土佐のくじら

土佐の高知から、日本と世界の歴史と未来を語ろう。

明治維新の意義 その1 

2013-10-24 11:06:22 | 歴史の読み方

土佐のくじら(幸福うさぎ丸)です。

私が明治維新の意義と思っていることは、大きく分けて2点あります。
それは、軍事的側面と、経済的側面です。

軍事的側面から言えば、ほぼ、泥沼の内線になると思われていた幕末の日本が、
奇跡的に内戦をまぬがれ、ほぼ平和裏に統一国家へ生まれ変われたことです。

幕末の日本は、藩という、地方自治国家の集合体でした。
そして日本全土は、徳川幕府が朝廷の信任を得て、天下の政治を代行しておりました。

征夷大将軍の権限は、戦に限られますから、本来は武士に大してのみの権限はありませんが、
武士の統治権=土地の統治権という構図が、源頼朝以来700年以上に渡って続いておりましたので、
征夷大将軍が、日本の実質的な国王のような立場にあったのです。

しかし時は流れ、幕府の力が弱まり、結局薩長が連合して幕府を倒すのですが、
それまでの日本の歴史の流れなら、薩長幕府ができる見込みでした。

恐らく、当の薩長も、最初はその腹づもりだったかも知れません。
しかし、坂本龍馬などの活躍や、彼が残した思想によってそれは止まり、立憲君主制国家への道を日本は歩みます。

そして幕末期は、薩長や土佐そして幕府も、それぞれが本気で内戦を考えていましたから、
英仏米などから、大量の新兵器をそれぞれが買い込んでいました。

しかし結局、大きな内戦にはならず、士気の高い武士が多数国内に生き残った上で統一国家となり、
そして大量の武器弾薬が、日本国内に存在する現象が、幕末そして明治維新の頃の日本に、短期間で出現したのです。

これで実は、日本に侵略的意図を持っていた欧米列強は、日本に侵略できなくなったのです。
なぜなら欧米列強の軍は、遠くから船に乗ってやって来ます。
当時の船は、今のように大量の人間を一度に運ぶことはできません。

世界の主のような振る舞いをしていた、当時の欧米列強と言えども当時は、少人数による侵略以外の手段はなかったのです。
ですから、蒸気船や強力な砲弾等で脅し、相手の戦意を喪失させ、反発する気概をなくさせることで多くの植民地を得ていたのですね。

幕末の日本では欧米列強国の、この唯一の侵略の手法が使えなくなったのです。
なぜなら、当時の欧米列強国家から見れば、たとえ日本を攻撃できたとしても、支配することができなくなったからです。

当時既に、3000万人の人口を持つ日本を、ガップリ四つで支配するほどの軍人も武器も、実は列強諸国は持ってはいなかったのです。

アングロ・サクソン系は、元来人口が少ないですし、インドや他の植民地や中国などで、現実は手一杯だったはずなのですね。
ですから、日本に侵略を目的とした行動をしても、経済的に割が合わないので、結局日本をその後、攻撃すらもしなかったのです。

これが、明治維新の一番の意義です。

これは、現代日本でも同じことが言えますね。
地方分権は良いですけど、日本人は日本という国家意識の下、防衛面では結束していないといけないのです。
そうして、たとえ攻撃されたとしても、支配されないようにしないといけません。

この事実は、軍事行動=ビジネス感覚を古来より持たない日本人にとっては、とても理解しづらいことかも知れませんが、
侵略は軍事力を使ったビジネスですので、侵略されないようにするためには、相手にとって侵略することが割が合わないようにしないといけないのです。

そう、いまだ多くの国での軍事行動は、経済行動でもあるのですね。
ですから、日本を攻撃するのは、割が合わない・・・と思わせる、国家としての演出がどうしても必要なのです。

経済的にペイできるとなったら、日本を攻撃対象として見る国は、世界には山のように存在するのが現実ですし、
むしろ現状の日本は、中朝韓など、そういう国家に囲まれていると言えます。

そしてこれは、もしも・・・という範疇に入る話ですが、
現在世界の人口は、100億人に向かって激増しておりますね。
そして人口が激増する中、中東や東アジアで軍事的緊張が高まり、中国を筆頭に軍拡の時代が再来しております。

もしも、地球に侵略の意図を持つ宇宙の勢力などがあるとすれば、
日本の明治維新の世界版をやれば、防げることになりますよね。

彼らは宇宙船でくるのでしょうから、100億人の地球人に比べれば、大船団で来ようが所詮は少数勢力です。
地球規模の内戦を想定した武器弾薬を確保し、血気はやる地球人が、彼らから見れば原始的な地上勢力とは言え、
100億人もいれば、そう易々と地球を占領などできません。

彼らは宇宙船に乗って地球に来るくらいですから、科学技術などははるかに上でしょうけど、
彼らには少数で侵略する以外の方法論がないとすれば、幕末の列強と同じく、地球人を脅して支配する以外の方法論はないわけです。

まぁ、地球が各国々によって争いあい、植民地になった諸国のように、自分たちで敵を手引きするような、
愚かなことをしないという前提ですけどね。

とまぁ、人類が地球人という意識を持ち、そこそこのレベルの実質的兵器さえあれば、
つまり、全地球レベルでの維新が行えれば、地球外生命体は侵略できず割が合わないので、攻撃すらもしないのではないでしょうか?(笑)

そのためにはどうしても、今の世界が抱える、宗教問題を解決しないといけませんけど。

今の人類の、滅亡へのカウントダウンにも見える末期的な症状は、
ひょっとしたら、大きな大きな神仕組みの中にあるのやも知れませんね。


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4 コメント

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Unknown ()
2013-10-24 16:40:44
今ふと思ったずら(笑)

今、中朝韓が、日本を侵略しようと、虎視眈眈と狙っているけど、明治維新の世界バージョン、
つまり、大東共栄圏の地球版をやれば、
中朝韓はもとより、宇宙の侵略からも防衛できるのではないかと。
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妄想にお付き合いいただき (土佐のくじら)
2013-10-24 17:18:52
英さん、コメントならびに、
私の妄想に(笑)、お付き合いいただき恐縮です。

そうそう、ひょっとしたら、中朝韓の幼稚な嫌がらせも、
大きな神仕組みやもですね。

とにかくも、人類は時代の宿題をクリアし、大人の階段を昇らなければなりません。

今がその時です。
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御無沙汰してます (日比野)
2013-10-29 00:36:32
御無沙汰してます。

明治維新の凄さはもっと評価されてもいいと思います。あの状況で外国勢力に手出しさせずに国を造り替えたのですから。

土佐のくじら様が、後半で仰っている宇宙人の話はとても面白いですね。

私も2年程前ブログで似たような視点でのエントリーを上げたことがありますけれども

http://kotobukibune.at.webry.info/201107/article_2.html

維新の経験は、宇宙人からの侵略があったとしても同様に活かせると思います。
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日比野様、やっぱりすごいです。 (土佐のくじら(幸福うさぎ丸))
2013-10-29 11:44:17
日比野様、コメントありがとうございます。

ご紹介いただいた記事、早速読ませていただきました。

2年も前に、もう書いていらっしゃったのですね。
すごいです。

とても面白いと言っていただき、本当にうれしいです。
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