釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

想定外の事故は再び・・・

2012-03-28 19:22:23 | 文化
昨日は久しぶりに職場の方々との親睦の席があった。震災直後職場で寝泊まりをともにして手伝ってくれた娘も一緒に出席し、楽しい時間を過ごしていた。そこへ、突然の揺れが襲った。岩手県沖を震源とするM6.4とM5.1の地震が2分の差で立て続けに起きた。その後もM4.8、M4.0、と次第に弱まって行った。今日の午前中にもM4.1の地震が発生している。幸い昨日の地震は津波は発生しなかった。しかし、一瞬、恐怖感に襲われるだけの揺れではあった。昨年の震源よりずっと陸に近い。恐らくプレート境界より陸側にある海底の断層が原因なのだろう。三陸沖で今後も予想されるM9.2クラスの地震はプレート境界よりさらに沖合が震源になる。揺れの規模より、津波の規模の方がずっと大きくなる予想だ。神奈川県の津波浸水想定検討部会は昨日、東海道沖を震源とした1605年の慶長地震のような大地震が発生した場合、最大で鎌倉市では地震発生後80分で14.4mの高さの津波に襲われると報告している。相模湾だけでなく、東京湾でも横須賀市では地震発生後1時間で10m弱の津波に襲われる、としている。東京湾は狭くなっているため、反射した津波が共鳴して波高が予想をさらに上回る可能性もある。宮古市の田老町の「万里の長城」と言われた防潮堤はそうして波高が一層高くなった津波により乗り越えられたことが検証されている。本年1月14日に公表された琉球大学木村政昭名誉教授の地震予測ではそれまでと違って、房総半島沖合南東方向にある3つのプレート境界付近でM9.0クラスの地震が2015年までに起きると変わった。富士山の噴火も同じく2015年までに起きるとされている。太平洋側も日本海側の断層のある地域もともに今後も大地震の可能性はあるものとして、備えておく必要がある。福島第一原発2号機の水位はこれまで東京電力は3mあるとして来たが、内視鏡を使った調査で60cmしかないことが分かった。原子炉を冷やすための冷却水が現在も1時間に8.8トンも流されている。冷却水はどこかへ流れて行っているのだ。また2号機の格納容器内では最大で毎時7万2900mSvもの極めて高い放射線量が計測されている。この場所では人が6分間いるだけで100%死亡する、という。核燃料が原子炉を壊し格納容器にまで溶け落ちたことが原因で、ロボットでも長時間の作業は難しいという。作動を制御する電子回路などが放射線で損傷を受けるのだ。政府や東京電力は30~40年後に廃炉にする予定だが、その実現は困難のようだ。昨年の震災より半年ほど前には原子力安全委員会は「日本では旧ソ連チェルノブイリ原発事故のような、高濃度(ホット)スポットができる事故はあり得ない」、「国内の原発では格納容器は壊れない」と考えられていたことが報じられている。「想定外の事故」が起きたにもかかわらず、関西電力大飯原子力発電所3、4号機(福井県)周辺で、活断層が3連動しても原発の耐震安全性に余裕がある、とした関西電力の試算を、原子力安全・保安院は本日「妥当」だと判断し、再稼働は政府次第という状況になっている。首相はすでに再稼働の先頭に立つ、と宣言している。電力会社や政府には未だに将来の災害を「想定外」で逃げ切れると考えているようだ。
巨大地震&噴火予想図(木村政昭名誉教授HPより)

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