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寒い日々が続く
いや、続き過ぎる |
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冬は果てしなく、春は永久に巡ってこない ――
そんな錯覚にふと囚われる時もある |
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うち続く冬に、次第に心も凍てつき、
春を待つ希望すらも、かじかんでしまうのだ |
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おむの奴も、そんな気分らしい
もう冬の寒さにはうんざりだ ―― そんな表情だ |
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私たちは本来、季節の変化に敏感だけれど
春の気配を捉える感性も、今は萎えている |
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だから、意識して、希望を見いださねばならぬ
真剣に耳を澄ませば、春の足音が聞こえる筈なのだ |
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と、気持だけは先走るけれど、
冷気は否応なく、私たちの心身を責め苛む |
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―― そんなことを感じたり考えたりしながら、
私は今日も、水を飲みに行く |
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舌を刺すような冷たさは、いつものことで、
この水辺でも当分、春は感じられそうにない |
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だが、この時、水面の明るさが、妙に気になった
(なお今の場合、「水面」は「みなも」と読んで欲しい) |
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夕映えの空が水と重なって、
何とも言えない不思議な色を呈している |
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暮色が迫るこの風景には、或る種の暖かみがあり、
私はこれが春の気配だと直感した
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直感だから、理屈ではない
そう感じたかったから ―― 私は自分を騙したのかも |
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おむの奴に話してやろうと、上に戻ると、
奴は、丸くなって、寝ていた |
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終わりのない冬に疲弊してしまったかのような姿で、
奴は、小さな寝息を立て始めた |
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奴が起きる頃には、残照は消えているだろう
その時、奴は何を見、何を感じるのだろう |
広角での撮影がご専門なのでしょうか。
私も広角のレンズが欲しいのですが、
なにしろ貧乏でして……
オムさん、おかか先生の活躍いつも楽しみに
しています。
二年にも満たない月日ですが、
その間にも何人か、私に近しい人が、亡くなりました。
ご心中拝察いたします。春は必ず来ます。
どうぞ、お力落としのないように。
思ったらまた冬に逆戻り。野良には厳しいです。
友達が春を前に亡くなりました。それでも春は来るんです。
変なコメントで失礼します。