釜石の日々

岩手県釜石市に移り住んで16年8ヶ月が過ぎ、三陸沿岸部の自然の豊かさに感動する毎日。

自然と人間社会の共存が崩れて来ている

2012-04-02 19:17:25 | 文化
昨夜23時4分にも福島県沖でM5.9の地震が発生した。釜石は震度2だ。今朝の6時55分には岩手県沖でM4.0の地震もあった。こうして地中では歪みの調整が続いている。昨夜は雪も降ったので早朝に気仙沼に戻って行く息子が心配だったが、気温は2度で、路面はさほど心配なかったようだ。若いといつの時代も親の心配をよそに、思い切った行動をとるものなのだろう。昼に息子から電話があり、どうやら先週ボランティア活動中に飛んで来た破片が膝の中にごく小さな金属片を残していたようで、今日は活動を休んで、小手術を受けるらしい。娘もNPOで「仕事の責任」について失敗を繰り返しながら学ぶことで成長して行っているのが分かる。今日の釜石の天気は薄日の刺す風の冷たい天気だが、それでも一時に比べればずっと暖かく感じる。職場の裏山の薮椿が赤く花開いて来た。やはり日当りのいい山の南面は花の開くのが早い。ロシアの極東サハリン州南部ドリンスク地区で昨日、接岸していた氷塊が釣り人675人を乗せたままオホーツク海沖合へ500~600m流された。日没までにヘリコプターで全員救助された。気温は-8度だったようだ。北海道に住んでいた頃、氷結したサロマ湖をスノーモビルで抜けて、そのまま接岸している流氷の上を走り、少しだけ沖合の澄んだ緑に輝く流氷の氷を眺めたことがある。地元の人の話では、何十年か前は子供たちが流氷に乗って遊んでいてやはり流されて犠牲になったこともあったそうだ。愛知県一宮市と岐阜県羽島市との境の木曽川中流部では直径が100mにもなるクレーターのような穴が空いており、周囲の水深が3mであるにもかかわらず、そのクレーター部分は20mの深さになっている。こうしたクレーター状の深みは複数見つかっている。中には1600年以上前の泥炭層が露出するところもあるらしい。建設工事用の砂利採取やダム建設による水流の変化が原因のようで、鮎などの生態系への影響が心配されるそうだ。自然には自然の独自の流れがあり、それを人が軽視することで思わぬ変化が生じる。そして自然の流れは途方もなく長い時間をかけて現在に至っており、それを人為的に短時間で変えてしまうことが、予想もしない事態を招くことがある。日本アルプスは今1年に1cmづつ隆起しているそうだ。100万年後には世界の最高峰であるエベレストの高さになるという。そのころには日本列島は地形的に大きく様変わりしているのだろう。もっと言えば、果たして人類はそもそも地球に残っているだろうか。東京、神奈川、群馬、栃木、山梨の一都四県はそれぞれが運営する水力発電所により得られた電力を競争入札よりはるかに安い価格で東京電力に販売していた。神奈川県は「電気を安く売れば、消費者の電気料金も下がる」としているが、実際には試算によると一都四県が東京電力に売った価格の三倍にはね上がっているらしい。同じような問題は他の電力会社でも起きているという。川の生態系の変化を憂慮する多くの反対を押し切って建設されて来たダムを使った発電にもかかわらず、各自治体はさらに都民や県民の利益に反することを続けて来ていたのだ。一人電力会社だけが利益を得ていた。
自生する薮椿

最新の画像もっと見る

コメントを投稿