しゅ~くり~む ら

Osamu KURIMURA Official Blog

ツール・ド・おフランス!

2010-06-29 | インポート
今年もやって参りました!

フランスの夏の風物詩、そして世界最大級のスポーツイベントである「ツール・ド・フランス」が

もちろん、「J SPORTS」で全ステージLive中継します

新城選手のツール出場も決まり、そして、ナント奥さん、宇都宮ブリッツェンの某選手の解説デビューのウワサもあるんです

私も、チームプレゼンテーションを含めて全10ステージの解説を担当します

ツールが終わると必ず「燃え尽き症候群」気味になりますが、ドエムを自称している人間にとっては、まあ、「燃え尽き症候群」も一種の活力になったりするのです

まずは、7月1日深夜に放送される「チームプレゼンテーション」でテンションちょい上げでいきましょう

ちなみに、この「チームプレゼンテーション」のLive放送は、初の試みとなります

どんな感動が待っているのか

今からワクワクしますね


日本一の男が決まる

2010-06-28 | インポート
まずは、宮澤選手おめでとう!

個人的に心の中で優勝候補(希望ではなくて冷静に考えて)に挙げていたので、ゴール後に優勝した宮澤選手と握手をした時はなんとなく感じるものがありました。

そして、8年連続全日本表彰台(3位以内)という快挙を達成して、惜しまれながら引退することになった野寺選手も本当にお疲れ様でした。

今年も、全日本選手権というレースは、様々なドラマを生み出したと思います。

宇都宮ブリッツェンでは、この2年間苦悩の時期を味わってきた中村選手が、全日本選手権ロードでの自己最高位となる10位でゴール。

宇都宮ブリッツェンが、いつかこのレースでの優勝候補に挙がる日が来ると信じていますが、現状のチーム力と環境を考えれば、まずは最低限の結果を残せたと感じています。

そして、今回のレースでは、中村選手の一つ前の9位に、中村選手の元同僚である増田選手がゴールしていました。

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[2006年の全日本選手権で二人でゴールにたどり着く中村選手と増田選手]

2006年の全日本選手権ロードで、この2人は終盤パンクに見舞われて、エースの鈴木真理選手を助ける事ができずに遅れてゴールに辿りついたことがありました。

この時2人は、22~23歳だったでしょうか。

あれから4年の歳月が経ち、増田選手は膝の故障と度重なる事故で負った大怪我から復帰して、再びトップレベルのレースで活躍しています。

そして中村選手も、先に書いたように彼本来の力を取り戻しつつあり、先頭集団の光景を見れる位置まで再び上がってきました。

自転車ロードレースが教えてくれることの一つに、「諦めない」というキーワードがあります。

いま、トップレベルで活躍している殆どの選手たちが、過去のどこかに於いて大小様々な挫折を味わい、時には長期間レースから遠ざかることを強いられた選手もいたことでしょう。

自転車ロードレースは、「粘り強く進むことの大切さを教えてくれる」偉大なスポーツの一つだと思います。


誰もが勝利を目指すレース

2010-06-25 | インポート
明日、26日(土)に全日本選手権アンダー23ロードが、明後日27日(日)に全日本選手権エリートロードがそれぞれ開催されます。

各年代、そして、女子も含めた自転車ロードレースの日本一を決める大会です。

世界的にも、この6月27日日曜日にナショナル選手権を開催する国は多く、ツール・ド・フランス開幕を前にして、各国のナショナルチャンピオンが続々と決まっていきます。

ナショナルチャンピオンに輝いた選手には、チャンピオンの証である「ナショナルチャンピオンジャージ」が授与され、翌年の同大会までの1年間、この名誉あるジャージをあらゆるレースで着用することが許されるのです。

ところで、、、

現在、日本に存在しているロードチームや、選手、そして関係者、更にはジャーナリストというのは、その評価基準や、価値観が、見事なまでにバラバラとなっています。

我々のように国内での基盤をまず作りたいと訴えているチーム、いや本場で戦わなくては意味がないと主張するチーム、まずはアジアでしょうと考えているチーム…

全てが正論で、ある意味で間違いではないのですが、観ている方々からは、正直、いったいどのチームが一番強くて、誰が最強なのかさっぱり分からないという意見をよく耳にします。

各チームがそれぞれ違った土俵に重点を置いているので、何がなんだか分からなくなるのは当然なのかもしれません。

しかし、そんな疑問を唯一すっきりさせてくれるレースがあります。

それが全日本選手権ロードなのです!

もちろん、チームによって出場選手数にバラつきがありますし、絶対的な力を持っているであろう日本最強の男、新城選手などは単独での参加となっており、レース展開における有利不利はそれなりに存在しています。

それでも、このレースを「調整レース」として、次に向かう選手というのは殆ど聞いたことがありません。

全日本選手権ロードというのは、このレースで全てが完結します。

レース内容が良い悪いという類の話も普段よりかは表面化せず、結果の重みが最もあるレースと言えるでしょう。

普段は、本場欧州やアジアツアーなどのレベルの高いレースを崇拝している選手たちも、何故か、日本人だけしか出場していない、ある意味で「レベルの低い」この全日本選手権に全力で挑むのです。

ファンも、ジャーナリストも、このレースで勝った者が「日本一」というコンセンサスのもと注目するので、変な「色メガネ」は存在しません。

要するに、ほぼ全ての選手たちがコンディションを整え、勝つという強いモチベーションを持って出場し、周りもそれに同調するレースが、全日本選手権ということになります。

一年に一度、ゴールした全ての選手に心から拍手を送りたくなるレースが、いよいよ開催されます。


地域密着の様々なカタチ

2010-06-23 | インポート
Kuota
[大自然に囲まれた美山での練習後、作業台にのせられる長沼選手のKUOTA“KOM”]

全日本までの重要な時間を美山町で過ごしています。

数日間でチームの力が劇的に変化することはありませんが、ここで共同生活をしていると何か“パワー”を得れる気がしてきます。

宇都宮ブリッツェンは、チームフィロソフィーとして「地域密着型チーム」というカタチを打ち出しているのはお馴染みだと思いますが、ここ美山町も「関西の自転車の聖地」として、違ったアプローチで「地域密着形式」での自転車文化の発展を目指しています。

ブラッキー中島氏は、「ウィーラースクール」というベルギーからやってきた子供向け自転車教室の代表として有名ですが、ボランティアベースでの活動のご苦労や、これからの展望&可能性などのお話を聞いていると、まさに、現在の宇都宮ブリッツェンのチーム運営と被ることだらけだなあと感じました。

事業を続けていくにはお金が必要なのは当然ですが、ビジネスオンリーになっても「大切な人たちが離れていく」という悲しい状態になる可能性が高く、やはり、“人のため”、“地域のため”、そして“自転車の素晴らしさを多くの人へ”という、ぶれないポリシーを持つ必要があることを再認識しました。

宇都宮にも美しい大自然がたくさん広がっていますが、遠く離れた美山の地で触れる自然のエネルギーを感じていると、色々なモチベーションが生まれてきます。

明日の夜、「全日本選手権ロード」が開催される広島中央森林公園に再び向かいます。

Blacky
[本業はフリーデザイナーを営んでいる中島氏が美山の自宅兼事務所で様々な業務に取り組む]


美山町ミニキャンプ

2010-06-21 | インポート
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[2010年のチームカーデザインを担当してくださったブラッキー中島さん邸に滞在中]

現在、京都の美山町に来ています。

昨日広島中央森林公園(宇都宮から片道約1000km)で開催された西日本実業団ロードから宇都宮に戻らず、来週末に同じく広島中央森林公園で開催される全日本選手権まで、美山町にあるブラッキー中島さんのご自宅に3泊ほど滞在させていただくことになっています。

全日本までの1週間をチームで動くことによって、ミニキャンプの様な効果を期待する要素もありますが、1週間の間に合計4000km(約48時間)を車で移動するのは体力的にも厳しく、また、移動に飛行機などを使えないチームの財政状況もあって、今回のブラッキーさんのご好意には大変感謝しています。

ブラッキー中島さんには、宇都宮ブリッツェンの立ち上げ時から様々な業務をお手伝いいただいており、今期もチームカーのデザインや、ポスター&チラシなどの作成を依頼しております。

また、子供向け自転車教室としてすっかりお馴染みになった「ウィーラースクールジャパン」の代表も務めており、自転車教室を活動の柱に掲げている宇都宮ブリッツェンにとっては、なくてはならない存在と言っても過言ではありません。

ここ美山町では、「美山サイクルロード」という一般公道を使用した歴史のあるロードレースが毎年開催されており、過去には、「全日本実業団対抗ロード」や、「ツアー・オブ・ジャパン」の前身だった「国際サイクルロード」でもこのコースが使用されたことがあります。

ロードレース経験者の多くが一度は訪れたことのある土地でもあり、今後、ブラッキー中島さんや、ガラパさん(自転車レース実況としてお馴染みで同じく美山町在住)の活動などにより、地域に根付いた形での自転車文化の発展が進む可能性が期待されるところです。

情熱と才能を多く持たれているブラッキー中島さんの「古民家再生住宅」で、全日本に向けて鋭気を養いたいと思います。

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[建築中の“美山サイクル合宿所(仮名)”でアルバイト]





ワールドカップを戦う和製プレイヤーたち

2010-06-19 | インポート
本日、「日本 対 オランダ」のゲームを広島のホテルで観戦しました。

最近では、サッカー評論家が巷に溢れているのでいろんな見方や評価があるでしょうが、5歳から10年ほどサッカーをかじっていた自分にとっては、“日本のサッカー界は凄いことを成し遂げているなあ”という驚きの感情しか沸いてきませんでした。

読売クラブの小学ユースでサッカーをやっていた頃、周りには、若かりし頃のラモスさんや、ジョージ与那城さんなどの、本場ブラジルからやってきたサッカー伝道師がたくさんいました。

読売クラブは、脱実業団的なクラブチームで、当時の日本リーグでは良い意味で異色の存在だったと思います。

あれから30年弱の月日が経ちましたが、海外でプレイする日本人プレイヤーが増える一方で、国内のJリーグのみで活動する代表選手も数多く活躍しており、また、海外で成功した選手がJリーグに再び戻ってくる例も多く見受けられたりします。

何よりも、海外のクラブで活躍する選手の殆どが、Jリーガー出身という事実があります。

“国内で安定的にそれなりのレベルまで選手が育つレース環境を作りたい”と考えている自分にとっては、Jリーグがやってきたことは本当にとてつもないことに映ってしまいます。

“すごい”、“すごい”、だけ言ってても、何も生まれないのは分かっていますが、まあ、すごいものは、“すごい”んです。

ただ、“すごい”、と思うのと同時に、“周りの見る目”というのが選手や環境が進化するよりも、更に速いスピード“肥えていく”という状況にも驚かされます。

きっと、なかでがんばっている人たちは、腹のなかで“みんな勝手なことばかり…”と、ストレスを溜める日々を送ってるのだろうなあ想像できたりしますが、その勝手な想いがプロスポーツを成り立たせている一面なのもまた事実なのでしょう。

程よい刺激を受けたところで、寝不足気味の脳を休めたいと思います。


若杉選手が一時休養

2010-06-17 | インポート
本日、解説を担当した「ツール・ド・スイス 第5ステージ」で、ケガや不調の影響で、約1年以上に渡って勝利から遠ざかっていたマルクス・ブルグハートが、嬉しい復活のステージ優勝を飾りました。

その影では、連日、必ず数件はクラッシュが発生し、選手がレースから去っていきます。

昨日もゴール前で派手なクラッシュが発生し、今期ケガで前半戦を棒に振っていて、ようやく戻ってきたばかりのハウッスラーが再びリタイヤに追い込まれました。

また、本日のステージでも、コーナーを曲がりきりなかった選手が観客の親子に突っ込み、選手と観客ともに病院に搬送されるという痛ましいクラッシュが発生…

冷静に考えると自転車レースはとても残酷であり、選手たちは常にケガ(命)の危険に晒されている状態にあります。

事故に逢わなくとも、レースやトレーニング自体が非常に過酷なこともあって、故障やオーバートレーニングに悩まされるトッププロも数多くいます。

昨日、今期宇都宮ブリッツェンに加入したばかりのルーキー若杉選手が、数週間の休養をとるよう、チーム側から指示を受けました。

この決定は、監督である私と、若杉選手と練習を共にしている柿沼コーチ、そして、若杉選手自身の意思を含めて決められました。

環境が変わった選手が、本来の力を失う現象はよくあることです。

その場合、練習を続けていって急にトンネルを抜ける選手もいれば、まとまった休みをとって急回復をみせる選手もいます。

若杉選手については、今期の不調についていくつかの要因が考えられてきましたが、ここへ来て再び状態が悪化したこともあり、検査を受けて数週間の休養をとることになりました。

自転車ロードレースは、弱き者、準備のできていない者を、完膚なきまでに叩き落とす残酷な面を持ったスポーツです。

レースのレベルが上がれば上がるほど、根性やトレーニングの質の影響は薄れていき、その選手が持つ資質が試されるようになります。

我々は、若杉選手に資質があると判断しています。

このまま消えていくのではなくて、いずれ中期的な超回復をみせてレースの現場に戻ってくると考えています。

苦しみのなかでなにかを見付けてくれれば、この時間も有益なものとなるでしょう。


オトコナガヌマ

2010-06-15 | インポート
5月のUCIレース連戦が終わり、休む間なくヒルクライム2連戦(富士山&栂池)が開催されました。

結果としては、宇都宮ブリッツェンの登りのエース、長沼選手は勝利を挙げることができませんでした。

私が宇都宮ブリッツェンに加入して半年が経ちましたが、これまで同じチームで活動したことのある選手もいれば、長沼選手の様に初めて同じチームで戦う選手もいます。

選手というのは、ある程度面識があって多くのレースでその選手の走りを見る機会があったとしても、同じチームで共に活動してみると、180度印象が変わるケースが多々あります。

また、チーム関係者やそのチームメイトたちから聞く選手の評判というのは、合っていることもあれば、まったく見当違いだと感じることもありました。

ファンが抱いているイメージと、チーム内で解釈されているイメージが大きくかけ離れていることも比較的多いでしょう。

私が宇都宮ブリッツェンに加入する前の長沼選手の印象というのは、「素直でおとなしい」というイメージでしたが、今はそれとは反対の印象を持っています。

長沼選手は、計算(考えて)して戦うタイプではなく、自らの感覚を非常に重要視する動物的な選手で、レースに集中している時の彼の言葉というのは、「言葉」ではなくて、むしろ、獲物を狙う動物が発する「音」に近い気がします。

彼のイメージを短い言葉で表現するならば、「職人」といった感じでしょうか?

そんな長沼選手は、普段、細かな不満や要望をあまり口にすることはありません。

強い選手のなかには、自らの心身の状態を細かく伝えてくる選手もいれば、日々不満を口に出してストレスを発散している選手もいます。

5月のUCIレースでの度重なる落車でコンディションを落としていたにも関わらず、淡々と期待されたレースをこなした長沼選手でしたが、思うような結果がでずに実際は相当なストレスを抱えていたはずです。

そんな彼が、先週開催された栂池ヒルクライムの決勝レースに於いて、自らのベストタイムを上回る記録で1番時計を叩き出しました!

このレースは、予選と決勝の合計タイムで順位が記録されるので、リザルト上は「優勝」ではなかったのですが、ずっと彼の活動を身近に見てきた私にとっては、まさに「沈黙の復活」と表現したくなるほどの走りであったのです。

「オトコナガヌマ」

クライマー特有の華奢な外見とは対照的な内面を持っている数少ない「特別な選手」のひとりです。


コンタドール 対 都市伝説?

2010-06-14 | インポート
ツール・ド・フランス前哨戦第1弾の「クリテリウム・デュ・ドーフィネ」が終了しました。

総合優勝は、レディオシャックのスロベニア人、ヤネス・ブライコヴィッチで、これまでもステージレーサーとして多くの評価を受けてきた彼が、いよいよメジャータイトルを獲得し、トップレーサーとしての階段を昇りはじめたように感じます。

そして、総合2位には、ツール・ド・フランス王者のアルベルト・コンタドールが入り、その実力の高さをしっかりアピール!

コンタドールは、レース開幕前からこのドーフィネを調整&機材テストで走ることを明言しており、力をセーブしながら優れたリザルトを残したことになります。

コンタドールの直接的なライバルになるであろう多くの選手たちは、もう一つのツール前哨戦である「ツール・ド・スイス」に出場しているので明確な比較がしにくい状況になってはいますが、コンタドールの順調な仕上がりぶりは誰の目にも明白であり、今年もツール優勝候補ナンバー1となるのは間違いないでしょう。

このあと、自分もツールの事前予想原稿などを書く機会が何度かあると思いますが、「穴」を狙わない限りは間違いなく優勝候補最右翼としてコンタドールの名前を挙げることになります。

ただし!近年、不吉な「都市伝説」を耳にすることが何度かありました…

それは、ある解説者が優勝候補に挙げた選手たちが、事故や病気、スキャンダルなどに逢って、優勝を逃すというウワサです。

もちろん、100%ではないのですが、偶然にしては確立が高いことに私も気づいています

自転車ロードレース界には、「アルカンシェルの呪い」という言葉もあります。

世界チャンピオンの証である、虹色のジャージを着用した選手は、不運や不調に悩まされ、満足な成績を残せない状態が近年続きました。

ただし、現アルカンシェル保持者のエバンスは、今期好調で既に何勝か挙げる活躍を魅せています!

ウワサはウワサ…

都市伝説はしょせん都市伝説…

今のコンタドールの強さは、こんな下らない文章を書きたくなるほど圧倒的で安定感があると感じます。


反応いろいろ

2010-06-11 | インポート
最近、ブログ更新が完全に後手にまわっています。

ネタ不足もあれば、時間のなさもあります…

ただ最大の理由は、多くを学べる環境にいるなかで、表現の難しさに直面しているのが筆(キータッチ)が進まない理由でしょうか?

宇都宮ブリッツェンというチームの監督になり、この半年間、これまでのチームでは経験しなかった様々な状況に出会うことができました。

それは、予想できていた難しさもあれば、予期できなかった難しさもあります。

現状、自転車マニア(ファン、選手、関係者など知識がある人たち)向けの表現方法というのは、ある程度理解できていると自負しています。

「こんな風に言えばポジティブなリアクションがあるだろうなあ」、「あんな風に言えばムキになる人が数人現れるだろうなあ」など、経験のある環境での立ち振る舞い方はなんとなく解っていたつもりでした。

しかし、「自転車のことはあまりorまったく知らないけど宇都宮ブリッツェンを応援している!」というファンの方々向けの表現方法というのは、正直自分のなかに経験値がなく、この半年間で様々な未知の反応に出会えることができたのです。

昔から常に自分のなかで肝に銘じていることの一つに、「大量の情報を配信するという行為」というのは、そこに戦略がなければ「裸で街を歩くのと同じ行為だ」という考えがあります。

ですので、もし自分が「裸で街を歩く」場合は、その全裸の自分を少し離れたビルの屋上あたりから観察する感覚を持ち合わせてないといけません。

要するに、全裸で歩いている自分を見て反応している人達を逆に観察し、そこから情報と経験を得る作業に繋げる必要があります。

自分の想ったことや感じたことをただ垂れ流しているだけでは、自分が目指しているものに繋がる情報を得ることができません。

理解できていることの一つに、「自転車マニア系」の人達にウケる表現方法というのは、「自転車の知識がないファン」の方々には誤解を招く表現に繋がり、逆のパターンというのは、マニア系の人達の反発を誘発する可能性があるということです。

すでに、10年間テレビ解説を担当しているので、これまでも解説の中身による視聴者の反応というものに触れる機会は多々ありました。

しかし、監督としての取り組み方としては、地域密着型チームの宇都宮ブリッツェンという媒体は、まったく新たな経験値を僕自身に与えてくれています。

冒頭に書いた、筆(キータッチ)が進まない理由というのは、現状、相反する反応を持つ受け取り手に対して、どこにプライオリティを置いた情報を配信すべきかを、まだ自分のなかで図りかねているからなのだと思います。

このブログのエントリーも、これまで同様に自分のなかでは「裸で街を歩く行為」の一環なのでしょう。

地域密着型プロリーグの構築&発展という、今は夢のような構想を実現するためには、今後も様々な環境に身を置いて色々な人達の反応にさらされる必要があるのでしょうが、処理能力の低い自分の脳みそでは、それらを有益な経験値に変換するのにいったいどれくらいの時間が費やされるのか不安だったりもします…

あ~、天才君になりたい


栃木県経済同友会

2010-06-09 | インポート
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本日、栃木県経済同友会主催の朝食会に参加させていただきました。

この席で、砂川社長とともに、宇都宮ブリッツェンの活動報告や自転車ロードレースの説明、更に自転車の持つ可能性やECOに貢献できる要素などを中心に、約40分間に渡ってプレゼンテーションを行いました。

栃木県の経済界の重鎮の方々を前に、かなり「カチコチ」となってプレゼンしたわけですが、やはりまだ色々な意味で認知度が低い“スポーツとしての自転車”について、少なからずお話させていただけたことはとても有意義だったと感じています。

宇都宮ブリッツェンで経験させていただく様々な取り組みというのは、自転車ロードレースに携わるようになってはや25年の年月が経とうとしている自分にとっても、未知の領域であることが多く、たくさんのことを勉強させていただくチャンスとなっています。

前向きなこと、困難なこと、歯がゆいこと、感動できること、そのすべてが必然であって、想おう方向へ進むためのエンジンとなっている気がする今日この頃です。


世界初!?ヘアーメイクサプライヤー

2010-06-08 | インポート
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[宇都宮ブリッツェンヘアーメイクサプライヤーの“QUALITA”でディレクターを務めている小滝氏]

本日、宇都宮ブリッツェンのオフィシャルサプライヤーの一つである“クアリータ”さんへカットに行ってきました

既に、宇都宮ブリッツェンの各選手たちのブログでも紹介されているお馴染みの美容室ではありますが、最近「男を捨て気味だった」私も、もう一度青春を取り戻すべく、イケメン美容師の小滝氏さんの元へ「か、かっこよくしてください」と無理やり押しかけてきました

クアリータさんは、完全予約制「個室形式」の美容室で、カット中はオシャレな店内で小滝さんと二人っきりになります

小滝さんは、宇都宮ブリッツェンのオフィシャルフォトグラファーである阪本カメラマンの幼馴染で、その阪本氏を通じて宇都宮ブリッツェンのヘアーメイクサプライヤーを担当して下さることになりました。

ちなみに、阪本カメラマンは廣瀬キャプテンと高校(作新学院)の同級生であり、廣瀬キャプテン、阪本カメラマン、小滝氏の1977年生まれトリオは、私のなかでは宇都宮を代表する「イケメントリオ」と位置づけています。

最初は少し緊張した「個室美容室」でしたが、聞き上手の小滝さんのトークにすっかりリラックスしてしまい、初めてとは思えない楽しい時間を過すことができました

それにしても、宇都宮はイケメン&キレイな女性が多い街な気がします。

美意識が高いのでしょうか?

そんな、宇都宮出身の廣瀬キャプテンが考える「強くてカッコイイチームが必要」というポリシーが、「ヘアーメイクサプライヤー」という斬新なカタチを生み出したのでしょう

明日は、「栃木県経済同友会」の朝食会でプレゼンテーションを行う予定になっているので、イケメンヘアーでしっかりとチームのアピールをしてきたいと思います。

QUALITA
http://www.qualita-phl.com/
栃木県宇都宮市中央5-1-15
028-623-1134


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今年2度目の富士山

2010-06-05 | インポート
先月のツアー・オブ・ジャパンで、「高揚」と「挫折」の両方を味わった富士山に再びやって参りました。

今期のJサイクルツアーで、最も豪華なメンバーが出場者リストに名を連ねていますが、宇都宮ブリッツェンの登りのエース長沼選手は決して万全とは言えないコンディションにあります。

そうは言っても、ルール上では「個人戦」のロードレースに於いては、選手交代という概念がありませんので、長沼選手はいつも通り準備をして、勝つためにスタートラインに立たなければなりません。

ヒルクライムレースでの勝利と、苦手なレースでも年間ポイントの累積を課せられている長沼選手にとっては、1年を通して手を(脚)を抜く暇がないのが現状です。

もしかすると、期待されているレースの多さでは、欧州の一流選手以上かもしれません。

正直、長沼選手と同世代の国内選手で、彼ほどに多くのものを背負って走っている選手はあまりいないと思います。

「この環境が長沼をより一層成長させるよ」

そんな励ましの言葉も今は何故か冷めた響きに聞こえてしまいます…

そこにレースがあるから走る、そこに山があるから上る。

現役を引退した人間からみると、本当に選手というのは尊敬すべき存在だと感じます。

彼らは良い意味で、野生を宿した戦う生き物です。

一年を通して、そんな彼らと一緒にいられることは、ある意味で幸せなのかもしれません。


レース報告会

2010-06-03 | インポート
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photo(c):Tatsuya.Sakamoto/STUDIO NOUTIS

昨日、宇都宮競輪場の「シアターホール」にて、2010年シーズン前半戦のレース報告会を行いました

シーズン中に報告会を行う試みはこれが初めてでしたが、運営スタッフの素晴らしい準備のお陰でとても有意義な会となり、参加者の皆さんにもロードレースの観方や魅力をある程度はお伝えできたのではないかと感じています。

今回、報告会にご参加いただいたのは、スポンサー様や支援者の皆様が中心で、一般公募は行わない形式での開催となりました。

ご参加いただいた方々のなかにはロードレース初心者の方も多く、映像と写真をシアターホールの大画面で上映しながらの報告会を見ていただいたあとに感想を伺ったところ、「普段はなかなか触れることのできない選手たちの活躍を知ることができて良かった」、「ロードレースの観方をはじめて理解した気がします」など、ただ単にレースの結果をお伝えしたのではない“リアクション”をいただくことができました。

自転車ロードレースの観戦方法や、映像の配信、根底にある観方や魅力の伝え方、そしてそれらに結びつく形でのビジネスモデルの構築など、日々頭を悩ますことが多いのが現状ですが、今回の試みで得たものはいくつかあります。

スタジアムスポーツではない自転車ロードレースは通常入場者収入を得ることはできませんが、今回のように一種の「パブリックビューイング」をドキュメンタリー系の映像を作成して地元の大ホールなどで上映すれば、“ホームゲームのない”自転車レースを地元の方々に定期的に楽しんでいただくことができ、そこで「報告」と「観戦」という一石二鳥の企画が成立することになります。

今回は、参加費として、お一人様¥2,000(軽食付)を頂きましたが、「¥2,000で有意義な時間を得ることができました、そこらの映画を観るよりも感動しました」といった有難いお言葉もいただけたので、より充実した映像を作れれば十分に興行として成立すると思われますし、決して潤沢ではないチーム運営費の捻出にプラスとなることも考えられます。

今期、Jサイクルツアーがレースの動画配信をはじめたこともあり、国内レースの観戦がこれまでよりも格段に身近になりました。

この映像をJサイクルツアーの登録チームが自由に使えれば、各チームがそれぞれにアレンジして、各スポンサーさんやファンの方々への報告に使用することもできます。

そうすれば、手間もそれほどかからずに済むでしょう。

基本的に、企業系のチームにはこういった作業は関係ありません。

企業系のチームを支えているのはファンの存在ではなくて、あくまでも親企業の「黒字」だからです。

ただし、親企業の従業員の方々にチームの活躍を知ってもらい、更に応援してもらえる環境を作れれば、企業系チームの殆どが達成できていない「活動費の還元」を、親会社に対して少しは行える(福利厚生として)かもしれません。


スポーツクロージング feeb

2010-06-01 | インポート
昨今、“自転車ブーム”と言われています。

そんなかでもロードバイクの人気は非常に高く、“ピタピタパンツ”を履いて路上を走るレーサーの姿をいたるところで目にします。

先日、テレビのロケで“ヤビツ峠”に行ってきたのですが、平日にも関わらず多くのサイクリストが頂上を目指して登っていました。

ピタピタパンツ、キモ~イ」と、女子高生に指を差されて笑われた、自分の現役時代とはまったくもって別世界になったものです…

あれから20年、あの時指を差して高笑いしていた女子高生も今はオバさんになり、もしかするとダイエットのために“セレブな乗りモノ”と認知されはじめているロードバイクにまたがっているかもしれません。

しかし、いくら世の中の認知度が上がったと言えども、“ピタピタパンツ”への抵抗感というものは消えることはないと思いますし、未だに“ピタピタパンツ”へ異常な反応を示す女子高生はいることでしょう…

オシャレに、快適に、そして安全に、スポーツバイクに乗りたい!

そんな願望は自分のなかにもずっとあります。

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本日、“feeb”という、スポーツとクロージングの融合をテーマにした新ブランドのディレクター&デザイナーである大澤謙治さんに、ITAL STYLE 宇都宮店でお会いしてきました。

ちなみに、ITAL STYLE さんには、昨年から宇都宮ブリッツェンのカジュアルウェアなどをサプライして頂いております。

今回、大澤さんにお会いして、一着のカーゴパンツを見せていただきました。

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ファッションに疎い自分にも、こだわりの作りが存分に伝わってきます。

これから製品化するブランドですので、今後も様々な試行錯誤が行われていくのでしょうが、きっと“大人のスポーツウェア”として、新たな境地を切り開いていくのでしょう。

楽しみです!

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また、宇都宮市内にお越しの際は、「ITAL STYLE 宇都宮店」にも是非寄ってみて下さい!

買い物中の廣瀬選手と長沼選手に会えるかもしれませんよ…