釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

富士山直下の新たな断層

2012-05-11 19:14:08 | 文化
昨夜は娘のNPOでまた懇親会があり、娘は0時を過ぎて帰って来たようだ。いつもより早く眠気が来たために早目に寝てしまったので、娘の帰宅は分からなかった。今朝は小雨の降るあまりいい天気ではなかったが、周囲の山々がすっかり新緑となって清々しさを感じた。小雨に濡れて一層新緑が目立つからなのだろう。昼前には雨も上がったが、空は相変わらず雲に覆われていた。職場に隣接する醤油工場では工場の新築が行われているが、地震や津波に耐えられるようなしっかりとした土台が造られている。昨年と同じような規模の津波が来れば、間違いなくそこは津波に襲われるだろう。それを考慮して建てているように見える。3月に房総沖で新たにM8~9の地震を起こす可能性のある活断層が見つかったが、文部科学省に委託された東京大学地震研究所は今回富士山の麓にM7以上の地震と富士山の大規模な山体崩壊をもたらす可能性のある断層を発見している。2900年前に起きた山体崩壊と泥流の原因だった可能性があるという。20日から千葉市で開かれる日本地球惑星科学連合大会で同研究所の佐藤比呂志教授が発表する予定だ。富士山の東山麓で人工地震波などを使って地下構造を調べ、御殿場市付近で地下に隠れている断層を発見した。数十万年前以降の火山噴出物の地層を動かした形跡があり、200万年以降の断層を活断層とする定義からすると活断層の可能性が高いという。御殿場市の北西部を北東-南西方向に伸びる長さ約30Kmの互いに押し合う逆断層で、北西方向に傾斜しながら地中深く入り込んでいるため、下端は富士山直下の深さ十数Kmと推定されている。この断層で地震が発生した場合、M7以上の地震を引き起こす可能性があり、これにより富士山の東斜面が崩壊し、大量の土砂が雪崩のように下る「岩屑(がんせつ)雪崩」や泥流が発生する恐れがあり「甚大な被害を周辺地域に引き起こす危険性がある」としている。山体崩壊が起きれば、その土砂は時速100Km前後のスピードで御殿場市内に流れ込む可能性があるという。2900年前には大規模な山体崩壊と岩屑雪崩が発生し、泥流が御殿場付近を広範囲に埋め尽くす「御殿場泥流」が起きている。佐藤教授は「山体崩壊は噴火を伴う場合は事前に分かるが、突然の地震で起きると避難する余裕がなく、防災上は厳しいシナリオになる」と語っている。今回発見された断層の東端は伊豆半島の東の相模湾を走る相模トラフに繋がる神縄・国府津-松田断層帯と近接しており、西端は伊豆半島の西側の駿河湾を走る相模トラフに繋がる富士川河口断層帯と近接している。従ってこれらのトラフによる地震が発生した場合も連動して大規模地震を起こす可能性もあるのではないかと思う。特に、両トラフに繋がる二つの断層帯との連動については同教授は触れていないが、地図上の隣接位置を見ると十分可能性を考慮する必要があるように思う。また、同時に発生するかも知れない噴火についても触れていないが、これも十分起こりうるだろうと思う。いずれにしても規模が大き過ぎてどう対応すべきか、即座には対策が立てられない可能性があるが、最悪の事態として対応策を検討する必要があるだろう。
富士山直下の新たな断層と周辺の断層帯とトラフ

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