釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

晴れれば今の遠野はとても気持ちがいい

2012-10-07 19:37:24 | 自然
時々青空も出ていたが、今日も釜石は雲が多かった。連休なので朝はいつもより少しゆっくりとした。午前中はネットで久しぶりにカメラのレンズの記事を見て回った。レンズはやはりドイツのメーカーやその特許を得た日本のメーカーのものが味がある。ただどうしてもそうしたレンズは人気もあり、中古市場でもそれなりの価格になる。それを安く手に入れようとするとオークションへ向かわざるを得ない。目当てのレンズが決ると、ネットで中古市場の相場をチェックする。その価格よりは3~4割は安く手に入れなければオークションの意味がない。ただオークションは現物を見ないのでやはりリスクはある。午前中はそうしたレンズの中古市場やオークションでの価格も一応見て回った。午後はそろそろ犬たちの餌の補給もしなければならないので、娘の希望のドライブもかねて遠野へ出かけた。釜石自動車道を下りて、遠野に入ると、田園地帯へ逸れて、釜石よりもずっと天気のいい遠野の田園地帯をのんびり車を走らせた。稲がすっかり実っていて、清々しい風と気持ちのいい日射しを受けて稲穂が揺れていた。ちょうど稲刈りをしている人たちがいて、近くにはすでに刈り終わった稲が干された稲架(はぜ)も見られた。車を止めて、しばらくカメラを抱えて歩いた。コンバインで刈られた稲の臭いが漂って来ると、急に子供の頃の情景が浮かんで来た。こうした風景はかっては日本のどこにでも見られた。あぜ道を歩くと、「遠野の彼岸花」であるサフランの花が咲いていた。今日はほんとうに気持ちのいい秋のいい天気だ。遠くの山の上には青空が広がり、小麦色の稲が明るい日射しを浴びている。一日中ここでのんびりしていたい気分になる。脱穀された稲束を円錐形に立てかけた田も近くにあった。しばらくして車に戻ってみると、すでに娘は戻っていた。ビニール袋に入れられた栗を見せられた。こちらが写真を撮っている間に、近くの農家の主婦が娘が乗っている車に近づき、家の栗の木に成った栗を分けてくれたそうだ。乗っている車のナンバープレートが北海道のものだったので、最近北海道から戻って来られた息子さんがいたことから、何となく親近感が湧いたような話をされたと言う。素朴でいて親しみのある、こうした地方の人たちが娘はとても気に入ったようだ。都会に出ても、1年に何度かは地方の空気を吸いたいと言っていた。さらに車をのんびりと走らせ、いつもの荒神神社に向かった。神社の向こうに遠く見える早池峰山にはまだ雪は降っていないようだ。今日は天気がいいせいかあちこちで稲刈りが行われていた。以前来た時には巨大なカボチャが並んで植えられていた農家があったが、今年はその前を通っても巨大カボチャを見ることが出来なかった。カッパ淵や伝承館のある土淵の近くに墓があり、そこには十字架もあって、隠れキリシタンと関係があるかも知れない、と聞かされていたので、探してみたが、結局、その墓のある場所が分からなかった。近くの人らしい、おじいさんが道ばたに腰掛けて休んでいたので、尋ねてはみたが、見つけることが出来なかった。今の時期の遠野はとても気持ちがいい。伝承館やカッパ淵へはたくさんの観光客が来ていた。ホームセンターやスーパーへ立寄って、日が暮れるのが早くなっているので、暗くならないうちに帰路についた。
遠野盆地の空はやはり釜石より広い

あぜ道に咲く遠野の彼岸花、サフラン


稲藁が立てかけられて干されていた

農家の主婦からいただいた栗

荒神神社の右に遠く早池峰山が見える