかし、私自身は選手ではないですし、また、メジャースポーツの(現場)監督でもありません。

「一歩ずつ確実に」、それこそが遥か彼方の高い目標に辿り着くために唯一有効な手段であることを知っているつもりです。



本当に楽をしたければ…

2011-06-18 | インポート
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明日、Jプロツアー第6戦の「JBCF富士山ヒルクライム」が開催されます。

「栂池ヒルクライム」で優勝を飾った増田選手は、自身初となるルビーレッドジャージに身を包んで霊峰富士に挑むことになります。

ところで、ヒルクライムレースというのは文字通り登りのコースのみで勝敗を競うレースであり、下り区間はクルマか自走で下山するのが一般的です。

ですので、選手たちはゴール後に頂上で着る衣類をスタート前に運搬車に預けます。

本日のミーティング終了後、各選手たちが防寒着の入ったバッグを私の部屋に持ってきました。

そのバッグをみてみると…

むかし所属していたチームで配布されたものもチラホラ。

各選手に歴史ありです。

皆、様々なチームでいろんな経験(苦労)を積んできたからこそ、今の立場があり、そして今の活躍があるのだと思います。

結果が出ず、日も当たらず、そんな時間を体験したとしても、決して無駄なことではありません。

『苦労は買ってでもしろ』という言葉がありますが、これは苦労を推奨するものではなくて、本当の意味で楽をしたい人(選手)に当てはまる格言だと思っています。

つい、楽な方楽な方へと舵を切ってしまう人(選手)というのは、中長期的には「苦労」を選択していることになるからです。

究極の“ぐ~たら野郎”になりたければ、うまくいかないことを耐え忍び、解決したあとは「き、気持ちいい」と叫んでから、再び面倒なことを選択する。

その積み重ねが人(選手)を成長させ、真の“ぐ~たら君”を生むのです。



3つの被災地支援イベントなど

2011-06-16 | インポート



3月に起った大震災以降、宇都宮ブリッツェンはレース出場から遠ざかり、苦しい状況下でトレーニングや各種支援活動に専念してきました。

4月に入り、関西方面で急遽開催が決まったJプロツアーの2レースに出場し、その後キャンプを経て、「ツール・ド・熊野」や6月のJプロツアーを戦ってきました。

「自分たちは走れるのだろうか?」

そんな不安に支配されていた時期を乗り越え、選手たちの努力は形となって今に至っています。

しかし、日本がこの様な状況下に置かれている現在、スポーツチームという公共性のある団体である以上、競技だけに専念していれば良いわけではないことも強く認識しています。

宇都宮ブリッツェン(運営会社と関連法人)は、被災地支援イベント&プロジェクトとして、以下の3つを企画しています。


◆7月10日(日)

東日本大震災募金 スペシャルイベント 那須高原ロングライド with 宇都宮ブリッツェン

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イベントディレクターを柿沼コーチ&廣瀬キャプテンが務める、那須高原をたっぷりと楽しめるロングライドイベント(参加費の1割を義援金として被災地に送ります)。

脚力に合わせて、那須岳や那須高原などを走る3コースを用意。

エントリー締切は6月29日(水)。


◆7月24日(日)

うつのみやサイクルピクニック がんばれ東日本!復興イベント併催

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夏恒例!宇都宮の大自然を満喫するサイクリングイベント。

今年は、宇都宮ブリッツェンのユニフォームスポンサーである「株式会社コジマ」さんにご協賛いただく形で、被災地でもありまた現在も風評被害の影響を受ける栃木県を中心とした北関東地域の「食の安全」を訴える復興支援イベントを併催します。

脚力に合わせて3コースを用意(最長コース=105km)。

エントリー締切は7月11日(月)。


◆好評発売中

被災地応援プロジェクト ちゃりT 販売開始

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栃木県デザイン協会と宇都宮ブリッツェンがコラボレートして「被災地への思い」をTシャツにしました。

1枚ご購入いただくと、1,000円が義援金として被災地に送られます。

例えばこんなデザインのTシャツもあります(なんだか栗村だけいないような…あっ、いた!?)

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宇都宮ブリッツェンを運営しているサイクルスポーツマネージメント(株)の砂川代表をはじめ、普段は決して表に出ることはない多くの運営スタッフの皆さんや支援者の方々の努力に支えられながら、今後も宇都宮ブリッツェンは競技活動及び支援活動に力を入れて参ります。



どや顔再び

2011-06-14 | インポート
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photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS



“どや顔王子”こと、ブラウ・ブリッツェンの堀孝明選手(18)が、「JBCF栂池ヒルクライム」のE2クラスタで再び優勝を飾りました。

前回開催された「JBCF西日本クラシック」のE3クラスタで優勝し、今回は特進でE2クラスタへ出場した堀選手でしたが、2連勝したことで今週末の「JBCF富士山ヒルクライム」はJエリートツアー最高カテゴリーのE1へ出場することになりました。

E1で6位以内に入賞すると、Jプロツアーチームへの登録資格(JPTライダーズステイタス)を獲得することになるので、宇都宮ブリッツェンは堀選手をチームへ追加登録することが可能になります。

ただし!選手が強くなるには時間がかかります。

自転車関係のこともそうですが、人間としても色々なことを覚えていかなくてはいけません。

宇都宮ブリッツェンの選手たちと一緒にトレーニングしている堀選手は、若いロードレースの選手としてとても恵まれた環境に身を置いているといえます。

しかし、彼が素晴らしい選手になっていくためには、これから気の遠くなるような努力を繰り返す必要があります。

「栂池ヒルクライム」で記録した堀選手のタイムは53分24秒、もしJPTに出場していたら19位のタイムでした。

堀選手にはまだたっぷり時間があります。

背伸びをせず、まずは目の前にあるレースに集中しながら、一歩ずつ確実に階段を昇っていって欲しいものです。



喧嘩ばかりしてたのに…

2011-06-13 | インポート
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photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS



昨日開催されたJPT第5戦「JBCF栂池ヒルクライム」に於いて、完全復活を果たしたばかりの増田選手がコースレコードをマークして優勝を飾りました。

「コケるなよ!」と言ってヒヤヒヤしながら見ていた4月の「JBCF南紀白浜クリテリウム(辻選手が優勝)」。

「札立峠を日本人の中で一番先にクリアーしました」と聞かされ驚いた今季初の本格的なロードレースとなった「ツール・ド・熊野」。

ゴール後に「増田は強い」という言葉を多くの選手達から聞かされビックリした先週の「西日本クラシック」。

そして、とうとう昨日は“日本の山岳王”狩野選手に食らいつき、増田選手自身初となるメジャーレースでの優勝を飾ったのです。

UCIレースのツール・ド・熊野で総合9位(JPT登録の日本人選手としては3位)、西日本クラシック3位、そして栂池ヒルクライム優勝と続き、JPTランキング首位の選手が着るルビーレッドジャージもチームメイトの辻選手から引き継いでしまいました。

完全“以上”復活!

昨日のゴール後、チームメイトの中村選手と抱き合い目を潤ませた増田選手の姿をみて、「ミヤタ時代よく喧嘩してた二人なのになんだよそれ(笑」と心のなかで若干思いつつ、私も目頭が熱くなってしまいました。

怪我後、実際に増田選手が自転車に乗り始めたのは今年の2月末、まだ3ヶ月半しか経っていません。

昨年10月の大怪我のあと長い入院生活で寝たきり状態になり、辛いリハビリ期間を経てから自転車でのトレーニングを開始、宇都宮に引っ越してきて生活環境も変わっているので普通に考えると驚異的な復活劇です。

彼がこの期間どれだけ多くの努力をしてきたかは、彼と彼の家族にしかわかりません。

そんなリザルト上では完全“以上”復活の増田選手ですが、実際にはまだ腰に痛みを感じているので、無理せず大切に仕上げていく必要があります。

2週間後に迫った全日本選手権ロード(海外からも有力選手が帰国し日本一を決めるレース)は、チームとしても、そして、増田選手自身にとっても気合が入っている重要なレースです。

今年のはじめ、チームが設定した全日本選手権ロードの目標ベースリザルトは6位(ポジティブプランは3位表彰台)。

1年目の宇都宮ブリッツェンは、全日本選手権ロードで先頭グループにだれも残ることはできませんでした。

2年目の昨年、中村選手が苦しみながらも10位でゴール(チームのベースプラン)!

3年目の今年は、昨年を上回るリザルトを目指しますが、全体的にみてまだ国内トップチームとの力の差は少なからずあるのが現状です。

ですので、現実以上の過大評価(期待)は慎まないといけません。

今からの2週間、チームとして危機感を持ち、いかにこの差を埋める努力ができるかが、目標を達成する上でカギとなるでしょう。

もう一つの目標、Jプロツアーでの年間タイトル獲得についても、現状で宇都宮ブリッツェンは個人及びチームともトップに立っているものの、安心して自惚れてしまえばすぐにでも足元をすくわれてしまいます。

常に自分を知り、地に足をつけて一歩ずつ目標に向かう。

これは、このブログを始めてからずっと書き続けていることです。

危機感を持った人間は、全ての質を高めて日常を過ごし、一定の期間を経て結果を残しはじめます。

一方、油断した人間というのは、日常の行動のなかで細かな一つ一つの質を落とし、それが積み重なってある程度時間をかけて価値を下げはじめます。

宇都宮ブリッツェンには、マクロな目標と、短期的なリアルな目標が、明確に設定されいます。

マクロな目標というのは、目標というよりは理念に近いかもしれません。

自分たちがどちらの方向へ歩いていかなければならないかを常に監視し教えてくれます。

リアルな目標は、この理念の上に存在しており、僕たちはそれを一つ一つクリアーしながら進化を続けていくとになります。

増田選手の活躍から我々が学ぶべきことはたくさんあります。

それらを踏まえた上で、決して慢心せず、いつもの様に淡々と努力を続けていきたいと思います。



どや顔のホープ

2011-06-10 | インポート
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photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS



先週末に広島中央森林公園で開催された「第45回JBCF西日本クラシック」に於いて、宇都宮ブリッツェンの下部組織である「ブラウ・ブリッツェン」の若手のホープ、堀孝明選手(18)がJエリートツアーのE3クラスタで優勝を飾りました。

レースの写真を見たチーム関係者が「イイどや顔してるねぇ」と言ってるのを聞き、「どや顔」がどんな表情を指すのかちゃんと理解していなかった自分はついググってしまいました…

《「どや」は「どうだ」の意の関西方言》 得意顔 のこと。
自らの功を誇り「どうだ」と自慢している顔。

とのこと…

そして、阪本カメラマンが撮影したレース画像をチェックしていると、『どや顔』のお手本の様な堀選手の写真を見つけました。

斧理事長を見る彼の力強い表情に大物の片鱗を感じます!

どんなレースでも勝つことは簡単ではありません。

練習では強いけどレースで結果を残せない選手というのは意外と多くいます。

堀選手が優勝した「E3クラスタ」はJBCFロードシリーズの初級カテゴリーなので、堀選手には今後超えなくてはいけない壁がまだたくさんありますが、まず最初のステップを踏んだことは評価して良いと思います。

さて、そんな下部組織を持つ地域密着型チームの宇都宮ブリッツェンが目指しているのは、ヨーロッパに多く存在している地域密着型のクラブチームの形式です。

今年のジロ・デ・イタリアで大活躍したチームレディオシャックの別府選手も、かつてはフランスの名門クラブチームである「ラポム・マルセイユ」に所属して、フランス国内のシリーズ戦やUCIレースなどを転戦していました。

「ラポム・マルセイユ」は、宇都宮ブリッツェンと同じくUCIコンチネンタルチームで、フランス国内のシリーズ戦と、各国のUCIレースを主戦場としています。

チーム規模が最も大きかった時は、その予算は1億円近かったと言われていますが、それだけの大口スポンサーを得ていた時でもチーム名は企業名ではなくて「ラポム・マルセイユ」のままでした。

そして、名門「ラポム・マルセイユ」のベースとなっているのが、「ヴェロクラブ・ラポム・マルセイユ」です。

こちらの「ヴェロクラブ・ラポム・マルセイユ」は、子供からおじさんレーサーまで、いわば誰でも加入できるいわゆるクラブチームとなっています。

「ヴェロクラブ・ラポム・マルセイユ」が参加するレースというのは、フランス国内で細かくカテゴリー分けされたアマチュアレースになります。

これらを分かりやすく説明するために強引に日本の現状へ当てはめてみると、、、


◆海外プロチーム(プロチーム、コンチプロなど) ⇒ 国内プロチーム(アイサン、アンカー、シマノ、マトリックス、NIPPOなど)
出場レース ⇒ 世界中のUCIレース(ハイカテゴリー)
※現状では国内のプロチームのレベルは宇都宮ブリッツェンとさほど変わらず出場しているUCIレースもローカテゴリー


◆海外トップクラブチーム(ラポムマルセイユなど) ⇒ 国内地域型チーム&クラブチーム(宇都宮、湘南、奈良、ショップ系クラブチーム、大学チームなど)
出場レース ⇒ 各国シリーズ戦(日本ではJプロツアーなど)及び、UCIレース(ローカテゴリー)


◆海外クラブチーム(VCラポムなど) ⇒ 国内各クラブチーム(ブラウ・ブリッツェン、湘南や奈良の下部チーム、ショップ系クラブチームなど)
出場レース ⇒ 各国アマチュアレース(日本ではJエリートツアーやJCRCなど)
※このほか日本には学校スポーツもあるので高体連や学連のレースも存在している


かなりざっくりとしているので細かなところは気にしないでいただきたいですが、大まかに説明するとこんな括りになっています。

宇都宮ブリッツェンの役割は、ブラウ・ブリッツェンで地域の優秀な若い選手を発掘し、国内シリーズ戦や地域のUCIレースを戦う宇都宮ブリッツェンに昇格させ、選手を安定的に発掘育成しながら日本国内に於けるレースピラミッドを構築することです。

現状での宇都宮ブリッツェンの目標というのは、Jプロツアーでの年間タイトルを獲得することや、国内のUCIレースで結果を残すことです。

しかし、これらの目標が達成され、更にチームの経済基盤も強化されるならば、宇都宮ブリッツェンの上部組織(企業名がチーム名となるいわゆるプロチーム)が創設されて、いつかツール・ド・フランスを目指す時が来るかもしれません。

ただ、その様な理想的な展開が訪れたとしても、地域型クラブチームのブラウ・ブリッツェンと、地域型コンチネンタルチームの宇都宮ブリッツェン、そして国内のレースシリーズは引き続き大切にすることになります。

ちょっと長くなってしまいましたが、そんなフィロソフィーを持つ宇都宮ブリッツェンにとって、ブラウ・ブリッツェンの堀選手が挙げた勝利というのは、遠い未来に存在する大きな目標に向けての重要な一歩となるのです。



思い出の日比谷公園

2011-06-08 | インポート
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本日、宇都宮ブリッツェンのサプライヤーさんである「株式会社東商会」さんの創業100周年記念式典に出席してきました。

会場に向かう途中、ツアー・オブ・ジャパンの東京ステージのスタート地点「日比谷公園」前を通り、「こんな東京の中心部でレースしてたなんて凄いことだなあ」と改めて感心してしまいました。

ツアー・オブ・ジャパンには、選手・スタッフを通して第1回大会から1年を除いて全て参加してきたので、開催中止となってしまった今年はなんとなく寂しい気がします。

話しは変わりますが、昔、ある先輩に「おまえが上になったら後輩におごってやれよ」と言われ、よくご飯代などを出してもらっていました。

自分がおっさんになってからはその教えを守って、なるべく後輩などにはおごるようにしています。

この先輩から言われた言葉は、自分のなかで何故かとても印象に残っていて、今でも心のなかに染み着いています。

自分は中学生の時に、ツール・ド・フランスをテレビで観てプロになることを夢見、その後17歳で高校を中退してフランスに渡ってプロを目指し、5流選手で終わってしまったけどなんとかプロ選手になって、そして運命に導かれるように今もまだレースの世界に残っています。

恩返し…

選手時代はチームのスタッフさんたちにお世話になりました。

なので、自分が選手を引退してからはスタッフになって、ある意味で選手たちに恩返しをしています。

そしてチームを運営する立場になってからは、レースを主催してくださるオーガナイザーの方々にお世話になっています。

もしレースが無くなれば、チームの存在はある意味で無になってしまうわけですから…

そういった観点では、自分の次の恩返しはレースの世界を作ることになるのでしょうか?

宇都宮ブリッツェンの選手たちには、いま自分たちがやっていることを時が来たら順次引き継いで欲しいと伝えています。

自分は国内の実業団チームとしては契約選手第一号となりました。

その後、契約が発生する形での監督業を10年続けてきました。

自転車ロードレース解説者としてもすでに11年目となります。

この全てを次世代の人たちに順次引き継いでいって欲しいと考えています。

そして、自分は次の“職”を切り開いていかなくてはいけません。

正直、自分自身の保身も考えたいところてすが、需要がなくなり、新たな分野に進むパワーがなくなった時は、潔く引退したいです。

夢を請け負う場所に、想いのない人間が残っていれば、確実に老害になってしまいますからね…

思い出の場所、日比谷公園の横を早歩きで急ぎながらそんなことを思いました。



日本は広かった…

2011-06-06 | インポート
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photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS



広島で開催された「JBCF西日本クラシック」に出場してきました。

結果は、昨シーズンの王者「シマノレーシング」が高いチーム力を発揮しワンツーフィニッシュ…

そんな中で、宇都宮ブリッツェンの増田選手がライバルたちを唸らせる“脚を魅せて”3位でゴール。

辻選手も9位でゴールしてルビーレッドジャージを再び奪い返しました!

まだ、上位チームとの力の差は少なからずありますが、発足3年目の宇都宮ブリッツェンは着実に進化を続けています。

それにしても、、、やはり広島は遠いです…

前回のブログで調子に乗ったことを書きましたが、自分はまだまだ「青二才」っすね。

48時間で1,900kmのクルマ移動+3時間の重要なレースを戦う選手たちは「まじ、ぱねぇっす!(青二才風)」

ちなみに、ローテーションで運転を担当する選手のふくらはぎがレース中に痙攣を起こすことがあるらしく、チーム予算が増えたら常駐メカニックさん募集しなければ!





日本は小さくなってる?

2011-06-04 | インポート
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明日、Jプロツアー第4戦の「JBCF西日本クラシック」が、広島県の中央森林公園で開催されます。

“クラシック”という名が示すように、今年で45回目を迎える伝統のレース。

ほぼ全ての有力チームが集結し、ある意味で「ツール・ド・熊野」よりもフルメンバーに近い内容のレースとなります。

また、日本一を決める戦い「全日本選手権ロード(6/26岩手県八幡平)」の前に行われる最後のロードレースでもあり、前哨戦的な意味合いも含めて重要な日になることは間違いありません。

宇都宮ブリッツェンは、レース前日となる今日、宇都宮から約950km(約12時間)の道のりをチームカーで移動しました。

正直、選手たちにとってはキツイ移動となっているでしょう。

しかし、クルマを運転する自分にとっては、何故か年々長距離移動の感覚的距離というか、感じる時間が短くなってきています。

“あっという間”とまでは言いませんが、本日も比較的すぐに広島に着きました。

しかも、昨夜は終電で約3時間かけて宇都宮に移動し、仮眠してすぐに広島へ移動したので若干のタイトスケジュールだったにも関わらずです。

「あれ?なんか日本小さくなってる?」

「年を取ると1年が過ぎるのが早く感じる」という言葉をよく聞きますが、自分はこれまでその感覚を感じたことがありませんでした…、がしかし!“1年“”ではなくて“広島”が近く感じるようになってるのは間違いないようです。

これって何故なんでしょうか?

このままいくと、60歳になる頃には「ちょっとそこまで行ってくらあ」的な感覚で本州縦断運転をこなせるようになるのでしょうか?

今からとても、楽しみです

明日のレース、応援してくださる皆さんのためにもがんばります

そして、レース後の復路950kmのドライブも楽しみです



後手後手…

2011-06-02 | インポート



時間がないと、色々なことが後手後手になります。

全てにおいて、まずは仕事が優先…

その仕事のなかにも優先順位が発生し、ボランティア的(金銭が発生しない先行投資的)な作業はどうしても後回しになってしまいます。

しかしこのボランティア的な作業の重要性が大きく、ここを怠ると、自分と周りの人達の未来が狭まってくるのです。

身の周りににあるレギュラーワークの質を落としては本末転倒だけど、新たな分野を開拓しなければ夢は叶いません。

結局、犠牲になるのは“人との繋がり”と“自分磨き?”の時間…


・周りに「自転車っていいっすよ」と言っている本人が自転車に乗っていなければ説得力なし…

→もっと脂肪を落として筋肉をつけたい!


・クルマの洗車と部屋の掃除もしたいけど…

→全ては身の周りの整理整頓から!


・脚の毛とア◯コの毛を剃る時間もなし…(注:参照

→トゥルントゥルンになりたい!


2日に1度更新と決めたこのブログの存在も、最近はズッシリ感満載です

き、気持ちいい~