釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

日本犬

2016-08-08 19:17:56 | 自然
今日の釜石は朝は日射しが出ていたが、昼前には雲が多くなった。昼時には29度まで上がり、湿度も高いせいで、歩くと汗が出たが、午後には雨が降り、ちょうど水を打ったように涼しくなり、25度まで下がってくれた。昨日は各地で気温が上がり、1000人近い人が熱中症で倒れたようだ。秋田県でも一人が亡くなっている。関東以南に比べれば、夏の平均気温は低いが、それでも東北の内陸部の夏は気温が高く、東北とは思えない暑さになる。それに比べれば釜石は贅沢は言えないのかも知れない。家の庭では今、鬼百合と桔梗が咲いている。職場の裏山でも薊が蕾を出して来た。 我が家には来月で14歳になる老犬がいる。大型犬なので、長寿の方だろう。まだ元気で、走ることもあるが、やはり後ろ脚が少し弱って来ているように思う。父親が犬が好きで、いわゆる日本犬が子供の頃に家にいた。犬に慣れ親しんでいたためか、長じてからも犬を飼う衝動にかられ、何頭か主にシェパードを飼って来た。現在の犬も洋犬だが、日本犬と比べると、他人への接し方が違う。日本犬は頑固で、他人には慣れにくい傾向が強い。国の天然記念物に指定されている日本犬は現在、6犬種いる。大型犬では秋田犬、中型犬では北海道犬、甲斐犬、紀州犬、四国犬、小型犬の柴犬になる。これらの他も各地に地犬と呼ばれる日本犬がいる。秋田県や岩手県には絶滅寸前のマタギ犬である岩手犬(南部犬)もいる。犬は縄文時代草創期から人の生活の中に溶け込んでいた。縄文時代の遺跡からは埋葬された犬も見つかっている。発掘された犬の下顎骨の歯の損傷から、狩猟時の受傷と考えられ、この時代の犬は狩猟のために飼われていたようだ。面白いことに現在の北海道犬や琉球犬が日本犬の中でも最も縄文犬に近いと言う。北海道犬はアイヌ犬とも呼ばれ、アイヌの人たちが飼っていた。人でもアイヌの人たちや沖縄の人たちがやはり遺伝子的に縄文人に近い。ただ北海道犬、アイヌ犬は通説では東北の犬が人とともに北海道へ渡って生まれたものだとされている。この犬の伝わり方でも文化と同じく北上説が偏見としてあるように思う。確かに縄文時代には東北と北海道の交流はあったが。人も犬も現代では遺伝子解析が可能となっており、縄文時代の犬と現代の犬の遺伝子解析がさらに進めば、多くのことが明らかになる。中でも日本に存在するすべての地犬の関係にとても興味を魅かれる。
丘に咲いていたラベンダー

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