釜石の日々

最大34.4mの津波が予想された「南海トラフの巨大地震」

今日の予想最高気温は7度だが、春の明るい日射しが出て、とても気持ちがいい午前中だった。外で日射しを浴びて少し身体を動かすと、やや冷たさの残る風がかえって気持ちよく感じられる。日中は娘はNPOのイベントに出かけ、息子も気仙沼に引き返すための準備で買い出しに出かけた。庭の木々にはヒヨドリやカワラヒワがやって来てさえずりを聴かせてくれる。庭の大きく育った薮椿の蕾もよく見ると赤味が見られるようになった。こうした明るい日射しを浴びる庭の光景を見ていると春らしく気持ちまでうきうきして来るから不思議だ。残念ながら午後からは雲が広がり、雨から次第に雪に変わった。今日から食品に含まれる放射性物質の安全基準がこれまでより厳しくなる。穀類や肉、魚、野菜などの一般食品は1Kgあたりこれまでは500ベクレル以下とされていたが、100ベクレルに下げられる。お茶を含めた飲料水は10ベクレル、牛乳や乳製品、乳児用食品は50ベクレルへと変更される。岩手県では県と市町村の二重のチェック体制が敷かれる。ただもうすでに東北では宮城県のマダラ、ヒガンフグ、岩手県の岩魚やヤマメなども新基準を超えたセシウムが検出されており、自然界の濃縮は今後も進んで行くため、新基準を超える食品はむしろ多くなって行くだろう。厚生労働省の3月の調査では一般食品で100ベクレルを超える品目は57品目あり、岩手、宮城、山形、福島、茨城、栃木、群馬、東京、千葉、静岡の10都県にわたっている。8割は水産物が占めている。昨日、内閣府の検討会は東海、東南海、南海地震などが同時発生する「南海トラフの巨大地震」の予測される最大の地震と津波を公表した。震度7が予測される地域の面積は、従来の約20倍に拡大する。最大の津波高は、太平洋沿岸で従来の想定の約2~3倍にも上り、高知県黒潮町の34.4mをはじめ、11都県90市町村で10m以上となる。静岡県御前崎市の中部電力浜岡原子力発電所では震度が7となり、津波の高さは21mとなって中部電力の予想を上回る。東京都江東区で津波の高さは2.3mとなっているが、先日も記したように、東京湾は狭くなっており、昨年の震災時、宮古市の田老町で生じたように津波が共鳴し、予想を超える高さになる可能性がある。地震の影響が出る範囲には愛媛県の伊方原発も含まれ、震度は6弱となる。しかし、津波の予想が公表されていない。高知県東端の宿毛湾に面する愛媛県南宇和郡愛南町で17.3mで、土佐湾に面する高知県幡多郡黒潮町では最大の34.4mになっている。豊後水道に面する大分県佐伯町では14.4mだ。ただ実際の事故が起きた場合の被害は伊方原発より浜岡原発の方が甚大になる。風向きから首都圏は今回の福島第一原発をはるかに超える放射性物質が流れるからだ。先日公表された首都直下型地震では江戸川区や江東区、大田区、川崎市、横浜市で震度7となり、地震の揺れ自体も大きく、木造建物の全壊数が39万棟、首都圏での帰宅困難者は1,000万人と予想されている。23区の大部分が震度6強になっている。さらに東京大学地震研究所の石山達也、佐藤比呂志教授らの研究では首都圏には未知の伏在活断層もあり、これらが連動すればさらに被害は大きくなるだろう。常に最悪の事態を想定して個々で備えておく必要がある。首都圏の被害は全国に影響が及ぶため、地方でもそうした事態を無視出来ない。地方でも首都圏を介した物資の供給は確実に途絶えてしまうだろう。
雨の中で咲いていた梅の花
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「文化」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事